エンティティ/藤井郷子オーケストラニューヨーク
また新譜が1枚来ているので聴いていきます。藤井郷子さんのアルバムは、オーケストラニューヨークはこれで22年目11枚目のアルバムとのこと、オビに書いてありました。よく続いているものです。オーケストラには、フリーの部分と構築されて譜面に書かれた部分(と思われる)があるのですが、これはけっこう譜面割合、高そうなアンサンブルです。しかもそのアンサンブルには(各楽器のソロも含めて)、分かりやすいメロディがほとんど出て来ない、というのも特徴で、こういう演奏のできるオーケストラは、パッと他では思い浮かばないです。やはりフリー的なものが好きな人向けになるのでしょうが、収録時間63分で5曲、大作ばかりです。
エンティティ/藤井郷子(Comp)オーケストラニューヨーク(Libra Records)
Entity/Satoko Fujii(Comp) Orchestra New York(Libra Records) - Recorded May 1, 2019. Oscar Noriega(As), Briggan Krauss(As), Elley Eskelin(Ts), Tony Malaby(Ts), Andy Lester(Bs), Natsuki Tamura(Tp), Herb Robertson(Tp), Dave Ballou(Tp), Curtis Hasselbring(Tb), Joe Fielder(Tb), Nels Cline(G), Stomu Takeishi(B), Ches Smith(Ds) - 1. Entity 2, Flashback 3. Gounkaiku 4. Elementary Particle 5. Everlasting
全曲藤井郷子作曲。22年目で11枚目のアルバム。10分以上の大作ばかり。出だしでホーンの音の合間にドラムソロがあり、だんだんホーンの出番が高くなっていき、メロディらしいメロディがあるわけでもないのに不思議な高揚感と盛り上がりで、静かな場面もあるタイトル曲の1曲目、やはりメロディとは距離を置きながら、テーマ部では精緻なアンサンプルが組み上げられ、ドラマチックな展開になる2曲目、静かなアンサンブルと間ではじまり、割とゆったりとしたビートと、静けさが16分間続く、一種のバラードの3曲目、ソロなども割と分かりやすいメロディに近いと思われる、やはりゆったりファンクから後半フリー的に盛り上がるドラマチックな4曲目、クラシックのような出だしから、メロディと非メロディが混じりあう5曲目。(19年10月12日発売)
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