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2019年11月の記事

2019/11/30

アコースティック・ウェザー・リポート2/クリヤ・マコト、納浩一、則竹裕之

Kuriyaawr2 新譜が続々と来ます。もう1枚届いてはいるんだけど、それは12月に入ってからかな。今日のアコースティック・ウェザー・リポート、何と3年ぶり2枚目の登場となりました。音がけっこう良いのだけど、現状、自分のCDプレイヤーではSACDを聴けないので、それはいつかまたの機会に取っておきます。ウェザー・リポートをピアノ・トリオで演奏するという企画だけでもうれしいですけど、やっぱりクリヤ・マコトらしい演奏だなあ、とほくそ笑んでおります。音にこだわって一発録りというのも勢いがあっていいですね。おかげでアルバムコメント欄がグダグダになってしまいましたが、国内盤はちょっと高めでもいいものはいい、ということで。

 

アコースティック・ウェザー・リポート2/クリヤ・マコト(P)、納浩一(B)、則竹裕之(Ds)(Sonyミュージック)
Acoustic Weather Report 2/Makoto Kuriya(P), Koichi Osamu(B). Hiroyuki Noritake(Ds)(Sony Music) - Recorded July 22-23, 2019(on 1-8) and September 18, 2018(on 9-10). エリック・ミヤシロ(Tp on 9)、本田雅人(As on 9) - 1. River People 2. Donna Lee 3. Black Market 4. Lusitanos 5. Barbary Coast 6. Man In The Green Shirt 7. Badia - Three Views Of A Secret 8. Between The Thighs [Bonus Tracks] 9. Deep Insight 10 Deep Insight(Reprise)

ピアノ・トリオによるウェザー・リポート集2作目で、ボーナストラックはTBSの報道番組のテーマ曲。ほとんど全て一発録りという緊張感の中で行われたとのこと。それだけに音がかなり良く、その内容にも納得。あえてピアノ・トリオで演奏するというのは冒険だけど、この編成でライヴを3年間で100回以上行っていたということで、曲もいいし演奏もいい。よく知っている曲(2-3曲目をはじめとして)がかかっているとこう来たかというアレンジや味もあって(クリアな味か)うれしい。収録時間はボーナストラックを入れて51分ほどだけど、その分きっちり凝縮されて攻めてくる。このCDにはSACD層もあります。よりいい音なのでは。ボーナストラックはホーン入りのものとピアノ・トリオのものと2種類あり。これもけっこう楽しめる。(19年11月27日発売)

2019/11/29

Lookout Farm At Onkel Po's Charnegie Hall

Lookoutfirmonkel 新譜、というか、旧録の発掘盤聴き。はっきり言って、特にベースの音がブーミーなのだけど(同時期のマイルスの公式録音もちと苦しいのがありますし)、それを超える勢いでの演奏には、まいりました。ただ’70年代中期によく流行ったこういうフリーというかファンクというか、そういうサウンドを好きなのかどうか、にも好みで左右される面はあると思います。私なんかはデイヴ・リーブマンとリッチー・バイラークの参加でもう、万々歳という感じではあるのだけど。ただ全編聴くには、ちょっと低域の歪みが気になりました。曲目はあえてクレジットをつけるためで、つながっているのが編集されているのか。2カ所ほど拍手がわく場面がありました。

(追記)別のシステムで聴いたら、低音はやはり少しブーミーではあるものの、歪み感は少なめになりました。

 

Lookout Farm At Onkel Po's Charnegie Hall(Jazzline)(輸入盤) - Recorded June 6, 1975. Dave Liebman(Sax, Fl, Per), Richie Beirach(P), Frank Tusa(B), Jeff Williams(Ds), Badal Roy(Per) - 1. Naponoch 2. The Iguana's Ritual 3. I'm A Fool To Want You 4. Your Lady 5. Fireflies

(18/11/27)デイヴ・リーブマン作が1-2曲目、フランク・トゥサとの共作が5曲目、ジョン・コルトレーン作が4曲目、フランク・シナトラその他の作が3曲目。ECMでの録音より後の時期での発掘音源(NDRでのライヴ)。フリーに近い演奏もあり、ファンクの部分も多いのだけど、そのエネルギーをも吸って成長してきた演奏で幕を開けます。これはECMでは収まらないサウンドの枠ですね。外に向かった音で、一部4ビートもありますし。少し低音域(ベースの音)が割れたりバランスが悪いけど、勢いでカバーしています。やはりこのメンバーでのライヴを聴いてみたかった。マイルス・バンドの影響も受けつつ、彼らならではのジャズやファンクが体現されていて、聴くのに体力がいります。ただ、3曲目のデュオのバラードは美しい。

2019/11/28

Eleven/Mike Stern - Jeff Lorber Fusion

Mikejeff 新譜聴きも何とか一段落。もう1枚待ってはいるのですけどね。今日はマイク・スターンとジェフ・ローバー・フュージョンの双頭作です。スターンの方しか追っかけしてはいないのだけど、何となく聴きやすくなっている感じではあります。少しリラックスしたギターもいい感じで、時にはこういう共作アルバムもいいんではないかな、と思います。豪華なドラマーも、あくまでもバックに徹していてまさに職人芸とでも言いたいところ。9曲目のヴォーカル曲だけは異質になりそうだとの予想は見事に裏切られ、ヴォーカルのミキシングを落とし気味にしているのか、最後まで聴いて、あれ?と思って、もう1度9曲目を聴き直してしまいました。それだけすんなりいってます。

 

Eleven/Mike Stern(G) - Jeff Lorber Fusion(Key, B, G)(Concord Jazz)(輸入盤) - Released 2019. Jimmy Haslip(B, Vo on 1-3, 6, 8-9), Vinnie Colaiuta(Ds on 1, 9), Gary Novak (Ds on 1, 4-5, 7, 10), Dave Mann(Horn Arr on 1, 4-5, 8-10), Dave Weckl(Ds on 2-3, 6, 8), Leni Stern(N'goni on 2), Bob Franceschini(Sax on 8), Chelsea Maull(Vo on 9), - 1. Rightous 2. Nu Som 3. Jones Street 4. Motor City 5. Big Town 6. Slow Change 7. Tell Me 8. Ha Ha Hotel 9. Rhumba Pagan 10. Runner

(19/11/24)マイク・スターン作が2-3、6-8曲目、ジェフ・ローバー・フュージョン作ないし共作が1、4-5、9-10曲目。完全な双頭アルバムという感じ。アルバム全体を通して、2人ならではの軽快なフュージョン作品という感じで、ノリよく聴けます。スターン主体で聴いた場合でも、いつもよりは少しリラックスしているかな、と思いますが、それでもあくまでも彼のマイペース。彼は彼でいいんじゃないかと。1曲目に彼のクレジットがないけど、明らかに彼のギターの音が聴こえてくるので、参加は間違いなし。活発なフュージョンの曲もあるので、変化に富んではいます。参加しているドラマーが入れ替わりしているけど有名な人ばかりで贅沢な仕様。9曲目はヴォーカル入りですけど、主役ではないので、そのまま通して聴けます。

2019/11/27

Sun On Sand/Joshua Redman & Brooklyn Rider

Joshuabrooklyn新譜聴き。作曲、アレンジのPatrick Zimmerliは、以前ブラッド・メルドーとケヴィン・ヘイズの共演作でも登場していて、すでに知る人ぞ知る的な存在になっているかもしれません。あのアルバムもけっこう面白かった記憶があります。今回もクラシックや現代音楽臭が薄く、どちらかというとポップで、ジャズ好きが聴いていて飽きない作りになっています。そこでジョシュア・レッドマンの素晴らしいサックスとくれば、どこかで聴いてみてもいいのかもしれません。値段もそんなに高くはないですし。録音がちょっと前の’15年というのは、他に出すアルバムもあったことだし、順番待ちだったのかなあ、とも思えます。

