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2019年10月の記事

2019/10/31

Easy As Pie/Gary Burton Quartet

1184 ECMの未CD化作のストリーミング配信聴き。このゲイリー・バートンとか、ジャック・ディジョネットあたりが未CD化というのも、なかなか信じられないことですね。出せば売れるはずだったアルバムだろうからです。まあ、マンフレート・アイヒャーの頭脳の中を考えてみると、当時でジャズメン・オリジナルやスタンダード集、ってのが引っ掛かっていたのか、どうなのか。確かに聴きやすい曲が多めですけど、その分けっこう難しそうな曲も混ざっています。改めて今回聴けて(って毎回言っている感じですが)良かったなあ、と思うわけです。バートンも確かもう引退しているはずだし、新譜が聴けない今、こういうアルバムは貴重です。

 

Easy As Pie/Gary Burton(Vib) Quartet(ECM 1184)(ストリーミング配信) - Recorded June 1980. Jim Odgren(As), Steve Swallow(B), Mike Hyman(Ds) - 1. Reactionary Tango 2. Tweek 3. Blame It On My Youth 4. Summer Band Camp 5. Isfahan 6. Stardancer

(19/10/26)カーラ・ブレイ作の1曲目、チック・コリア作の2、6曲目、ミック・グッドリック作の4曲目、ビリー・ストレイホーン作の5曲目。ジャズメン・オリジナルが多い。アルバム名は「やさしい」という意味。演奏は難しそうな面も。スティーヴ・スワロウのエレクトリック・ベースが効いてます。メロディがそのまま伝わってくるような、暖色系の11分台の1曲目、ラテン的なビートに似ていて、アップテンポの複雑なメロディが交錯している2曲目、ソロで奏でるしっとりしたスタンダードのバラードの3曲目、ミステリアスで浮遊感がありつつも、サックスの朗々とした感じがよくて徐々に盛り上がっていく4曲目、メロディアスな面が強く、他の曲と同化したバラードの5曲目、ポップ的な4ビートとでもいうのか、その上にメロディが乗っかる6曲目。

(’19年8月より順次配信)

2019/10/30

Music By/Barre Phillips

1178 ECM未CD化作のストリーミング配信聴き。実は、7月から8月にかけて、ECMとJAPOの未CD化アルバム40枚を順次配信するという情報が出てきたときに、バール・フィリップスのアルバムはその中になかったんですよね。ある方からの情報で、バール・フィリップスのECM2枚とJAPO1枚は昨年からすでにハイレゾで配信されている、ということを教えていただきました。というわけで、その情報がなければ、今このアルバムを聴く機会を逸していたかもしれないわけです。感謝いたします。マングレート・アイヒャーがプロデュースをやっていて、これまたなぜCD化されなかったのか分からないアルバム。まあ、今聴くことができただけでも収穫は大きいんですけど。

 

Music By/Barre Phillips(B)(ECM 1178)(ストリーミング配信) - Recorded May 1980. Aina Kemanis(Voice), John Surman(Ss, Bs, Bcl), Herve Bourde(As, Ts, Fl), Claudia Phillips(Voice), Pierre Favre(Ds, Per) - 1. Twitter 2. Angleswaite 3. Pirthrite 4. Longview 5. Entai 6. Double Treble 7. Elvid Kursong

(19/10/26)6曲目のみHerve Bourdeとの共作で、他は全曲バール・フィリップスの作曲。作詞は彼とClaudia Phillipsその他もろもろ。小刻みにプッシュするドラムスと、暴れまわるヴォイスとバリトンサックスという構図で、ベースが登場しない1曲目、空間的なフリーではじまって、ベースと2本のサックス、ヴォイスのやり取りからフリーで盛り上がっていく2曲目、マイナー調の出だしから宇宙に突き進むようなエコーのかかったヴォイスが印象的な3曲目、同一音のベースの上を2人のヴォイスと、同様にサックスも万華鏡のように飛び回る4曲目、ベース1本のソロからヴォイスとサックスのユニゾンが浮遊感をもたらす5曲目、2人だけの演奏ではないが即興ソロに近い6曲目、2ヴォイスに絡むベースとサックスでのフリーの7曲目。

(’18年から配信されている)

2019/10/29

Faces/John Clark

1176 ECMの未CD化作ストリーミング配信聴き。今日のアルバムはリーダーがフレンチホルンと、非常に珍しいです。そしてヴァイブラフォン(マリンバ)、チェロ、ドラムスと楽器編成も変わっています。そんな中でも出てくるのはECMらしい音。演奏自体はちょっと地味かなとも思えるけど、フレンチホルンでここまでバリバリ吹ける人は他ではそういないだろうし、私も音源を聴くのを首を長くして待っていたひとりです。未CD化で一定の法則を見いだせなかった中の1枚。要するに選ぶところからこぼれていたんだろうなあ、と推測するしかないですね。できればCDで聴きたかったですが、ECMという観点からすれば、けっこうよくできたアルバムだと思います。

 

Faces/John Clark(French Horn)(ECM 1176)(ストリーミング配信) - Recorded April 1980. David Friedman(Vib, Marimba), David Daring(Cello), Jon Christensen(Ds) - 1. The Abha Kingdom 2. Lament 3. Silver Rain, Pt. III 4. Faces In The Fire 5. Faces In The Sky 6. You Did It, You Did It!

(19/10/26)1-3曲目がジョン・クラーク作曲、4-6曲目が4人のフリー・インプロヴィゼーション。ジャズでフレンチ・ホルンのリーダー作とは珍しい。楽器構成も特殊。穏やかな出だしではじまりある意味重厚な雰囲気もある前半から、中盤はマリンバとドラムスも入って割と激しい応酬に、そして終わりはまた静かで叙情的になる15分台の1曲目、ドラムスがバックで静かに叩き続ける中、フレンチホルンその他の楽器が陰影を伴い漂うように流れていく2曲目、明るいカリブ(ラテン?)的なリズムに乗って、ホルンも超絶テクニックで進む3曲目、緊張感を伴いながら、まるで作曲されたような哀愁とやや勢いのある4曲目、牧歌的な広がりを感じるゆったりとした5曲目、バロック音楽のようなメロディを持っている優雅な6曲目。

(’19年7月より順次配信)

2019/10/28

AH/Enrico Rava Quartet

1166 ECM未CD化盤のストリーミング聴き。このアルバムはなぜ最後までCD化されずに残ったか分かるような気がします。プロデューサーが、まずマンフレート・アイヒャーではなく、そしてその結果、ジャズ寄りでけっこう熱いサウンドに録れているからかと思います。CD化されてなかったり別番号でCDBOX化されたりしているアルバムは、一部なんでこれがCD化ならなかったんだ、というものもありますけど、だいたい傾向は見えてきました。アイヒャーはECMサウンドというのは存在しない、と過去に言い切ってますけど、実は彼の頭の中で鳴っていたものと乖離していたものを中心に、CD化されてなかったんだろうなあ、と想像できます。事実かどうかは分からないですけど。

 

AH/Enrico Rava(Tp) Quartet(ECM 1166)(ストリーミング配信) - Recorded December 1979. Franco D'andrea(P), Giovanni Tommaso(B), Bruce Ditmas(Ds) - 1. Lulu 2. Outsider 3. Small Talk 4. Rose Selavy 5. Ah 6. Trombonaua 7. At The Movies

