Growl/Plastic Dogs
久しぶりに新譜に戻ります。このアルバム、ジャズやフュージョンよりメタルに近いと思うのだけど、ジャズ・フュージョン系ミュージシャンも参加しているし、インプロヴィゼーションという点でも少し入っているので、こちらで紹介します。いやー、聴くのに体力要りました。素晴らしい凝縮力。どんどん変わっていく変拍子と、バラードなどのゆるい曲のない潔さがいいですね。リーダーは小埜涼子さんで作曲とサックス担当。よくこういう曲が書けるなあ、と思います。ロック側のレビューでもジャンル分けに苦労しているようですが、新しい何かがそこにある、という感じですね。45分前後の収録時間なんですが、60分ぐらい音のシャワーを浴びている感じでした。
Growl/Plastic Dogs(Order Tone Music) - Recorded 2018-2019. 小埜涼子 (As)、武藤祐志(Grind-g)、林剛史 (Heavy-g)、上ヱ地宏太 (Ds) - 1. Oxo 2. Delvaux 3. Blood Suger 4. Rune 5. Auglydian Pentadiminate 6. Supernova 7. Zodiac 8. Gespenst 9. Zhanguitt 10. Humming 11. Fiona
全曲小埜涼子作曲。ジャケットからはデスメタルを想像し、サウンドの予想も「ネイキッドシティ/ジョンゾーン」に変拍子とメタルの要素を強くしたものかなと思ったら、もっとスゴい演奏が繰り広げられていました。ベースがいなくても低音感に不足はなく、変拍子が予想を超えて変幻自在で、急展開もあったり、しかも4人の一体感がかなり強いです。よくこれだけ複雑な演奏をまとめたもんだと思います。ギターの2人も個性があって、どっちがどっちか分かりやすいです。ジャンル的にはジャズではなく、むしろメタルには近いけれど、この複雑なバックでソロはアドリブをかましていて、まさに新しいサウンドの展開。サックスがいわゆる声になるのかな。その音のかたまりと、各メンバーのソロの変幻自在さに追いついて行くのが楽しみ。(19年10月12日発売)
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