 

Sun On Sand/Joshua Redman(Ts) & Brooklyn Rider(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded April 29, 30 and May 1, 2015. Scott Colley(B), Satoshi Takeishi(Ds), Brooklyn Rider: Colin Jacobsen(Vln), Johnny Gandelsman(Vln), Nicholas Cords(Viola), Eric Jacobsen(Cello), Patrick Zimmerli(Comp, Arr)

(19/11/24)全曲Patrick Zimmerliの作曲で、ジャズ側からのメンバーと弦楽四重奏団との演奏。収録時間は40分。出だしはジョシュア・レッドマンの吹きまくりの部分と、他のメンバーが加わる部分とが交互にやってきて目まぐるしい1曲目。ドラムスがなかなか個性的なビートを叩き出します。弦楽四重奏ではじまり、少し混沌としつつも、サウンドとしてまとまっていく方向にある2曲目。弦楽四重奏と言うといかにもクラシック的な感じがありますが、ここではそんなことはなく、あくまでもペースはジョシュア側にある感じで、ロックビート的ながらジャズの方に振れ幅が大きいです。タイトル曲の3曲目もやはりジャズ/ポップ寄り。活発な曲が多く、曲によってさまざまなサウンドなので、けっこう興味を引きつけられます。魅力の高い盤。

2019/11/26

And I Love Her/Marc Copland

Marcandi 12月に入る前に聴いておきたい新譜が今日のを含めてあと3枚(もう1枚届く可能性あり)なんだけど、今月の月末の週は忙しいので、聴く暇があるかどうか。今日はマーク・コープランドのトリオ作の新譜です。コメント分からは静かな印象が強めに出ているかもしれませんけど、躍動感のある曲もはさみこまれていて、聴いた後の感覚ではそんなに静かでもなかったかな、と思います。ただ、個人的には大好きなピアニストなので、どんな演奏でもOKと言えばOKなのですが。今回はビートルズの曲がタイトル曲だし、有名な曲もあるし、とそういうアルバムか、と思っていたら、オリジナル曲も半分くらい入っていて、先入観と聴いた印象が少し違ったアルバムでもありました。

 

And I Love Her/Marc Copland(P)(Illusions)(輸入盤) - Recorded August 2017. Drew Gress(B), Joey Baron(Ds) - 1. Afro Blue 2. Cantaloupe Island 3. Figment 4. Might Have Been 5. Love Letter 6. Day And Night 7. And I Love Her 8. Mitzi & Jonny 9. You Do Something To Me

(19/11/23)3者のフリー・インプロヴィゼーションが8曲目、マーク・コープランド作が4、6曲目、Drew Gress作が3曲目、ジョン・アバークロンビー作が5曲目、他の曲はスタンダード、ジャズメン。オリジナル、ロック。彼らならではの静かでリハーモナイズされた、原曲が控えめに分かるようなサウンドの曲が目立ちます。有名な曲が多めなので、おおっ、となることはなります。1曲目もベース・ソロではじまり、テーマがピアノで提示されるのが少し経ってから。ただ、6、9曲目など躍動感がある程度ある曲もあって、その点ECMのようなサウンドとは一線を画しています。やはりオリジナル曲の方が、少し内省的な感じがあるかもしれない。このトリオだとマニアックだけど深みがあります。コープランドのキャラクターが支配しているか。

2019/11/25

Munich 2016/Keith Jarrett

2667 ECMの新譜聴き4日目で一段落。キースジャレットの演奏、最近のアルバムは少なくて、発売されたとしてもかなり前の演奏だったということが多かったでしたが、これは今時点では一番新しく、’16年の演奏になっています。年齢で衰えを見せることなく、相変わらず聴かせるソロ・ピアノの即興演奏でライヴを盛り上げているのは、非常に素晴らしいことだと思います。最近は難しい曲もあったりはしますけど、これも時代の流れで、美しさばかりが彼のピアノではないと言っているようです。ちなみにこのアルバムはセルフ・プロデュースになっていて、彼が今一番聴かせたい音がこれ、ということじゃないのかなあ、と思います。

 

Munich 2016/Keith Jarrett(P)(ECM 2667/68)(輸入盤) - Recorded July 16, 2016. - 1-12. Part I - XII 13. Answer Me, My Love 14. It's A Lonesome Old Town 15. Somewhere Over The Rainbow

(19/11/22)CD2枚組のライヴ。12曲目までが即興演奏で、13-15曲目はアンコールと思われ、スタンダードなど。1-2、7、12曲目は現代音楽的というか、アグレッシヴというか、そういう側面が目立っていて、ある意味取っつきにくいかもしれないけれど、本編の方は、抽象的な表現と分かりやすい表現の曲が入り混じっていて、ちゃんと一連の壮大なドラマがあるように聴こえます。3、5-6、8、11曲目のようにしっとり落ち着いた、または4曲目の8ビートの演奏や、9曲目のブルースの演奏、淡い感触ではじまりドラマチックな展開のある10曲目があります。アンコールのスタンダードの方は温かみもあって、曲が歌っていてゆったりと聴ける感じです。キース・ジャレット本人のプロデュースで、持ち込み音源と思われます。

2019/11/24

Three Crowns/Maciej Obara Quartet

2662 ECMレーベル新譜聴き3日目。今日はMaciej ObaraのECMのセカンドアルバム。ファーストの時はマンフレート・アイヒャーがプロデュースだったのが、今回はスティーヴ・レイクです。レイクというと、けっこう過激なフリーとか、そういうイメージもあったのですが、そろそろ誰を後継者にするかを検討している段階かもしれないですね。このアルバム、特にアイヒャーのプロデュースと比べて、そんなに変わったところはない気がしています。Criss Crossレーベルのオーナーが10月31日に亡くなりましたが、後継者がいるかどうか分からないところを見ると、ECMでもそういう対策をしているのでは、と思わせる部分があります。

 

Three Crowns/Maciej Obara(As) Quartet(ECM 2662)(輸入盤) - Recorded March 2019. Dominik Wania(P), Ole Morten Vagan(B), Gard Nilssen(Ds) - 1. Three Pieces In Old Style (1) 2. Blue Skies For Andy 3. Smoggy People 4. Little Requiem For A Polish Girl (Tranquillo) 5. Vang Church 6. Three Crowns 7. Glow 8. Mr. S

(19/11/21)Maciej Obara作が2-3、5-8曲目、Henryk Mikolaj Grecki作が1、4曲目。スティーヴ・レイクのプロデュース。ポーランドとノルウェーの混成グループ。1曲目からゆったりとそして繊細なバラードを奏でています。それでも2曲目は哀愁のある、盛り上がりもある雰囲気で、勢いがある部分も。バラードながらサックスがしっかりとしている3曲目、しっとりとした、それでいて不安感のあるメロディが続くバラードの4曲目、空間的なピアノから、サックス・ソロではじまり、8ビート的なフレーズが飛ぶような感覚が気持ち良いジャズしてる5曲目、ドラム・ソロではじまり、フリーがちで穏やかに飛翔する6曲目、メカニカルなメロディの動きをするフリーに近い盛り上がりの7曲目、しっとり系メロディのバラードで幕を閉じる8曲目。

2019/11/23

Dreamlife Of Debris/Kit Downes

2632 ECMの新譜聴き2日目。今日はKit Downesで、前回のパイプオルガンのアルバムは印象的でした。今回は、ピアノとオルガンを使ってのアルバムで、多重録音になっているのかどうかまでは判別できませんでしたけど、面白い、かつECMっぽい仕上がりになっています。5人がクレジットされていますが、リーダー以外はサックスが少し多めの他は、一部の曲だけに出ている人のような感じです。12分台の4曲目が個人的にはけっこう好きですね。それでいて8曲を44分で収めてしまうので、他の曲は短めですけど。これもLP化戦略の一環かな。まあ、ECMもこう変わっていくんだなあ、と思わせる中の1枚ではあります。マンフレート・アイヒャー以外のプロデューサーが受け入れられるかどうかの試金石でもありますね。