(19/10/22)全曲エンリコ・ラヴァの作曲。プロデューサーはトーマス・ストゥーヴサント。ジャズ、時にフリー寄りの演奏で温度感も高め。短いテーマの後にフリーの場面がいきなり登場したり、ジャズの匂いをプンプンさせたりしている1曲目、テーマがオーネット・コールマン的な明るさを感じつつアドリブでかなりアップテンポの4ビートでモーダルにガンガン突き進む2曲目、やや落ち着きを取り戻すものの、イケイケ状態のジャズに近いサウンドになっている3曲目、シャッフルのリズムでジャズらしいジャズを演奏している4曲目、メカニカルなテーマとアドリブでそのまま4ビートで突っ切る部分もあるタイトル曲の5曲目、トランペットが朗々と鳴るメロディアスなバラードの6曲目、バラードと思いきや中盤で全体的に盛り上がる7曲目。

(’19年8月より順次配信)

2019/10/27

Abercrombie Quartet/John Abercrombie

1164ECMのこの番号では未CD化、別番号でCDBOX発売のアルバムを聴いていきます。これがCDBOXになったのは’15年のことで、かなり最近です。この後のアルバム「M」でのリッチー・バイラークとマンフレート・アイヒャーの確執で彼の関連のアルバムが廃盤にされたことと関係あるのでしょう。解禁になったのがつい最近なので、かなり根は深かったのでしょうね。このアルバムを聴いても、やはりジャズとか4ビートとか、ECMが一貫して目指しているものとはちょっと違うところにあるような気もしてます。それでも、このメンバーだったら出せばある程度は売れていただけに、非常にもったいなかったなあ、という気持ちもありますけれど。

 

Abercrombie Quartet/John Abercrombie(G, Mandolin)(ECM 1164)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded November 1979. Richie Beirach(P), George Mraz(B), Peter Donald(Ds) - 1. Blue Wolf 2. Dear Rain 3. Stray 4. Madagascar 5. Riddles 6. Foolish Dog

(19/10/22)ジョン・アバークロンビー作が1-2、6曲目、リッチー・バイラーク作が3-5曲目。実質的には双頭バンドか。なだらかな出だしで哀愁のテーマがはじまったのち、アップテンポの4ビートでモーダルなサウンドで突き進んだり戻ったりの1曲目、長めのベース・ソロではじまり、割と自由なテンポで4人が寄り添いながら演奏するバラードの2曲目、8分の6拍子で、多少の浮遊感を伴いつつ入り組んだフレーズをギターが弾きながら、ベースも時々ウォーキングする3曲目、耽美的なソロ・ピアノではじまり、その後少しずつ盛り上がるもメロディが印象的な4曲目、8ビートも効いていてモーダルな感じで全体的に割とハードに攻めている5曲目、しっとり感が強めのメロディの良いバラードでジャズに寄り添いつつ進む6曲目。

(注)「The First Quartet/John Abercrombie(G)」(ECM 2478-80)として’15年に3枚組CDBOXとして再発。初CD化。

2019/10/26

Depart/Azimuth with Ralph Towner

1163 ECMのこの番号では未CD化、別番号でCDBOX発売のアルバムを聴いていきます。CDBOXの3枚目のこのアルバム、何とラルフ・タウナーが参加していて、グループによく溶け込んでいるし、存在感があります。演奏している曲は難しそうなのに、難なく弾いてしまっているのがスゴいですね。それにしても、作曲のジョン・テイラーのマイペースぶりもすごくて、結局この3枚のアルバムのそれぞれの違いはというと、あまりよく分かりませんでした。ただ、当時目指していたECMの音に近かっただろうことは、おそらく間違いはなく、それはいち早く別番号でCDBOX化につながったんだろうと思います。まあ、1度は聴いておいてもいいと思うアルバムです。

 

Depart/Azimuth with Ralph Towner(G)(ECM 1163)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded December 1979. John Taylor(P, Org), Norma Winstone(Voice), Kenny Wheeler(Tp, Flh) - 1. The Longest Day 2. Autumn 3. Arrivee 4. Touching Points: From The Window - 5. Wildfall - 6. The Rabbit - 7. Charcoal Traces 8. Depart 9. The Longast Day (Reprise)

(19/10/22)全曲ジョン・テイラーの作曲で、作詞はノーマ・ウィンストン。ラルフ・タウナーがゲスト参加で、存在感があります。1曲目からやや静かな、哀愁を伴ったピアノとベースに、途中からホーンが乗っかって淡々と進む1曲目、静かで浮遊感を伴ったヴォイスが不思議な感覚をもたらしている11分台の2曲目、ソロ・ピアノではじまりギターが控えめに絡んできて、温度感低くホーンが朗々と鳴っている3曲目。4-7曲目は組曲で、CDでは小曲ごとに曲番が分かれてます。1-4分台の静かな小品(断片?)が続いていく。出だしで非常にゆったりとしたホーンとヴォイスのユニゾン、その後クラシック的なピアノを伴奏にヴォーカルとホーンが展開していくタイトル曲の8曲目、1曲目のリプライズで淡々と進んで幕を閉じる9曲目。

(注)CDではECM 1546-48で再発

2019/10/25

Playground/Steve Kuhn/Sheila Jordan Band

1159 ECMのこの番号では未CD化、別番号でCDBOX発売聴きのアルバムです。CDBOXで’08年には聴いていたのですが、BOXでのおおざっぱなコメントしか書いてないので、当時聴いたことを忘れていて、こんなアルバムだったっけかなあ、と思いながらの聴き直しです。これも当初CD化されなかった理由があるとすれば、一部の4ビートと、ECMにしては元気な場面が多いことかなあ、と思います。これらはある時期、とくにリッチー・バイラークとマンフレート・アイヒャーの確執があってからは、徹底的に排除されていたように感じます。それが時期的にはその後にCD黎明期だったのでなおさらかな。LPでいったん廃盤という。まあ、これに関しては想像の域を出ないのですけれども。さて、現在でも未配信の3枚を除いて、あとECM本編で20枚。(JAPOも13枚ありますが、これは先になるかも。)年内には終える事ができるかな。

 

Playground/Steve Kuhn(P)/Sheila Jordan(Voice) Band(ECM 1159)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded July 1979. Harvie Swartz(B), Bob Moses(Ds) - 1. Tomorrow's Son 2. Gentle Thoughts 3. Poem For No. 15 4. The Zoo 5. Deep Tango 6. Life's Backward Glance

(19/10/20)全曲スティーヴ・キューンの作曲。シーラ・ジョーダンのヴォイスが興味深いところ。普通のジャズ・ヴォーカルの曲のようにメロディアスで美しい、それでいてヨーロッパ的な雰囲気を漂わせている、耽美的なピアノがいいバラードの1曲目、不思議でメカニカルなピアノではじまり、そこから厳かな雰囲気と思ったら、少しして4ビートの効いた雰囲気での盛り上がりもある2曲目、出だしは速いパッセージのベースを背景にヴォーカルが絡んでいく、半分テンポが自由になってからあと中盤でガンガン盛り上がる3曲目、キラキラとしたピアノと力強さが同居していて印象的な4曲目、10分台のタイトル通りタンゴで進んでいく、どこか新しい感じもある5曲目、しっとりとしたソロ・ピアノではじまり、ヴォーカルがじわっとくる6曲目。

(Life's Backward Glances - Solo And Quartet/Steve Kuhn(ECM 2090-92)で再発 ’08年)初CD化

2019/10/24

Dawn/Double Image

1146ECMの未CD化作ストリーミング聴き。これまで別番号でCD化を含めて19枚聴いてきて1150番のあたりまで終わらせました。今日のDouble Image、ファーストのEnja盤は聴いたことがあるけど、この盤が今まで聴けなかったでした。ただ、やはりヴァイブラフォン関連の双頭バンドというのは音的に難しく、いろいろアレンジはしているんでしょうけど、ちょっと単調にも思います。その分、ミニマルに聴こえたり、というのはありますが。個人的には、やはり訳ありでCD化されなかった方に1票入れますが、これは好みにもよるものだろうなあ、と思います。特にECMでは。ECMらしさがあっていいじゃないという意見も割と多いと思われます。

 

Dawn/Double Image(ECM 1146)(ストリーミング配信) - Recorded October 1978. Dave Samuels(Vib, Marimba), David Friedman(Marimba, Vib), Harvie Swartz(B), Michael Di Pasqua(Ds, Per) - 1. Passage 2. The Next Event 3. Sunset Glow 4. Crossing

(19/10/18)1曲目がHarvie Swartz作、2曲目がDavid Friedman作、3-4曲目がDave Samuels作。ヴェイブラフォンの双頭バンドのEnjaレーベルからの発売に続く第2作。少し地味か。1曲目はFrisedmanがヴァイブラフォン、Samuelsがマリンバで、他の曲は逆。またアレンジはグループによるそうです。長めの曲が多い。静かな出だしから、ゆったりとした空間的な、そして変化していくドラマチックな進行でやや内省的に演奏が進んでいく14分台の1曲目、けっこうドラムスが効いていて、やや活発な演奏に静かな場面も付随している、進行が凝っている2曲目、やはりドラマ性はありつつもさまざまに変化して、一部8ビートの場面もある3曲目、全体的に何となくミニマルな雰囲気も持ち合わせていて、徐々に変化していく4曲目。

(’19年7月より順次配信)

2019/10/23

Path/Tom Van Der Geld/Bill Connors/Roger Jannotta

1134 ECMの未CD化作ストリーミング聴き。今日はTom Van Der Geldでは2回目。彼の作品というか、キャラクターとしてはけっこう地味だとは思いますが、ビル・コナーズがその分アコースティック・ギターで盛り上げてくれていると思います。ただ、ECMとしては、そのまま静かな方がいいという方もいらっしゃるでしょうし、そのさじ加減については難しいところだと思いますが。ただ、比較的ヴァイブラフォン関係のアルバムは、ゲイリー・バートンのものも含め、CD化されてないのが多めのような気がしてます。まあ、それらを今回まとめて聴けるのは逆に幸せなのかもしれませんけれども。このアルバム、確かにCD化するにはちょっと目立たないかな、とも思います。それでも音源を聴けてよかったです。

 

Path/Tom Van Der Geld(Vib)/Bill Connors(G)/Roger Jannotta(Fl, Ss, Oboe)(ECM 1134)(ストリーミング配信) - Recorded February 1979. - 1. One 2. Eevee 3. Joujou 4. Michi 5. Joys And Sorrows

(19/10/18)3曲目のみビル・コナーズ作曲、他は全曲Tom Van Der Geld作曲。基本的に静けさが基調だけど、コナーズのギター(アコースティック)がやはり目立つ感じ。厳かにはじまって、その哀愁というか、10分台の演奏時間のやや盛り上がりや静けさも含めて、改めて広大な音空間がそこにあると感じるドラマチックな1曲目、ほの暗いバラードでゆったりと進んでいく、夢見心地でもある2曲目、コナーズ作曲のせいか少し勢いがあって、この曲のみ元気なように感じてはいる、それでいて浮いている感じではない4曲目、サックスのゆったりとしたソロからはじまる、やはり陰影と盛り上がりのあるドラマチックな11分台のバラードの4曲目、ヴァイブラフォンとオーボエの対比がなかなかのしっとりかっちりの、バラードの6曲目。

(’19年8月より順次配信)

2019/10/22

The Touchstone/Azimuth

1130 ECMのこの番号では未CD化、別番号でCDBOX発売のアルバムが続いています。ストリーミング配信だけの未CD化作品を含めて、初期の頃よりもここから後の方が多くなっているので、たぶんメディアがLPからCDに変わりつつある時の変化の影響がけっこうあったのかもしれません。このアルバムはいち早く3CDBOX化されてますけど、内容を聴く限り、ECMらしいんだけどちょっと地味めな印象もあって、早い時期のBOX化は正解だったんではないかと思います。編成もピアノ、ヴォイス、トランペットですしね。聴く人の心に刺さるかどうかは聴く人次第で、個人的には好きなんだけど、単独でCD化されていたら印象は違ったものになったかもしれないなあ、と思います。

 

The Touchstone/Azimuth (ECM 1130)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded June 1978. John Taylor(P, Org), Norma Winstone(Voice), Kenny Wheeler(Tp, Flh) - 1. Eulogy 2. Silver 3. Mayday 4. Jero 5. Prelude 6. See

(19/10/18)全曲ジョン・テイラーの作曲、そしてノーマ・ウィンストンの作詞。このアルバムも静かで、今回はアコースティックな雰囲気。出だしと終わりはオルガンをバックにフリューゲルホーンが朗々と鳴り響き、ピアノでリズムカルになってヴォイスが幻想的に絡む1曲目、カチッとしたピアノに誘われてやはり浮遊感のある進行でヴォイスが印象的な2曲目、やはりクラシック的なソロ・ピアノではじまり、陰影のある流れでほーんとのデュオも美しい3曲目、ヴォイスではじまり時に多重録音でのヴォイスと暗い影のある、時にパルス的なピアノが印象深い4曲目、ヴォイス(またはホーン)とピアノとのデュオで、温度感低く語りかけてくる静かな5曲目、オルガンの持続音でゆったりと、他の楽器と進んでいく、瞑想しているような6曲目。

(注)CDではECM 1546-48で再発

2019/10/21

エンティティ/藤井郷子オーケストラニューヨーク

Fujiientity また新譜が1枚来ているので聴いていきます。藤井郷子さんのアルバムは、オーケストラニューヨークはこれで22年目11枚目のアルバムとのこと、オビに書いてありました。よく続いているものです。オーケストラには、フリーの部分と構築されて譜面に書かれた部分(と思われる)があるのですが、これはけっこう譜面割合、高そうなアンサンブルです。しかもそのアンサンブルには(各楽器のソロも含めて)、分かりやすいメロディがほとんど出て来ない、というのも特徴で、こういう演奏のできるオーケストラは、パッと他では思い浮かばないです。やはりフリー的なものが好きな人向けになるのでしょうが、収録時間63分で5曲、大作ばかりです。

 

エンティティ/藤井郷子(Comp)オーケストラニューヨーク(Libra Records)
Entity/Satoko Fujii(Comp) Orchestra New York(Libra Records) - Recorded May 1, 2019. Oscar Noriega(As), Briggan Krauss(As), Elley Eskelin(Ts), Tony Malaby(Ts), Andy Lester(Bs), Natsuki Tamura(Tp), Herb Robertson(Tp), Dave Ballou(Tp), Curtis Hasselbring(Tb), Joe Fielder(Tb), Nels Cline(G), Stomu Takeishi(B), Ches Smith(Ds) - 1. Entity 2, Flashback 3. Gounkaiku 4. Elementary Particle 5. Everlasting

全曲藤井郷子作曲。22年目で11枚目のアルバム。10分以上の大作ばかり。出だしでホーンの音の合間にドラムソロがあり、だんだんホーンの出番が高くなっていき、メロディらしいメロディがあるわけでもないのに不思議な高揚感と盛り上がりで、静かな場面もあるタイトル曲の1曲目、やはりメロディとは距離を置きながら、テーマ部では精緻なアンサンプルが組み上げられ、ドラマチックな展開になる2曲目、静かなアンサンブルと間ではじまり、割とゆったりとしたビートと、静けさが16分間続く、一種のバラードの3曲目、ソロなども割と分かりやすいメロディに近いと思われる、やはりゆったりファンクから後半フリー的に盛り上がるドラマチックな4曲目、クラシックのような出だしから、メロディと非メロディが混じりあう5曲目。(19年10月12日発売)