 

Dreamlife Of Debris/Kit Downes(P, Org)(ECM 2632)(輸入盤) - Recorded Novembeer 2018. Tom Challenger(Ts), Lucy Railton(Cello), Stian Westerhus(G), Sevastian Rochford(Ds) - 1. Sculptor 2. Circinus 3. Pinwheel 4. Bodes 5. Sunflower 6. M7 7. Twin 8. Blackeye

(19/11/20)8曲目がTom Challengerとの合作、6曲目が他人の作品、他は全てKit Downesの作曲。収録時間は44分ほど。Sun Chungのプロデュース。ここではピアノとオルガンを使い分けています。ピアノとサックスのやり取りが幻影のようにつきまとい、後半明るめになりオルガンも登場する1曲目、やはり彼の特徴はオルガンにあるのでは、と思わせる2曲目、少し乾いた感触と、そこはかとないピアノの浮遊感が印象的な3曲目、ゆったりとオルガン、ピアノとその他の楽器が後半盛り上がり、幻想的に織りなすドラマチックな12分台もの4曲目、その後も5-7曲目と穏やかに、しかも温度感低く進んでいく感じがいかにもECMらしい。8曲目はドラムスも入って少し活発な演奏。5人が出る場面が少なく、多くがソロかデュオ。

2019/11/22

J.S. Bach/Sei Solo/The Sonatas And Partitas For Violin Solo/Thomas Zehetmair

2551 さて、そろそろECMの新譜になります。現時点で届いているのは4枚。まずはECM New Seriesから。ECMでは昔は現代音楽とバッハを少し組み合わせたアルバムが多かったのですが、今までで考えてみると、バッハに取り組んだ作品がけっこう多いことに気がつきます。昨年もチェロのソロ集をキム・カシュカシアンがヴィオラに持ち替えて演奏したアルバムを出していたし。今回のアルバムもけっこう有名な曲で、それをトーマス・ツェトマイヤーがバロック・ヴァイオリンを使って演奏しているのがいいですね。何だかんだクラシックを数百枚は聴いてきたのですが、多少は語れるかな、と思っても、まだまだ道半ば、というところです。

 

J.S. Bach/Sei Solo/The Sonatas And Partitas For Violin Solo/Thomas Zehetmair(Baroque Vln)(ECM New Series 2551/52)(輸入盤) - Recorded August 2016. - 1-4. Sonata No.1 In G Minor(BWV 1001) 5-12. Partita No.1 In B Minor (BWV 1002) 13-16. Sonata No.2 In A Minor (BWV 1003) 17-21. Partita No.2 In D Minor 22-25. Sonata No.3 In C Minor 26-31. Partita No.3 In E Minor (BWV 1006)

(19/11/18))J.S.バッハは18世紀ドイツの偉大な作曲家。トーマス.ツェトマイアーによる約40年ぶりの再録音だそうです。ヴァイオリンもバロック・ヴァイオリンを使用して、バッハのヴァイオリンソナタ&パルティ―タの初期作品を演奏していて、けっこう素晴らしい演奏に感じます。このあたりの番号で、有名な奏者でバッハを連続して取り上げているところを見ると、かなり力を入れていることが分かりますが、それ以前に演奏が印象深い。

2019/11/21

Call Me When You Get There/Barre Phillips

1257 ECMの未CD化作のストリーミング配信聴き、本編はとうとう未配信の3枚(1264, 1268, 1281)を除き40枚(うち未CD化29枚、別番号でCD化11枚)聴き終えました。生きているうちにここまで聴けるようになるとは思わなかったので、けっこううれしいです。さて、ここで一休みしたいところですが、11月到着の新譜があるので、それを聴いていかねばならないところ。今日のアルバム、アコースティック・ベースの多重録音ということで、やっぱり地味だなあとも思いました。アヴァンギャルドにやればできるところを、あえて落ち着かせているというのもECMらしいなあ、と思います。バール・フィリップスはこの間ECMで完全ソロの新譜を出しましたけど、それが生涯最後の新録にするらしいので、残念ではあります。

 

Call Me When You Get There/Barre Phillips(B)(ECM 1257)(ストリーミング配信) - Recorded February 1983. - 1. Grants Pass 2. Craggy Slope 3. Amos Crowns Barn 4. Pittmans Rock 5. Highway 37 6. Winslow Cavern 7. Riverbend 8. Brewstertown 2

(19/11/10)全曲バール・フィリップスの作曲で、彼による多重録音のアルバム。ECMらしい録音で、1曲目は持続音(アルコ奏法)で徐々に表情を変えていく姿がとらえられています。ピチカート奏法でないところは、New Seriesを聴いているような味わいですが、これもボーダーレスなECMだからこそ。重低音から、ベースの音とは思えない高い音(倍音成分?)まで広く使っています。多重録音をしているせいか、いかにもフリーというようなドシャメシャな場面はなく、やはり現代音楽に近いのかな、と思わせます。2曲目の中盤はピチカートで多重録音をしていなくて、なかなかシリアスな音使い。3曲目のようにアルコでメロディアスなものも。情報では多重録音とありますが、彼だったら一人で弾いているところも多いかもと想像します。

(’18年から配信されている)

2019/11/20

Inflation Blues/Jack DeJohnette's Special Edition

1244 ECMのこの番号では未CD化、別番号でCDBOX発売のラストのアルバムになります。ジャック・ディジョネットのスペシャル・エディションの4枚のアルバムのうち、CDBOXになって初CD化だったのはこのアルバムだけですが、一説には4曲目のヴォーカルの歌詞が問題あったのかも、ということも言われているようですね。まあ、’12年には聴くことができたので、それで良しとしておきますが。このグループも、ECMの中では過激な演奏を許されている数少ないグループですけど、それを言うとパット・メセニーなどはけっこう自由にやらせてもらったんだなあ、ということも分かります。その後いったんECMの方向性が狭まって、最近また広くなったという感じですね。

 

Inflation Blues/Jack DeJohnette's Special Edition(Ds, P, Clavinet, Vo)(ECM 1244)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded September 1982. Chico Freeman(Ss, Ts, Bcl), John Purcell(Afl, Fl, Reeds, Piccolo Fl, Ack, As, Bs), Rufus Reid(B), Baikida Carroll(Tp) - 1. Starburst 2. Ebony 3. The Islands 4. Inflation Blues 5. Slown Down

(19/11/10)全曲ジャック・ディジョネットの作曲。彼は他にピアノやヴォイスもやってます。他のスペシャル・エディションのアルバムとほぼ内容は変わらないと思うのですが、なぜかCDBOX化されるまで待ちました。出だしのみ静かで、本編で激しい4ビート的なツッコミでけっこう燃えながら突っ走る感じの1曲目、少しメカニカルなテーマをソフトな3管で表現していて、変拍子的ボッサでその表現がドラマチックな進行の、やや淡色系な2曲目、ドラムスをバックにホーンのメンバーが自由に暴れまわって、ドラムスもかなりプッシュしている3曲目、ディジョネット自身のヴォーカルによるレゲエのリズムのノリが良い、本当にレゲエの曲かとも思える4曲目、プッシュするリズムで、ホーンが自由に動き回っていてテンポの良い感じの5曲目。

(注)Jack DeJohnette Special Edition(ECM2296-99)の4枚組CDBOXで再発 ’12年(このアルバムは初CD化)

2019/11/19

Werner Pirchner/Harry Pepl/Jack DeJohnette

1237 ECMの未CD化盤のストリーミング配信聴き。今日のアルバム、ちょっと地味かなあ、という印象。やはりフルバンドの形態ではないヴァイブラフォン(マリンバ)のアルバムは「Dawn/Double Image」でも感じたけど、アピールするものが少々弱いのかなあ、という気もしています。ただ、演奏自体はECMらしくてなかなかいいのでは、と思うところもありますけど。ジャック・ディジョネットのドラムスも少しゆるく、それは全体の音のバランスに合わせたものだろうと思うけど、もう少し前面に出ても良かったかなあ、とも思います。ちなみに、このアルバムもマンフレート・アイヒャーのプロデュース。

 

Werner Pirchner(Tenor Vib, Marimba)/Harry Pepl(G)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1237)(ストリーミング配信) - Recorded June 1982. - 1. African Godchild 2. Air, Love And Vitamines 3. Good-bye, Baby Post 4. Better Times In Sight

(19/11/10)1、4曲目がWerner Pirchnerの作曲、2-3曲目がHarry Peplの作曲。テナー・ヴァイブラフォン(マリンバ)、ギター、ドラムスという変則編成で、長めの曲を4曲演奏しています。ベースがなくても、その分軽やかになっているのがいいところ。静かにはじまり、やや地味だけど明るめに徐々に盛り上がっていく(そんなに盛り上がるわけではないけど)14分台の1曲目、淡々としてはいるけれども、ヴァイブラフォンの軽快な演奏と、ドラムスのゆるいビートが心地良い2曲目、淡々とした演奏で、時にドラムスが軽くプッシュする、後半で少し過激なフレーズのギターが登場する10分ほどの演奏の3曲目、多少陰影のあるサウンドが印象的で、他の曲と同じように淡々とした雰囲気のある4曲目。ベースレスでも自然な感じ。

(’19年8月より順次配信)

2019/11/18

当ブログはhttps化しました

ココログも、11日からhttps化に対応したのですが、自分自身で手動で変更作業しなければならないため、周りではほとんどそのままになっているみたいですね。https化するのは手続き自体は簡単ですけど、例えば私はGoogleコンソールを使っていて、それを再設定するのが面倒で、やっと昨日の朝(17日)重い腰を上げてアドレスを変更したところです。サイトのhttps化は大きな流れであって、遅かれ早かれ変えなければならないということもありましたし。

新しいアドレスは、https://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/ になります。もっとも旧アドレスから自動転送されますから今のままでもいいのですが、リンク、ブックマークなどの変更か出来たらやっておいてくだされば幸いです。

場合によっては変更したことでブログの表示などに悪影響が出る場合があるようですが、今のところ何ともないようです。ただ、ココログのアクセス解析は、httpのページとhttpsのページを別ページと判断するので、しばらくの間、両者が混在することになります。私の場合、あまりアクセス解析を頻繁には見ていないし、見る場合7日間のアクセス順位などを見ることが多いので、1週間待てば、また見る分には元通りということで、あまり問題にはなりません。Googleコンソールは、説明文が何を言いたいのかよく分からず(英文和訳のような文章)、結局試行錯誤するしかないのですが、何とかなったようです。今後旧アドレスの方が不要になるのだけど、その削除の仕方がどこを見ても今のところ見当たらず、まあ、置いておいてもいいかなあ、と思いはじめています。

このところ、ECMの未CD化アルバムを聴いたものを早くアップしたいというのと、新譜を早く聴きたいということで、今日の内容もはさみこむかどうか迷いました。11月3日に行ったKENSOのライヴの件もここには書きませんでしたし(ライヴはすごく良かったでした)、10月31日にCriss Crossレーベルのオーナーが亡くなった件も書きたかった内容でしたし。12月には今年のベスト3を選ぶ友人たちの企画に参加しているため、新譜は11月中には聴いておきたいですしね。

そして、ココログを運営している方の中で、このこと(https化)を知らない方や、知っていても面倒だ、という方へのお知らせになればと思います。

(19日追記)アフィリエイトなどをやっている人も、https化で設定変更しなくても大丈夫なところと、作業をしなければならないところと、会社によって違いがあるようです。

(21日追記)ココログ最強検索という、個人の方の作った検索を長年利用していましたが、https化によって、動かなくなってしまいました。残念ながら、この検索を外しました。

2019/11/17

Winterreise/Hajo Weber/Ulrich Ingenbold

1235 ECMの未CD化作ストリーミング配信聴き。このアルバムはCD化さrていてもおかしくない内容の、かなりECMらしいアルバムです。しかもプロデューサーがマンフレート・アイヒャーだし。こういうアルバムもあるので、やはりCD化されなかった基準というのは厳密には分かりません。CDが発売される時期と重なったこともあるからかなあ、というのは私の個人的な予想。このアルバム、なかなかいいので、機会があれば聴いてみてください。最近はストリーミングで聴けるようになったので、LPを入手する必要もなくなっていますし。少々地味かもしれないですが、アコースティック・ギターの音の心地よさが、耳に響きます。

 

Winterreise/Hajo Weber(G)/Ulrich Ingenbold(G, Fl)(ECM 1235)(ストリーミング配信) - Recorded March 1982. - 1. Der Wundersame Weg 2. Karussell 3. Winterreise 4. Zweitel 5. Sommerregen 6. Drehung In Der Luft 7. Filmmusik 8. Son's Song

(19/11/10)Hajo Weber作が1、4、6-7曲目、Ulrich Ingenbold作が2-3、5、8曲目。アコースティック・ギター2台(あるいはフルート)の静謐な演奏。2人ともロックの経歴があるようだけど、ここではその形跡はあまりなく、いかにもECMらしいギター音楽が展開されています。1曲目からその叙情的なサウンドでせまってきます。1台のギターで同じフレーズが繰り返され、もう1台でその中を動き回るソロの2曲目、間のある美しいギターが印象的な哀愁満点のタイトル曲の3曲目、その後もしっとりとしたエコーのかかった叙情的な演奏が続きます。5曲目は淡々としつつなかなか泣かせます。どの曲がどういう演奏かを分かるより、アルバム単位で流れるように聴いていくのが心地よい聴き方か。あたりは柔らかいけど印象深い。

 

(’19年8月より順次配信)

2019/11/16

Everyman Band

1234 ECMの未CD化作のストリーミング配信聴き。今日のアルバム、ロックにかなり近い要素を持っていて、それでもプロデューサーはマンフレート・アイヒャー。なぜこういうアルバムが出たのか分かりませんが、同じような時期に「Lask」というポストパンクのアルバム(これも未CD化)が出ているので、当時心境の変化があったのか、どうなのか。まあ、CDで再発しても売れないと思ったのだろうと想像しますが。ただ、ガンガンロックで攻めるだけではなくて、4ビートの多用やサックスを前面に出すことによって、いろいろと工夫はありますけど。まあ、こういうアルバムがあったということを知らないと、ECMの全体像が見えてこないということもありますけれども。

 

Everyman Band(ECM 1234)(ストリーミング配信) - Recorded March 1982. Michael Suchorsky(Ds), David Torn(G), Bruce Yaw(B), Martin Fogel(Sax) - 1. Morais In The Mad 2. Japan Smiles 3. Lonely Streets 4. On The Spot 5. The Mummy Club 6. Nuclear Suite 7. Fatt Blatt

(19/11/09)Michael Suchorsky作の2曲目、David Torn作の1、5曲目、Martin Fogel作の3-4、7曲目、Bruce Yaw作の6曲目。1曲目ではもろにロックの曲になっていて、ちょっと不思議なアルバム。ミックスはそれでもECM的には処理しました的な様子はあり、ギターよりもサックスが多くの場面でメインになっていて、4ビートも多めなので、それなりに努力しました、という感じがあります。2、4曲目はギンギンなギター・ソロもあって時に4ビートになってはいるし。おそらくトーンの関係で発売されたのだとは思いますが。3曲目はそんな中でもフリー的な出だしがあって、4ビートもあり、ただのロックではないところを見せてはいます。それでもあちこちでロック的なサウンドが出てきてます。6曲目はロックながらECMに寄り添って。