2019/10/20

Green Shading Into Blue/Arild Andersen Quartet

1127 ECMのこの番号では未CD化、別番号でCDBOX発売のものを番号順に聴いていきます。このBOXは初CD化ばかり3枚の発売でしたけど、これがその3枚目。やはり3枚をまとめて書くと概要しか書けないので、もっと早くに今回のように書いていけばと思いました。ただ、当時は忙しく、やっとその順番と書く勢いがついてきた、という感じです。ここに至るまで、CD化されなかった理由が聴いて分かりそうなものと分からないものがありますが、アリルド・アンデルセンのこの3枚については、後者の方です。まあ、それでも最終的には音源を聴けるようになって良かったなあ、とは思っています。ストリーミング配信の未CD化と合わせて40枚ほどあるので、道のりは長いですけど。

 

Green Shading Into Blue/Arild Andersen(B) Quartet(ECM 1127)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded April 1978. Juhani Aaltonen(Ts, Ss, Fl), Lars Jansson(P, Synth), Pal Thowsen(Ds, Per) - 1. Sole 2. The Gutarist 3. Anima 4. Radka's Samba 5. Terhi 6. Green Shading Into Blue 7. Jana

(19/10/18)3、5曲目がLars Jansson作、他は全曲アリルド・アンデルセン作。前作とメンバーは同じ。いい意味で当時のフュージョンの影響を受けていると思われる割とスマートな演奏の1曲目、ロマンチックで、少し浮遊感のあるバラードが心地良い2曲目、メランコリックなメロディと基本8ビート的なリズムが組み合わさった、徐々に盛り上がる3曲目、ラテンリズムで勢いよく突き進んでいく、フレーズも速いところもあれば、バラードっぽくなるところもあるドラマチックな4曲目、空間的でスピリチュアルな雰囲気もある、ピアノとサックスのデュオの静かなバラードの5曲目、思索的なベース・ソロではじまり、時にサックスと絡みつつ4人でゆったり進む6曲目、8ビート系で、やや哀愁を帯びたミステリアスなテーマとソロの7曲目。

(注)Green In Blue/Arild Andersen(B) Early Quartets(ECM 2143-45)の3枚組BOXとして’10年に再発。初CD化

2019/10/19

Non-Fiction/Steve Kuhn

1124ECMの未CD化作ストリーミング聴きにまた戻ります。スティーヴ・キューンのこのアルバム、再発でBOX化された時もそのBOXには収録されてなかったのですが、聴いてみてなるほど、という感じはあります。けっこう元気の良い場面があって、2か所4ビート進行になっていて、それがECMの方針とはあまり合わなかったのかな、と思います。それでも3曲目のバラードとか、10分もの曲の前半5分を占める5曲目のキューンのソロ・ピアノの部分とか、けっこう耽美的だなと思わせるところはあるのですが。まあ、両極端で、1枚のアルバムに収めるにはちょっとアンバランスだったのかな、という気がしないでもありませんけど。

 

Non-Fiction/Steve Kuhn(P, Per)(ECM 1124)(ストリーミング配信) - Recorded April 1978. Steve Slagle(Ss, As, Fl, Per), Harvie Swartz(B), Bob Moses(Ds) - 1. Firewalk 2. Random Thoughts 3. A Dance With The Wind 4. The Fruit Fly 5. Alias Dash Grapey

(19/10/18)1、3曲目がHarvie Swartz作曲、2、4-5曲目がスティーヴ・キューン作曲。躍動感のある曲が多いです。ミキシングで抑えられている感じはあります。8分の7拍子基調で当時のファンクのように元気の良い、後半にドラム・ソロもあるややミステリアスな1曲目、フルートの調べから入って、本編でサックスに持ち替え、浮遊感を持ちつつ中盤盛り上がる4ビートもある2曲目、美しいメロディを持つ、キューンのキラキラしたピアノが特徴のゆったりとして少し乾いた感触のバラードの3曲目、少しユーモラスなテーマで、ポップス的なリズムを持ちつつユニゾンもある、やはり中盤でガンガンいく各ソロも聴かせる4曲目、キューンのゴージャスで多彩な前半のソロ・ピアノが印象的な、後半4人の演奏の4ビートもある5曲目。

(’19年7月より順次配信)

2019/10/18

Four/Satoko Fujii/Joe Fonda

Fujiifour 輸入盤なんだけど国内盤扱いの藤井郷子さんのアルバムが新譜で届いてます。あと1枚は今日(18日)に届く予定なので、ちょっとこの辺アクロバットかな。ジョー・フォンダとのアルバムも4作目になると、かなり緊密度が増していて、フリー・インプロヴィゼーションなのに1曲目の美しさはまるで作曲されたもののようです。その反面7曲目のようにフリーらしいフリーの演奏もあり、変化に富んでいます。ライヴ収録だけど、曲がつながっているように聴こえていて、観客の拍手はないです。今回はこのように曲がつながった感じがなかなかいいですね。むしろ1-5曲目を1曲ととらえてみてもいいのかも。藤井さんは多作ですが、やはりアルバムごとに特色があるのがいいですねえ。

 

Four/Satoko Fujii(P)/Joe Fonda(B, Fl)(Long Song Records) - Recorded September 6 and 7, 2018. Natsuki Tamura(Tp on 6-7) - 1. Painted By Moonlight 2. Diamonds In The Rough 3. Cannot Do More 4. Gift From Billy 5. The WInd As It Bends 6. Stars In Complete Darkness 7. We Meet As 3

「Four(4)」とは4作目の意味かだろうか。1-5曲目が2人の、6-7曲目が3人のフリー・インプロヴィゼーション。完全なフリーとは思えないほどに、1曲目のタイトルが示す通り、詩的なメロディが現れてきて、耽美的な美しいサウンド。曲が先でタイトルが後なのかもしれませんが。ベースのアルコとピアノのやや激しい語り合いの続く2曲目、やはりアルコとピアノで、深淵の世界をのぞき込むような3曲目、ジョー・フォンダが出だしのみフルートに持ち替えて、ピアノも空間的な訥々としたやり取り、ベースも特殊な音を出素4曲目、そのまま嵐に突入する5曲目、目の前の暗闇からエネルギーが湧き出てくるようなドラマチックな22分台の6曲目、静かでフリーな対話から盛り上がっていく、ベテランならではの12分台の7曲目。 (19年10月12日発売)

2019/10/17

Harmony/Bill Frisell

Billharmony新譜がもう少しパラパラと入ってきています。今日は到着したばかりのビル・フリゼールのBlue Note移籍盤が4日に発売されてたのを見逃していて、急きょ購入して聴きました。次の通販の注文を待っていると、11月中旬ぐらいになってしまいそうなので。ストリーミングが聴けるようになってから、このアルバムもそうですが、先にストリーミングで聴いてしまいます。そのうちCDを買わなくなる日も近いのかもしれないです。このアルバム、ぺトラ・ヘイデンのヴォーカルとの相性が良いですね。やはり無理やりジャンル分けするとフォークになってしまうのかな。フリゼールのファンは多いと思うので、ジャズかそうでないかは気にする必要は、もう無くなっているでしょうね。

 

Harmony/Bill Frisell(G)(Blue Note)(輸入盤) - Released 2019. Petra Haden(Voice), Hank Roberts(Cello、), Luke Bergman(G, Baritone G, B, Voice) - 1. Everywhere 2. God's Wing'd Horse 3. Fifty Years 4. Hard Times 5. Deep Dead Blue 6. There In A Dream 7. Lone Some 8. On The Street Where You Live 9. Haw Many Miles? 10/ Lush Life 11. Honest Man 12. Red River Valley 13. Curiousity 14. Where Have All The Flowers Gone?