(’19年8月より順次配信)

2019/11/15

Picture This/Gary Burton Quartet

1226ECMの未CD化アルバムストリーミング配信聴き。何でこのアルバムがCD化されないんだ、という問題、なかなか基準が難しいのですが、他の人がプロデューサーをやっている’80年代初期までのアルバムは、CD化されてない確率が高いですね。結果として、アルバムが普通のジャズになってしまっていたり、ECMにありがちな温度感が、マンフレート・アイヒャーのプロデュースたものよりも温かみのあるものになってしまっていたりと、まあ、こういうわけですね。ただ、ゲイリー・バートンの未CD化の前作はアイヒャーのプロデュースでしたが。ECMでストリーミング配信のもの(別番号CD化を含む)を聴いていく作業も、あと聴けるのは5枚にまで減りました。

 

Picture This/Gary Burton(Vib) Quartet(ECM 1226)(ストリーミング配信) - Recorded January 1982. Jim Odgren(As), Steve Swallow(B), Mike Hyman(Ds) - 1. Tanglewood '63 2. Waltz 3. Dream So Real 4. Tierra Del Fuego 5. Duke Ellington's Sound Of Love 6. Skylight

(19/11/06)Michael Gibbs作の1曲目、チック・コリア作の2曲目、カーラ・ブレイ作の3曲目、Jim Odgren作の4、6曲目、チャールズ・ミンガス作の5曲目。プロデューサーはHans Wendl。ノリの良い明るい曲調で、フュージョン的な雰囲気も醸し出している、やや一本調子だけどメロディアスな1曲目、アップテンポのワルツなんだけど、コード進行も複雑そうだし、演奏も難しそうな2曲目、再演曲だけれども、こちらの方が何だかホンワカとしてしまう、バラードの3曲目、フュージョン色が強めのサックスのテーマの、時に4ビートやラテンのリズムも入るカッコいい4曲目、ミンガスらしい優しいメロディと、心もち温かみのあるバラードの5曲目、やはりフュージョン的なテーマの勢いのある曲で、これまた4ビートやラテンビートが入る6曲目。

(’19年7月より順次配信)

2019/11/14

Opening Night/Enrico Rava Quartet

1224ECMの未CD化盤ストリーム配信聴き。このアルバムも、エンリコ・ラヴァの前作AHと同じく、Thomas Stowsandのプロデュースです。ピアノがアヴァンギャルドな感じは強めだけど、割と普通のジャズの場面も多く、しかもバラードを除いてはけっこう温かみがあってサウンドもにぎやかです。マンフレート・アイヒャーのプロデュースではないということで、未CD化だったのかもしれないなあと思います。ただ、ECMとは関係なく聴いているとけっこういいアルバムなんじゃないか、とも思います。ここでは全員がイタリア人で、アルド・ロマーノもECM録音に参加していたんだなあ、と改めて気がつきました。未CD化盤聴きはけっこう貴重な体験ですね。

 

Opening Night/Enrico Rava(Tp, Flh) Quartet(ECM 1224)(ストリーミング配信) - Recorded December 1981. Franco D'andrea(P), Furio Di Castri(B), Aldo Romano(Ds, G) - 1. I'm Getting Sentimental Over You 2. Opening Night 3. Diva 4. GRRR 5. F. Express 6. Venise 7. Thank You, Come Again

(19/11/05)エンリコ・ラヴァ作が2-5、7曲目、Aldo Romanoと他の人の共作が6曲目。Thomas Stowsandのプロデュース。割と普通にジャズしてますが時にピアノがアヴァンギャルド気味。意外にも明るいスタンダード曲を奏でていく1曲目、ホーンがスローな出だしをしたと思いきや、途中からメカニカルな速いパッセージでフリー的なアップテンポになって、ラストで穏やかなジャズに戻るタイトル曲の2曲目、綾織り系のバックでホーンが朗々と奏でるバラードの3曲目、明るくてややボッサ的なサウンドから中盤ラテンになる4曲目、ピアノが時に中盤でかなり暴れている感じのアップテンポの4ビートもある、終盤バラードになる5曲目、ギターとホーンのデュオでメロディアスな6曲目、普通に4ビートジャズで意外な感じの7曲目。

(’19年8月より順次配信)

2019/11/13

Fourvisions/Dave Liebman/David Binney/Donny McCaslin/Samuel Blais

Davefour 新譜聴きもとりあえず一段落。今日のアルバムは腕利きによるサキソフォン・カルテットの演奏です。バックに誰もいなくて、サックスだけ4人というのはなかなか難しいのですが、それを70分も演奏しているので、もう少し短くてもいいのでは、とも思いますけど。ジャズ的な部分も多いですけど、明るいジャズという感じではなく、むしろクラシックや現代音楽的な響きも目立つ演奏となっています。このあたりが聴く判断をどうしようか、それぞれの人が悩むところでは、と思います。個人的にはこういうサウンド、けっこう好きなんですけどね。それにしてもサックス4人でここまで表現できるのは、他ではなかなかいないのでは、とも思わせます。

 

Fourvisions/Dave Liebman(Ss)/David Binney(As)/Donny McCaslin(Ts)/Samuel Blais(Bs)(輸入盤) - Recorded May 21 and 22, 2015. - 1. Blaizza 2. Dunes 3. Legions 4. Et Voit Le Jour 5. Empty Sunbeams 6. A Moody Time 7. Technicolor Penguins 8. Buy A Mountain 9. Bach's Studio 10. Road Kill

(19/11/09)サキソフォン・クァルテットの演奏で、サックス4人のみ。4人での共同プロデュース。デイヴ・リーブマン作が6、9曲目、デヴィッド・ビニー作が2、5、7曲目、ドニー・マッキャスリン作が3、8曲目、サミュエル・ブライス作が1、4、10曲目。昔「ワールド・サキソフォン・クァルテット」というグループがありましたが、その白人版というところか。この編成だとジャズ的に響くところやノリもありますが、ジャズ特有のクローズドハーモニーを活かしたビッグバンド風にはならず、よりクラシックや現代音楽に近い感じのサウンドになることもあります。それにしても腕利きばかり集めたクァルテットなので、興味はけっこう高く、演奏もなかなか素晴らしいです。賑やかな場面もあるし。オリジナルばかりなので、少々聴く人を選ぶかも。

2019/11/12

Good Hope/Dave Holland, Zakir Hussain, Chris Potter

Davegoodhope 新譜がもう少し続きます。今日のアルバムはデイヴ・ホランド、ザキール・フセイン、クリス・ポッターのトリオ作。なかなかスゴいメンバーが集まっています。サウンドは決して派手ではないんですけど、変拍子で何気に攻めてきます。音数が多い曲でもあまり激しいと感じないのは、その楽器編成ゆえでしょうか。まあ、これを安定して聴かせてしまうというのも、なかなか他ではないことだと思います。最近は新譜情報に疎くて、このアルバムも知り合いに教えてもらってはじめて気がつきました。このところ、遅れ遅れの注文が目立っていますが、入手できれば少々遅れても、いいのでは、と思うようになりました。ストリーミングとの兼ね合いは自分ではまだ決着がついてませんけど。

 

Good Hope/Dave Holland(B), Zakir Hussain(Per), Chris Potter(Ss, Ts)(Edition Records)(輸入盤) - Recorded September 21 and 22, 2018. - 1. Ziandi 2. J Bhai 3. Lucky Seven 4. Suvarna 5. Island Feeling 6. Bedoun Trail 7. Good Hope 8. Mazad

(19/11/09)1、5、7曲目がクリス・ポッター作曲、2、4曲目がザキール・フセイン作曲、3、6、8曲目がデイヴ・ホランド作曲。シンプルな編成ですが、変拍子等、それから個々のテクニックなど、やっていることがあまり激しい曲がない(音数が多めの曲は多い)代わりにけっこうスゴく、何気なく聴いていると聞き逃してしまうような繊細な部分もあります。変拍子は特に、3人とも得意とする内容だけにさりげなく高度に合わせてしまうところがミソ。打楽器がタブラを主体とするフセインだけですが、やはり3人が3人ともテクニックあるなあ、と思わせる内容です。特にフセインのソロが超人的だし、聴いていると麻薬的なリズムです。そして時に表れるユニゾンや対位法的なフレーズもなかなか(2、8曲目など)。でも淡々としています。

2019/11/11

Blue World/John Coltrane

Johnblueworld 新譜なんだけど、’64年録音のジョン・コルトレーンの発掘音源再び。これも何とスタジオ録音で、当時の記録が残っていなかったため、最近になってその存在がはっきりとしたそうです。この音源は映画のために録音されたもののようです。私もビル・エヴァンスの時はそうでしたが、海賊盤まではいかないけど、発掘音源をいろいろ漁っていた時期がありました。このアルバム、録音も演奏も素晴らしいのですが、同じテイクを並べて何とか36分の収録にしたというところは、彼でなければ発売には至らなかったのでは、と思わせます。ただ、彼の音源を何でも聴きたい人が私を含めてかなり多いようなので、これはこれでCD化されて良かったとは思いますが。

 

Blue World/John Coltrane(Ts)(Impulse)(輸入盤) - Recorded June 24, 1964. McCoy Tyner(P), Jimmy Garrison(B), Elvin Jones(Ds) - 1. Naima(Take1) 2. Village Blues(Take2) 3. Blue World 4. Village Blues(Take1) 5. Village Blues(Take3) 6. Like Sonny 7. Training In 8. Naima(Take2)

(19/11/09)初出のスタジオ音源とのこと。収録時間は36分。全曲ジョン・コルトレーン作曲。スタジオ音源がまだ残っていたとは驚き。コルトレーンのファンはやはり音源を全部聴きたいのはひとつの心理だし、音も演奏の状態も良いです。極上と言ってもいいかもしれない。ただ、36分の収録時間にNaimaがテイク2つ、Village Bluesがテイク3つというのは、やはりマニア向けの内容だし、これで全部の録音だったのでしょう。それでも割と聴きやすい演奏が揃っているし、曲の重複を気にしなければ、けっこういいアルバムで、さすがコルトレーン、と思います。当時のモーダルな雰囲気も、新しく聴く音源で聴けるとは思わなかったし。これを聴けたのは幸せとしながらも、やはり優先順位は元々発売されていたアルバムかと。

2019/11/10

Remember Me, My Dear/Jan Garbarek/The Hilliard Ensemble

2625ECM New Seriesの新譜が手元に1枚だけあるので、聴きました。このヤン・ガルバレクとヒリヤード・アンサンブルのシリーズ、過去にけっこう売れたようで、歌唱にサックスを絡めてヒーリング的なサウンドで表現する方法、25年ほど前の当時はけっこう斬新だなと思いました。今回も期待にたがわず、77分ものコンサートを楽しむことができました。拍手が入っているのはアルバムのラストだけですが、それはそんなに気にはならなかったです。何年か前に、ヒリヤード・アンサンブルが引退、というニュースを聞いた時、残念だなあ、と思っていましたが、このような過去の音源がまだ聴けるチャンスがあるかもですね。期待してます。

 

Remember Me, My Dear/Jan Garbarek(Ss)/The Hilliard Ensemble(ECM New Series 2625)(輸入盤) - Recorded October 2014. The Hilliard Ensemble: David James(Counter Tenor), Rogers Covey-Crump(Tenor), Steven Harrold(Tenor), Gordon Jones(Baritone) - 1. Ov Zarmanali 2. Procurans Odium 3. Allting Finns 4. Litany 5. Dostoino Est 6. Sanctus 7. Most Holy Mother Of God 8. Procedentum Sponsum 9. Se Je Fayz Deuil 10. Alleluia Nativitas 11. O Ignis Spiritus 12. We Are The Stars 13. Ahnus Dei 14. Remember Me, My Dear

(19/11/08)ライヴ。77分収録。ヤン・ガルバレク作が3、12曲目、作者不詳は2、5-6、8、14曲目、その他、コミタス、アルヴォ・ペルトや現代音楽など、さまざまな曲を演奏。「オフィチウム」から25年、ヒリヤード・アンサンプルも引退しているので、このプロジェクトも聴き納め。クラシックや古楽、現代音楽にサックスが絡むという当時としては斬新な試みも、けっこう売れたようで何枚か出ましたけど、夢見心地のサウンドが心にしみる。

2019/11/09

梅花藻(ばいかも)/藤吉

Tohkichibaika新譜のアルバムが増えてきましたが、ECMの未CD化作との兼ね合いで、どちらを先に聴こうか迷ってます。とりあえず先に聴いていきたいものから聴いていきます。今日は藤井郷子、吉田達也の15年ぶりのデュオ作、頭を取って「藤吉」というグループ名になっているのですが、相変わらずパワフルなフリーのアルバムで、56分で16曲収録、やはりバラードの場面が少なくて、力技のアルバムになっています。変拍子と思われるところもありますけど、そこを一気に合わせて行ってしまうデュオもなかなかないのでは。特に共作の奇数番目の曲は曲名がどこの国の言葉か不明なんだけど、造語かもなあ、とも思います。気合を入れて聴きたいアルバム。

 

梅花藻(ばいかも)/藤吉(Libra Records)
Baikamo/Toh-Kichi(Libra Records) - Recorded February 26 and July 24, 2019. 藤井郷子(P)、吉田達也(Ds) - 1. Gidvbadhophen 2. Rolling Down 3. Hvwebsjhoill 4. No Reflection 5. Zpajigemfluxss 6. Baikamo 7. Ajhisakdafitch 8. Aspherical Dance 9. Djofaksobhisc 10. Laughing Birds 11. Ovgwebkwun 12. Front Line 13. Ruvwsevjieck 14. Climber's High 15. Walsjhechrifo 16. Ice Age

2、6、12、16曲目は藤井郷子作、4、8、10、14曲目は吉田達也作、他の曲は2人のフリー・インプロヴィゼーション。このデュオは力で押し切るようなパワーのある場面が目立つデュオです。56分で16曲なので、長い曲でも5分台、短い曲は1分台で、短い時間の中にも演奏が凝縮されています。作曲されたものでも、基本はフリーにあって、テーマの提示の後に丁々発止のアドリブが静かになったり賑やかになったり。それでも多くの場面は力技で来ることが多く、基本的に音数は多めで、そこに熟練の技が紛れ込んでいるという感じ。偶数曲目が作曲の曲だけど、あまりフリーの曲との境目はなく、16曲を一気に興奮度高めで聴き通せるような構成になっています。ラストの曲はVoiceが入っているけどクレジットにはなし。(19年11月2日発売)

2019/11/08

Growl/Plastic Dogs

Plasticgrowl 久しぶりに新譜に戻ります。このアルバム、ジャズやフュージョンよりメタルに近いと思うのだけど、ジャズ・フュージョン系ミュージシャンも参加しているし、インプロヴィゼーションという点でも少し入っているので、こちらで紹介します。いやー、聴くのに体力要りました。素晴らしい凝縮力。どんどん変わっていく変拍子と、バラードなどのゆるい曲のない潔さがいいですね。リーダーは小埜涼子さんで作曲とサックス担当。よくこういう曲が書けるなあ、と思います。ロック側のレビューでもジャンル分けに苦労しているようですが、新しい何かがそこにある、という感じですね。45分前後の収録時間なんですが、60分ぐらい音のシャワーを浴びている感じでした。

 