(19/10/16)ビル・フリゼール作が1-3、5、7、9、11、13曲目、チャーリー・ヘイデン作が6曲目、他はスタンダードやトラディショナルなど。再演曲もあり。これをジャズかというと、時に明るく、時に陰影のあるフォーキーなヴォーカルアルバムに近いんじゃないかと思いますが、何せビルのギターはワン・アンド・オンリーなので、これでいいのだと思います。ヴォーカルは冒頭エフェクトを使ったり、コーラスの曲はオープン・ハーモニー主体で心地よいし、だから「ハーモニー」なのかな。ギターが派手ではないんだけど、やはり好きな人は好き、という趣き。どの曲も良いメロディを持っているので、やはり彼はメロディ・メイカー。アップテンポの曲もなく、はっきり言って地味な感じだけど、多くの人を引きつける魅力がつまっています。

2019/10/16

Roma/Enrico Rava/Joe Lovano

2654ECM新譜聴き5日目でECMは一段落。これもライヴの持ち込み音源のようです。聴いていると、このアルバムに関してはECM的とも言えるのですが、それでもスピリチュアルというか、フリーというか、そんな面も強く感じます。エンリコ・ラヴァとジョー・ロヴァーノのフロントだったら聴いてみたい、と思う人は多いと思います。ただ、このレーベルとメンバーだと、こういう方面に行ってしまうんだな、ということを感じました。適度に緊張感があって良いライヴの音源を収録してくれたと思いますが、やはりちょっとクセがある(私は好きですが)というところではないのかなあ、と思います。

 

Roma/Enrico Rava(Flh)/Joe Lovano(Ts, Tarogato)(ECM 2654)(輸入盤) - Recorded November 2018. Giovanni Guidi(P), Dezron Douglas(B), Gerald Cleaver(Ds) - 1. Interiors 2. Secrets 3. Fort Worth 4. Divine Timing 5. Drum Song - Spiritual - Over The Rainbow

(19/10/15)ライヴ。66分収録。エンリコ・ラヴァ作が1-2曲目、ジョー・ロヴァーノ作が3-5曲目前半、ジョン・コルトレーン作が5曲目中盤、スタンダードが5曲目後半。15分台の1曲目からなかなかエキゾチックにせまってくれます。バラード的な感じではあるけど、かなり自由でフリー的な音使いもあって、徐々に盛り上がっていきます。リズムはゆるいファンクな感じで、少し密度の濃い目なソロとバッキングに耳が行く2曲目、続いていくような感じでベースが4ビートを刻んでいる、それでも8ビート的に聴こえる、勢いのある12分台の3曲目、メロディが漂うように流れるも、緊張感のあるサウンドの4曲目、自由度が高い中でサックスが舞い、その後メドレーで続いていく18分台もの5曲目。8分の6拍子とバラードへの変化が。

2019/10/15

Characters On A Wall/Louis Sclavis

2645 ECM新譜聴き4日目。今日のアルバムはルイ・スクラヴィスのECM13枚目のアルバムだそうです。他レーベルへの吹込みも残しながら、けっこう長いお付き合いになっていますね。しかもECMではこのところ変則的な編成が多かったのですが、ピアノ・トリオをバックに演奏するというのも珍しい。ECMのアルバムにはありがちなんですけど、出だしはゆったり静かにはじまって、後半に行くにつれてバラエティに富んで、しかもシリアスになっていく、というパターンを踏襲しているような気もします。まあ、一歩踏み込んだら沼だった、それがまたいいわけで。フランスのジャズはそれでなくてもシリアスなものが多いような気がして、あまりたくさんは聴いてないけど、ハマります。

 

Characters On A Wall/Louis Sclavis(Cl, Bcl)(ECM 2645)(輸入盤) - Recorded October 2018. Benjamin Moussay(P), Sarah Murcia(B), Christophe Lavergne(Ds) - 1. L'heure Pasolini 2. Shadows And Lines 3. La Dame De Martigues 4. Extases 5. Esquisse 1 6. Prison 7. Esquisse 2 8. Darwich Dans La Ville

(19/10/14)4人でのインプロヴィゼーションが5、7曲目、Benjamin Moussay作が2曲目で、他は全曲Louis Sclavis作曲。オーソドックスなクァルテットはECMでは久しぶり。しっとりとした静かな雰囲気で温度感の低めな曲が目立ちます。おおむねあまり難解ではなく(それでも少しその要素はある)、メロディも哀愁があるものも。ただそのメロディが、不思議な異世界に連れて行ってくれるような雰囲気。ある種の映画音楽的、現代音楽的とも言えるかも。ヨーロピアンでのクァルテットなので、ビート的には、8ビート的だったり、ゆったり系のバラードだったり。クラリネットやバスクラリネットのメロディや音色がエキゾチックに感じます。その中でも5、7曲目は異質か。6曲目はややアップテンポの5拍子系。8曲目はシリアスな展開。

2019/10/14

Common Practice/Ethan Iverson Quartet/Tom Harrell

2643ECMの新譜聴き3日目。トム・ハレルのECMのアルバムへの参加、たぶん初めてでしょう。このアルバムがひとつの転換点になっていることは、おそらく持ち込み音源であることを考慮に入れても、言えると思います。大半をスタンダードで占めていて、しかもそのほとんどが、ごく普通に4ビートのジャズをやっているという点で。このアルバム、その部分をブラインドで出したら、ECMとは分からないんではないのでしょうか? 以前からキース・ジャレット・トリオがスタンダードをやってましたけど、ゲイリー・ピーコックとジャック・ディジョネットという組み合わせで、ある種独特な4ビートではないリズム感が生まれてましたし。そういう意味では面白いアルバムです。

 

Common Practice/Ethan Iverson(P) Quartet/Tom Harrell(Tp)(ECM 2643)(輸入盤) - Recorded January 2017. Ben Street(B), Eric McPherson(Ds) - 1. The Man I Love 2. Philadelphia Creamer 3. Wee 4. I Can't I Get Started 5. Sentimental Journey 6. Out Of Nowhere 7. Polka Dots And Moonbeams 8. All The Things You Are 9. Jed From Teaneck 10. I'm Getting Sentimental Over You 11. I Remember You

(19/10/13)Ethan Iverson作は2、9曲目のみで、ほとんどがスタンダードやブルースのライヴ。トム・ハレルの参加がここでは聴きもの。やはりECMっぽさを意識しているような雰囲気はありますが、ECMらしからぬ選曲と温かみのあるサウンドは、これが持ち込み音源(だと思う)だからか。急速なアップテンポの4ビートはないにしても、バラードからミディアム・テンポまで、普通にジャズしている場面が多いのも、このレーベルにしては、有名なミュージシャンだけに許された特徴。2曲目はオリジナルながらブルース進行で攻めてきます。9曲目もそれっぽい。3曲目は割と活きのいい4ビートだし。4ビートの5-6、8-11曲目なども含めて、これはトム・ハレルへの配慮か。それが貴重なECMへの参加につながったかと思う。

2019/10/13

Playing The Room/Avishai Cohen/Yohathan Avishai

2641 ECMの新譜聴き2日目。今日はアヴィシャイ・コーエンとヨナタン・アヴィシャイのデュオです。意外にジャズメン・オリジナルが多いなあ、と思ったのですが、それでもマンフレート・アイヒャーのプロデュース。最初はいかにもECMらしくはじまりましたけど、5曲目あたりからバラエティに富んだ曲がいろいろと出てきました。なかなか面白いし、それでいてECMらしさも残っていてと、まあ、こっち方面が好きな方には満足できる内容ではないかと思います。それにしても、2人ともECMでは何枚目かの登場だし、しばらくこのペースが続くんじゃないかな。トランペットは正直、彼の吹きまくるところを聴きたい、というのはありますけれども。

 

Playing The Room/Avishai Cohen(Tp)/Yohathan Avishai(P)(ECM 2641)(輸入盤) - Recorded September 2018. - 1. The Opening 2. Two Lines 3. Crescent 4. Azalea 5. Kofifi Blue 6. Dee Dee 7. Ralph's New Blues 8. Sir Duke 9. Shir Eres (Lullaby)

(19/10/12)ECMでの2人の共演は3度目だけど、クインテットやクァルテットだったので、デュオは初めて。Avishai Cohen作の1曲目、Yohathan Avishai作の2曲目、ジョン・コルトレーン作の3曲目、デューク・エリントン作の4曲目、アブドゥーラ・イブラヒム作の5曲目、オーネット・コールマン作の6曲目、ミルト・ジャクソン作の7曲目、スティーヴィー・ワンダー作の8曲目など。ECMでジャズメン・オリジナルが多いのは珍しいのですが、最初の方はECMらしいゆったりとした静かなバラードの曲で、詩情感あふれる演奏です。5-8曲目は明るめで、バラエティに富んでいます。この曲がこう来たか、という感じですね。イスラエル勢のデュオといっても、特にイスラエル色が目立つわけでもなく、ごく自然な演奏が繰り広げられています。

2019/10/12

Danish String Quartet/Bach/Schnittke/Beethoven/Prism II

2562 ECMの新譜が5枚来ていて、初日だけNew Series。番号順に聴いていきたいと思いますが、ストックがないので、今回の台風19号の影響で停電などあった場合は、更新がストップするかもしれませんね。このDanish String Quartetの「Prism I」は昨年出ていて、しかも2561という前の番号。2565まではまだ空いているので、かつてのアンドラーシュ・シフのピアノソナタ集のように、時間をかけてVまで出てくる可能性もあります。そこまで力を入れているストリング・クァルテットなので、New Series好きの方、クラシック好きの方は、聴いてみてもいいのかもしれません。こちらは台風が家を破壊することなく、何とか通り過ぎてくれるといいなあと、そればかりを祈っているのですが。

 

Danish String Quartet/Bach/Schnittke/Beethoven/Prism II(ECM New Series 2562)(輸入盤) - Recorded May 2017. Rune Tonsgaard Sorensen(Vln), Frederik Oland(Vln), Asbjorn Norgaard(Viola), Fredrick Schoyen Sjolin(Cello) - Johann Sebastian Bach: 1. Fugue In B Minor BWV869 Alfred Schnittke: 2-4. String Quartet No.3 Ludwig Van Beethoven: 5-10. String Quartet No.13 In B-flat Minor Op.130

(19/10/11)バッハは18世紀ドイツの作曲家、、ショスタコーヴィチは20世紀ロシアの現代音楽家、ベートーベンは18-19世紀ドイツの作曲家。と、「Prism I」と同じ作曲家による別の演奏です。もしかするとシリーズになるのかも。新たな視点での演奏ということですが、それは熟練した聴き手にまかせて、バロック音楽、現代音楽、クラシック音楽の76分収録の新旧抱き合わせのこのアルバムをECM流に楽しめます。落ち着いた演奏か。

2019/10/11

Nofo Skies/Alex Sipiagin

Alexnofo 飛び飛びにですけど、また新譜です。と言いつつこのアルバム、4月22日の発売となってました。情報が遅れた上に、注文でもまとめてなので時間がかかり、今になってしまったというわけ。フロント3管がAlex Sipiagin、Chris Potter、Will Vinsonときては聴かずにいられないです。でも、聴いた感じではすごいことをやっているんだけど、こういうサウンドだとやはりマニア受けなのかなあ、とは思いますけれども。演奏自体は素晴らしいんだけど、これを受け入れる人は多くないのでは、という気もしています。やはりジャズも沼に落ちる、というような表現が的確かもしれませんね。ともあれ、常人にはできないようなフレーズやアンサンブルが満載なので、まずストリーミングで聴いてみては(と書くのも時代の流れかなあ)。

 

Nofo Skies/Alex Sipiagin(Tp)(Blue Room Records)(輸入盤) - Recorded September 5 and 6, 2018. Chris Potter(Ts), Will Vinson(As), John Escreet(P, Key), Matt Brewer(B), Eric Harland(Ds), Alina Engibaryan(Vo) - 1. Rush 2. NoFo Skies 3. Recovery 4. Savoir 5. Sky 1 6. Shadows 7. Start Of... 8. Sky 2 9. Between AM's 10. For You

(19/10/10)9曲目の作曲とすべての作詞をAlina Engibaryanが、他は全曲Alex Sipiaginが作曲。収録時間は76分。まず、メンバーがスゴい。よくこれだけ集まったなあ、と思う。1曲目から4ビートではなくて現代のアコースティック・ジャズという感じで進んで行き、ちょっとラフなサウンドだけどその混沌加減もいいし、キメのハーモニーの部分がかなりカッコいい。おおむねそういう路線ではあるも、曲によってサウンドの色合いが違っていて、まとまり具合とか外し具合がやはりこのくらいの腕の人たちでなければ出来なさそうな感じ。3、6、9-10曲目のヴォーカル曲では、浮遊感漂う、不思議なメロディでさりげなくせまってきます。ベースもアコースティックとエレクトリックの曲と両方。4曲目も複雑な3管のテーマのノリの良い曲。

2019/10/10

Patience/Tom Van Der Geld And Children At Play

1113 ECMの未CD化作品のストリーミング聴きが続きます。このアルバムは、やはりリーダーの知名度と演奏の内容で、CD化されなかったのかな、と思います。演奏内容も内省的な部分もあるし、盛り上がるところもあるけど、マニアックな感じもけっこうプンプンしてます。まあ、それを今になって聴けたのは幸いですけれども。「ECM Catalog」によれば、メンバーは皆アメリカンだそうですが、名前からして、ヨーロピアン主体のようなサウンドを奏でているのはECMマジックでしょうか。何となく4曲目は日本の雅楽の影響が感じられたのだけど、実際そうなのかどうかは、分かりません。でも雰囲気はけっこうでてましたねえ。こういうアルバムも聴いていくと、ECMに関して感じる欠けたピースが埋まっていきます。

 

Patience/Tom Van Der Geld(Vib, Per) And Children At Play(ECM 1113)(ストリーミング配信) - Recorded May 1977. Roger Jannotta(Ss, Bs, Fl, Oboe, Bcl), Kent Carter(B), Bill Elgart(Ds, Per) - 1. Patience 2. Golden Stars 3. Alison 4. Celia 5. And Then...