Growl/Plastic Dogs(Order Tone Music) - Recorded 2018-2019. 小埜涼子 (As)、武藤祐志(Grind-g)、林剛史 (Heavy-g)、上ヱ地宏太 (Ds) - 1. Oxo 2. Delvaux 3. Blood Suger 4. Rune 5. Auglydian Pentadiminate 6. Supernova 7. Zodiac 8. Gespenst 9. Zhanguitt 10. Humming 11. Fiona

全曲小埜涼子作曲。ジャケットからはデスメタルを想像し、サウンドの予想も「ネイキッドシティ/ジョンゾーン」に変拍子とメタルの要素を強くしたものかなと思ったら、もっとスゴい演奏が繰り広げられていました。ベースがいなくても低音感に不足はなく、変拍子が予想を超えて変幻自在で、急展開もあったり、しかも4人の一体感がかなり強いです。よくこれだけ複雑な演奏をまとめたもんだと思います。ギターの2人も個性があって、どっちがどっちか分かりやすいです。ジャンル的にはジャズではなく、むしろメタルには近いけれど、この複雑なバックでソロはアドリブをかましていて、まさに新しいサウンドの展開。サックスがいわゆる声になるのかな。その音のかたまりと、各メンバーのソロの変幻自在さに追いついて行くのが楽しみ。(19年10月12日発売)

2019/11/07

Schattseite/Adelhard Roidinger

1221 ECMの未CD化作ストリーミング配信聴き。今日のアルバム、なかなかECMという感じで良かったのですが、ちょっと地味かなあ、という感じもしました。まあ、このぐらいの地味さ加減はECMでは多いので、未CD化だったのは、ベーシストの知名度だったのかなあ、という気もしてます。Bob DegenがECMのアルバムに参加しているのもここで知ったし、得るものは多かったのですけど。曲によっては参加しているメンバーが全員ではないこともありますが、それはアルバムとしての流れが良ければいいのではないかなあ、と思います。もっと早い時期に聴いていれば、と思わせるようなアルバムではありました。

 

Schattseite/Adelhard Roidinger(B)(ECM 1221)(ストリーミング配信) - Recorded November 1981. Heinz Sauer(Ts), Bob Degen(P), Harry Pepl(G), Werner Pircher(Vib, Marimba), Aina Kemanis(Voice), Michael DiPasqua(Ds, Per) - 1. Fu Ptu 2. Lutti 3. Loveland 4. Stress 5. Ania 6. When Earth Becomes Desert

(19/10/30)全曲Adelhard Roidinger作曲。ECMらしいサウンドでせまってきます。薄暮のようなサウンドで、静かな中に時折り大きめの音が入るテーマの後にヴァイブラフォンその他の楽器で割とゆったりと進む1曲目、哀愁を含んだメロディアスな、時にやや激しいベース・ソロだけで、4分間が進行していく2曲目、ヴォイスも加わって、浮遊感のあるコードを変えながら同じフレーズが何度も繰り返し出てくる8分の7拍子基調の3曲目、出だしの静かで優しいメロディのヴォイスが印象に残り、ピアノ他が加わってから美しいながら何となくタイトルとのつながりが分かる4曲目、フリーのようなフレーズの感触がヴォイスを含んで展開する後半打楽器的な5曲目、フレーズの表現も物語的で、中盤はややフリーっぽく展開する6曲目。

(’19年8月より順次配信)

2019/11/06

Lask/Ulrich P. Lask

1217 ECMの未CD化盤のストリーミング配信聴き。このアルバムはずっと配信化すらされないんじゃないかと思ってましたが、今回配信の中に入ってました(彼らの2枚目はまだですけど)。実はYouTubeのPC環境で頭だけ聴いたことがあるのですが、オーディオ環境で全部聴くと印象が全然違ってきますね。これを’81年録音ということでECMが採用したのも驚き(ポストパンクと呼ばれているらしいジャンル)ですが、むしろ聴いていて、まあ、好きな方の音楽かなと思えたのも自分にとっては意外でした。まあ、聴く機会があれば一度聴いてみてください、としか言えないのがつらいところ。ただ、今はストリーミングがあるので、比較的多くの人が聴けるんじゃないかと思います。

 

Lask/Ulrich P. Lask(As, Synth)(ECM 1217)(ストリーミング配信) - Recorded November 1981. Meinolf Bauschulte(Ds), Maggie Nichols(Voice) - 1. Drain Brain 2. Tattooed Lady 3. Kidnapped 4. Should We, Geanie? 5. Unknown Realm (Shirli Sees) 6. Poor Child 7. Too Much-not Enough

(19/10/29)全曲Ulrich P. Lask作曲で、作詞は5曲目のみShirli Hall、他は全曲Maggie Nichols。これこそECMでは異端で、ジャズ色すらなくポップスやロックの部類に入るのではないか。ヴォーカルがけっこう前面に出てきているけど、面白いと言えば面白いサウンド。サックスとシンセサイザー、ヴォーカルにドラムスというのはなかなか相性が良い。持ち込み音源だと思われるが、1枚で終わらなかったところを見ると、それなりに需要はあったのでしょう。それにしてもこの時代にこういう音楽を受け入れるとは、かなり進んでいたんだなあと。Maggie Nicholsの語りもあれば超人的な声もスゴい。アルバムの各曲自体のインパクトはけっこうあります。各曲の違いを表現するというより、アルバム全体で一つの世界を構築してます。

(’19年8月より順次配信)

2019/11/05

Last Year's Waltz/Steve Kuhn Quartet

1213 ECMの未CD化盤ストリーミング配信聴き。このアルバムを知らなければ、ECMレーベルのアルバムとは判別しづらいのではないでしょうか。かなり賑やかなライヴだし、4ビートも割とよく出てくる。プロデューサーがマンフレート・アイヒャーでないと、ここまで変わってしまうものなのか。リーダーの名前では売れても、近年まで廃盤になっていたのは、こういうことか、と思います。そして、スティーヴ・キューンは後年、「Remembering Tomorrow」(ECM 1573)(’95年録音)という、再演曲も多く、雰囲気もECMに合わせた名盤を出しているので、アルバムとしてはそちらの方が、「らしい」とは思いますけど。「Common Practice/Ethan Iverson(P) Quartet/Tom Harrell(Tp)」(ECM 2643)が出てきたのは、突然変異でもなかったのですね。

 

Last Year's Waltz/Steve Kuhn(P) Quartet(ECM 1213)(ストリーミング配信) - Recorded April 1981. Sheila Jordan(Voice), Harvie Swartz(B), Bob Moses(Ds) - Turn To Gold 2. The Drinking Song 3. Last Year's Waltz 4. Remember You 5. Mexico 6. The Fruit Fly 7. The Feeling Within 8. Medley: Old Folks - Well You Needn't 9. Confirmation 10. The City Of Dallas

(19/10/29)ライヴのアルバム。スティーヴ・キューン作が1-3、6-7曲目、Harvie Swartz作が5曲目、スティーヴ・スワロウ作が10曲目で、他はスタンダードやジャズメン・オリジナル。プロデューサーはRobert Hurwiz。ECMらしからぬ雰囲気。1曲目からこれはアメリカンなライヴという雰囲気で、2曲目もラテンのリズムでノリノリ。タイトル曲の3曲目は美しいワルツでピアノが印象的、やや盛り上がりあり。ただ、4、9曲目その他、普通に4ビートのジャズを演奏している曲も目立つので、当時のECMとしてはやはり異色か。ラテンのメロディとリズムでエキゾチックな輝きを放つ5曲目、明るく陽気なエネルギーと時に4ビートのある6曲目、珍しくしっとりしたバラードの7-8(時に暴れる)曲目、陽気なワルツで歌がいい10曲目。

(’19年7月より順次配信)