(19/09/30)5曲目が全員のインプロヴィゼーション、2、4曲目がRoger Jannotta作、1、3曲目がTom Van Der Geld作。内省的なフリーという感じで、静寂から時間をかけて穏やかな演奏に持っていく、空間を非常に活かした形でのサウンドのタイトル曲の1曲目、3連4拍子という感じの、割と元気の良くてヴァイブラフォンが熱を冷ますような演奏をしてある意味スピリチュアルとも言える、不思議なテーマをラスト近くに持つ2曲目、ヴァイブラフォンではじまり、少し端正なテーマで静かに進行していく千鳥足的バラードの3曲目、オーボエやドラムスなど、雅楽を聴いているような出だしから、穏やかなヴァイブラフォンのメロディが流れる4曲目、フリー・インプロヴィゼーションといっても静かなやり取りで、後半盛り上がっていく5曲目。

2019/10/09

Desert Marauders/Art Lande And Rubisa Patrol

1106 ECM未CD化作のストリーミング聴き。アート・ランディのルビサ・パトロールの2作目を聴きました。1作目はCD化されて、この2作目がCD化されてないのも、音源を聴くと謎なんですけど、とりあえずは何度も言うように、聴けて良かったのワンパターンになってしまいますね。特にここには16分もあるグループ名の曲が1曲目にあるので、なんでかなあ、と思うことも多いです。このグループの特徴はエキゾチックだったりミステリアスだったりするイメージがけっこうありますね。曲によっては変拍子なので、なおさら。こうやって秘密の部分になっていたLP廃版音源の実態が分かってくるにつれて、当時のECM(’70年代後半)は革新的だったのと、音楽的に豊饒だったことが分かります。

 

Desert Marauders/Art Lande(P) And Rubisa Patrol(ECM 1106)(ストリーミング配信) - Recorded June 1977. Mark Isham(Tp, Flh), Bill Douglass(B, Fl), Kurt Wortman(Ds) - 1. Rubisa Patrol 2. Livre (Near The Sky) 3. El Pueblo De Las Vacas Tristes 4. Parelandra 5. Sansara

(19/09/30)2曲目がMark Isham作で、他の曲は全曲アート・ランディ作。グループ名義の2作目。幻想的にはじまり、ミステリアスな8分の9拍子基調のリズム(後半は8分の5基調に)、メロディ・ライン、かつ徐々にドラマチックに盛り上がったり変化していく16分台のグループ名のタイトルの1曲目、ちょっと乾いた白っぽい感じの浮遊感のあるサウンドの、バラード(と言っていいのか)調の2曲目、やはり少しエキゾチックでメロディアスなテーマに、軽くボッサ調のベースがつくようなちょっと構築感のある3曲目、幻想的なフルートのソロから、現代音楽的なピアノが入ってきてまたまた深いところに入っていく4曲目、比較的明るくてシンプルなテーマとラテンのリズムで、このグループにしてはノリの良い曲で締めくくっている5曲目。

2019/10/08

Patchwork/Steve Khan

Stevepatch 久しぶりの新譜聴き。ECMのストリーミング聴きも楽しいのですが、新譜の方が読者の方には興味があるようだし、私も早く聴いてみたいというのもあります。なかなか時間が取れないので、交互になることもあるかと思います。今日のスティーヴ・カーン、少なくとも3作はラテン・フレイバーのアルバムを作ってますけど、これまた彼自身でしかできないようなサウンドなので、今回も久しぶりのリーダー作だったので、聴いてみました。9曲目は作曲者本人がキーボードでも参加してますが、ラテンでも現代ラテンで、むしろチック・コリアあたりの影響もあるのかな、という感じも受けました。でも、大半は割とリラックスして聴けるカーン流のラテンなので、77分収録とはいっても、けっこう楽しんで聴けると思います。やっぱりカーンだな、と思った新譜でした。

 

Patchwork/Steve Khan(G)(Tone Center)(輸入盤) - Recorded March 17 and 18, 2019. Ruben Rodoriguez(Baby B, B), Dennis Chambers(Ds), Marc Quinones(Per), Bobby Allends(Conga), Rob Mounsey(Key, Orchestrations on 3, 6), Randy Brecker(Flh on 5), Bob Mintzer(Ts on 2), Tatiana Parra(Voice on 8), Jorge Estrada(Key on 9, Arr on 9) - 1. Epistrophy 2. C. & D. 3. Bouquet 4. Naan Issue 5. A Shade Of Jade 6. Too Late Now 7. T. & T. 8. The Journey Home 9. Huracan Clare

(19/10/07)スティーヴ・カーン作は4曲目のみで、ジャズメン・オリジナルが多め。オーネット・コールマン作の2、7曲目、ボビー・ハッチャーソン作の3曲目、ジョー・ヘンダーソン作の5曲目、キース・ジャレット作の8曲目など。ラテンのオリジナル曲も9曲目にありますが、ジャズ作もマイペースなラテン・サウンドで、浮遊感のあるギターで気分よく聴かせます。どの曲もテーマはあるものの、カーンのペースに巻き込んでいる曲が多く、それが77分収録。彼のファンにはたまりませんね。それをデニス・チェンバースとラテン・パーカッショニスト達でリズムを巻き込んでしまうのも、前から続くパターンで心地良いです。3曲目のように渋い曲も。オリジナルの4曲目も他の曲に溶け込んでいます。キース作の8曲目は15分台もの大作。

2019/10/07

New Rags/Jack Dejohnette's Directions

1103 ECMの未CD化作ストリーミング聴き。このジャック・ディジョネットのアルバムもCD化していたらある程度売れていたのに、と思うのですが、何を基準にLPで廃盤にしたのか、明確なところが分からないので、ここは素直に音源を聴けたことを喜ぶべきかもしれません。今日(9月30日)は朝早くから、ストリーミングの音飛び(曲飛び?音切れ?)に悩まされてましたが、他の方は正常だとのことで、私はプロバイダーと間接的に契約していて、そこのところの通信の不具合だということでした。。このアルバム、ピアノレスになった(ディジョネットが弾く2曲目を除く)ことで、スペシャル・エディションなどとのつながりが何となく感じられたという点で、聴けて良かったアルバムになりました。

(追記)今日の10月7日現在、新譜CDが7枚届いていますが、今進行中の特集も面白くて、どっちを先に聴こうか迷ってます。

 

New Rags/Jack Dejohnette's Directions(Ds, P)(ECM 1103)(ストリーミング配信) - Recorded May 1977. John Abercrombie(G, Mandolin), Alex Foster(Ts, Ss), Mike Richmond(B) - 1. Minya's The Mooch 2. Lydia 3. Flys 4. New Rags 5. Steppin' Thru

(19/09/30)3、5曲目がAlex Foster作、1-2、4曲目がジャック・ディジョネットの作曲。ピアノが抜けて4人編成。その分自由度が増している感じです。ゆったりとしたベースの4分の6拍子のフレーズの出だしから、ホーンやギターが自由に絡んで行き、徐々に盛り上がっていき中盤分でフリー的な爆発もあり、その後静かになる11分台の1曲目、ディジョネットのピアノが美しい、しっとりしたバラードの2曲目、浮遊感を漂わせつつ、最後のテーマは明るめで、割と自由にどんどん進んでいく3曲目、自由なフレーズが絡みながら進む、ある意味フリーに近い演奏ですが、中盤とラストにユニゾンのテーマが出て速度も変わりドラマチックに進むタイトル曲の4曲目、激しいサックス・ソロから、ロック的なビートでガンガン攻める5曲目。

2019/10/06

長男が購入したスピーカー、フォステクスG2000a

191005g2000a 長男は以前から検討していたらしいけど、私が聞いたのは先月中旬頃だったでしょうか。試聴展示機になっていたフォステクスのスピーカー、G2000aを購入するとのこと。試聴展示機、かつG2000をG2000aへのアップグレード改造機だったし、スピーカーや外側にチョイキズあり、箱なしのため販売価格の半値以下で買えるとはいえ、それでもけっこうなお値段。社会人になってしまうと、かなりお金の使い道が広がりますね。学生時代は彼が自分でバイトで買ったものもありますけど、援助もいろいろしてます。今回は全部自力。