2019/11/04

Gallery

1206 ECMの未CD化作ストリーミング配信聴き。いよいよ1200番台になりました。このあたり、アルバム発売時にはCDが出るか出たかの頃合いなので、意外に未CD化のアルバムがあります。安定してCDが出るようになるのは’84-85年ごろ。そしてCD、LPの併売状態がなくなってきてCDだけになるのがもう少し後のこと。なので、そういう物理的要因が、内容だけではCD化されなかった理由が分からない根拠ともなるのではないかと思います。今回のアルバムも、音楽だけ聴くと、けっこういいし、ECMとしてはまっとうな路線なんじゃないかなあ、と思います。なかなか興味深いサウンドだし。まあ、今回それを聴けたので、OKということでもありますけど。

 

Gallery(ECM 1206)(ストリーミング配信) - Recorded May 1981. David Samuels(Vib, Per), Micheal DiPasqua(Ds, Per), Paul McCandless(Ss, Oboe, English Horn), David Darling(Cello), Ratzo Harris(B) - 1. Soaring 2. Prelude 3. A Lost Game 4. Painting 5. Pale Sun 6. Egret 7. Night Rain

(19/10/27)4曲目はマンフレート・アイヒャーとグループ名の作曲、デイヴ・サミュエル作は1-2、7曲目、3曲目がMicheal DiPasqua作、5曲目がPaul McCandless作。基本的に2つのグループ出身の新しいグループ。曲が印象に残る楽器編成。幻想的で叙情的な情景が見え隠れする、やや陰影のあるバラードの1曲目、チェロが哀愁のあるテーマを奏でた後は、映画音楽のような雰囲気の2曲目、チェロが飛び回り、アップテンポで勢いのある曲になる3曲目、おそらくフリー・インプロヴィゼーションで、漂うような自由な空間のある4曲目、映画音楽を回想するような美しいメロディが印象に残る5曲目、多少の浮遊感を伴いながら短調のメロディが心に響く6曲目、やや重厚な出だしから、薄暮のようなサウンドになる7曲目。

(’19年8月より順次配信)

2019/11/03

First Avenue

1194 ECMの未CD化作ストリーミング配信聴き。今日のアルバムは、CD化されなかったのも分かるなあ、というマニアックなアルバムです。ある種New Seriesにカテゴライズしてもいいんじゃないかと思えるような音使いなんですが、それでもフリー・インプロヴィゼーションらしいので、その点をもってジャズの方にいちおう置いておきます。ECMにはこれ1枚だけ残して、去っていきました。これを録音するのは、やはりECMしか当時はなかったんじゃないかな、と思わせるサウンド。どうやってアルバム制作まで至ったか、というのは気になりますが。聴く人を選ぶでしょうけど、こういう音を好む人もいるんじゃないかなあ、と思います。

 

First Avenue(ECM 1194)(ストリーミング配信) - Recorded November 1980. Denney Goodhew(As, Fl, Bcl), Eric Jensen(Cello), James Knapp(Tp, Flh, Waterphone) - 1. Band One 2. Band Two 3. Band Three 4. Band Four 5. Band Five 6. Band Six 7. Band Seven 8. Band Eight

(19/10/27)全曲3人のフリー・インプロヴィゼーション。打楽器系のないフリー。エコーが少し深めにかかっていて、それを活かすような持続音が多い部分と、割と過激な速いパッセージの部分、その組み合わせになっている部分とがあります。実験的ではあるけれども、環境音楽的な音響効果、あるいはクラシックや現代音楽的な要素を持ったフリーと言えなくもありません。曲名も1から8まであるけれど、便宜上分けてみた、という感じなのでは。ただそれぞれの曲に特徴があり、なかなか興味深いです。いわゆるジャズでのフリーとは違っていて、ジャズにカテゴライズするのはどうかな、という気もします。その音の変化に身をまかせるのも、比較的心地良い感じではあります。こういう音源もあるのがECM。聴く人を選ぶかも。

(’19年8月より順次配信)

2019/11/02

M/John Abercrombie Quartet

1191 ECMのこの番号では未CD化、別番号でCDBOX発売のアルバム。この録音で、一説にはリッチー・バイラークとマンフレート・アイヒャーの決裂になったと言われています。なるほど、バイラークのピアノは、ここでは完全にアイヒャーの望むところとは違うモーダルというか、ガンガン攻めるというか、そういう場面もありますね。そこでケンカの原因となったオクラ入りとも言われる、これより派手な演奏をしてしまった結果、彼に関連するアルバムが全部廃盤になってしまった、という情報も信ぴょう性が出てきます。今でこそECMの規制は前よりゆるくなってますが、当時としては、このアルバムでも基準からはみ出ていた感じがうかがえます。

 

M/John Abercrombie(G) Quartet(ECM 1191)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded November 1980. Richard Beirach(P), George Mraz(B), Peter Donald(Ds) - 1. Boat Song 2. M 3. When Are The Rules 4. Flashback 5. To Be 6. Veils 7. Pebbles

(19/10/27)jジョン・アバークロンビー作が1-2、5曲目、リッチー・バイラーク作が3-4、6曲目、ジョージ・ムラーツ作が7曲目。このクァルテットでは3作目で最終作。3分以上もの静かな場面の後、徐々に音は大きくなってもある種ゆったり感のある1曲目、勢いがある場面も多いけれど、4ビートに飛び出さないギリギリのところのタイトル曲の2曲目、ミステリアスでフリー的な出だしからアップテンポの4ビートの部分もある、後半ガンガン攻めたり引っ込んだりの3曲目、割ときっちりとしたリズムでも、不穏なピアノがはみ出そうとしているような4曲目、しっとりとしたメロディで、静かに進んでいくバラードの5曲目、ピアノの出だしから浮遊感のあるテーマ、ソロと続く6曲目、リリカルかつ温度感の低い演奏でバラードの7曲目。

(注)「The First Quartet/John Abercrombie(G)」(ECM 2478-80)として’15年に3枚組CDBOXとして再発。初CD化。

2019/11/01

Lifelines/Arild Andersen

1188 ECMの未CD化作ストリーミング配信聴き。割と近年まで(CDBOXが出るまで)、枚数的に再発されないで割りを食っていたのは、アリルド・アンデルセンやスティーヴ・キューンではないかと思います。枚数的には4-5枚というところかな。2人ともそれでもまだ未CD化アルバムが残っていたし。当時のこの2人に関しては、もっと注目されてもいいような気もします。まあ、昨日のゲイリー・バートンもそうだったのだから、何が再発の基準なのか、アルバムを聴いていてもよく分からなくなってしまいました。このアルバムも、メンバーはいいし、音楽的にもいいし。まあ、ここは淡々と聴いて行くしかないですね。もう少ししたら、見えてくるかも。

 

Lifelines/Arild Andersen(B)(ECM 1188)(ストリーミング配信) - Recorded July 1980. Steve Dobrogosz(P), Kenny Wheeler(Flh, Cornet), Paul Motian(Ds) - 1. Cameron 2. Prelude 3. Landloper 4. Predawn 5. Dear Kenny 6. A Song I Used To Play 7. Lifelines 8. Anew

(19/10/26)2曲目がSteve Dobrogosz作、7曲目がアリルド・アンデルセンとRadka Toneff作、他は全曲アンデルセン作。メカニカルな迫力あるユニゾンが続いた後、フリー気味になって絡み合い進行する1曲目、情感豊かなピアノで叙情的なバラードの2曲目、穏やかなベース・ソロの小品の3曲目、ホーンのソロではじまり、ピアノとベースなどで手数は多いけど比較的静かに続き、その後哀愁漂うメロディになる4曲目、これはケニー・ホイーラーが主役と言っていい、テーマが素晴らしいバラードの5曲目、ゆったりと、出だしはベースを中心に、他楽器が加わってからも8ビート的に進行していく6曲目、クラシック的なピアノではじまりゆっくりと哀愁漂うメロディが流れる7曲目、少しエキゾチックなバラードが進行していく8曲目。

(’19年8月より順次配信)

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