ただ、独立した群馬県のマンションは防音が効いてないので、私の家に置くことになります。そのかわり、彼の帰ってくる頻度は高くなるかもしれません。会社も慣れてきたし、距離もそんなに遠くないしで、もしかしたら毎週末かも。

今朝、私が用があって朝8時半過ぎに出るからかどうなのか、納品は何と8時から。朝早いですがスムーズに、私が出るときには少し音も聴くことができました。用を済まして午後に帰ってきたら長男は昨日会社終わって夜帰ってきて、朝早かったのでお昼過ぎまで寝てましたが、彼が前に作った大方バックロードホーンに音が割と似ている(ある意味フォステクスの性格なのか)とはいえ、さすがリファレンスクラスのスピーカー。低音域は過不足なしにたっぷりあるし、高音へのつながりも見事。重低音を含め、低音が視聴室より少し多めだそう(確かにこの音域は慣れないのですが、何となくライヴをやっている時の出音に繋がる感じもする)だけど、これは今後追い込んでいくんじゃないかな。音がいいので、ヴォリュームが大きくなり、家族に速攻で怒られもしました。これでスピーカーに文句言ったらバチが当たるような、オーディオにはあまり詳しくない私は思うわけです。ある意味2人そろってオーディオ沼へはまりこんでいくのかも。このスピーカー、検索してもなかなか購入しました、というようなブログが出て来ないのですね。

2019/10/05

Azimuth/John Taylor/Norma Winstone/Kenny Wheeler

1099 ECMでこの番号(1099)では未CD化で、1546-48という、割と早い時期に3枚組としてCD発売されたアルバム。今聴くと、3枚とも似通った印象なので、その再発当時にまとめてしまえ、とマンフレート・アイヒャーが思ったのかどうかは知りません。楽器の編成からか、盛り上がる場面では3人で一緒にということが多いけれど、静かな場面では1人か2人での演奏の場面も目立っています。私の語彙力の不足で、アルバムコメントも単調なものになってしまった可能性もありますけど、こういうサウンドも好きなんだけど、ちょっと地味かなという印象もあったりします。でもこのくらいの方がECMらしくていいのかもしれません。

 

Azimuth/John Taylor(P, Synth)/Norma Winstone(Voice)/Kenny Wheeler(Tp, Flh)(ECM 1099)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded March 1977. - 1. Siren's Song 2. O 3. Azimuth 4. The Tunnel 5. Greek Triangle 6. Jakob

(19/09/25)グループの1枚目。全曲ジョン・テイラー作曲、歌詞入りはノーマ・ウィンストン作詞。変わった3人編成が、研ぎ澄まされたメロディアスなサウンドを生み出して、浮遊感を伴った清涼感とでもいうような雰囲気。3拍子の中をたゆたうように流れていく1曲目、消え入りそうな静かなピアノではじまヴォイス、そしてトランペットで中盤盛り上がるドラマチックな2曲目。アルバムそしてグループ名のタイトル曲の3曲目が、反復するシンセサイザーのバッキングの中をフレーズが舞う内省的な12分台の曲。ピアノと主にシンセサイザーをバックにヴォイス、トランペットが絡むバラードの4曲目、トランペットのみの多重録音の小品の5曲目、ピアノが語りかけるようにドラマチックにせまり、他の2人も徐々に盛り上がっていく6曲目。

(注)CDではECM 1546-48で再発

2019/10/04

Polarization/Julian Priester And Marine Intrusion

1098 ECMの未CD化盤をストリーミングで。このアルバム、クレジットされたメンバーが全曲に出ているわけではないんですが(特にギターなどは限定的)、いちおう表記に従って、ということにしておきます。どの曲に何の楽器が参加していたというメモを残さなかったのもありますけど。このアルバムもファンク的な部分はありますが、総じてECMサウンド的なアルバムではあります。ジュリアン・プリ―スターは器用な人で、フリーの方からこっちの方までいろいろできる人。このアルバムにもいろいろな要素が入っています。少し地味な印象もあったりしますけど、こういうアルバムこそ聴いてみたかったもののひとつですね。

 

Polarization/Julian Priester(Tb, String Ensemble) And Marine Intrusion(ECM 1098)(ストリーミング配信) - Recorded January 1977. Ron Stallings(Ts, Ss), Ray Obiedo(G), Curtis Clark(P), Heshima Mark Williams(B), Augusta Lee Collins(Ds) - 1. Polarization 2. Rhythm Magnet 3. Wind Dolphin 4. Coincidence 5. Scorpio Blue 6. Anatomy Of Longing

(19/09/25)1-2曲目がJulian Priesterの作曲で、Ray Obiedo作が4曲目、Curtis Clark作が5-6曲目、3曲目がBruce Horiuchiという人の作曲。複数のホーンで静かにはじまる、少し短めのタイトル曲の1曲目、続くように徐々に他の楽器も入りつつ、ベースはエレクトリックで、静かなファンクとでもいうのか、少し不思議なサウンドでベースが細かいビートを刻みながらホーンを含めて進み、ドラム・ソロで終わる2曲目、ホーンのハーモニーがゆったりと入り込み、割とのんびりと立ち止まったりしながら中盤フリー・ジャズに曲が進む3曲目、ECMらしいしっとりと静かなバラードの4曲目、ブルースというよりノリの良いファンクで後半一部フリーになる5曲目、トロンボーンのソロからピアノ他が加わる味わいのあるバラードの6曲目。

2019/10/03

Motility/Steve Kuhn And Ecstasy

1094 ECMの未CD化盤聴き。今日も別番号でCDBOXになったものを、改めて1枚のアルバムとして、コメントし直す作業です。このアルバムもスティーヴ・キューンらしくて好きな1枚なのですが、音的に出るところは出るし、4ビートもあったりけっこううるさい場面もあるので、それが遅れた原因かなとも思います。それにしても耽美的できれいなピアノの部分は、聴いていてホーッとなってしまいますね。それでもCDBOXが出たのももう10年以上前の’08年。その時に、こういう部分もコメント化していけばよかったかなあと、今さらながら思っています。まあ、今回出たことで、その楽しみがいっぺんに来たというのもありますけれども。

 

Motility/Steve Kuhn(P) And Ecstasy(ECM 1094)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded January 1977. Steve Slagle(Ss, As, Fl), Hervie Swartz(B), Michael Smith(Ds) - 1. The Rain Forest 2. Oceans In The Sky 3. Catherine 4. Bittersweet Passages 5. Deep Tango 6. Motility/The Child Is Gone 7. A Dance For One 8. Places I've Never Been

(19/09/24)3、8曲目がハーヴィー・シュワルツの作曲で、他は全曲スティーヴ・キューンの作曲。ドラマチックで美しいピアノではじまる叙情的で風景的なバラードの1曲目、その叙情的でうねるピアノの出だしで、ロック基調にもなって盛り上がる耽美的な2曲目、サックスのメロディが印象的な、やや明るめのバラードの3曲目、ピアノの出だしから、ドラマチックな展開で盛り上がっていく、フリーっぽくもなるスリリングな4曲目、タイトル通り、今っぽいタンゴでゆったりと流れていく5曲目、フリーっぽい出だしとテーマのユニゾンからアップテンポの4ビート、そのままフリーとガンガン攻めて、急にゆったりしたジャズロックに転換する6曲目、明るいジャズロック的なソロ・ピアノの7曲目、ラテンのリズムで明るく勢いのある8曲目。

(Life's Backward Glances - Solo And Quartet/Steve Kuhn(ECM 2090-92)で再発 ’08年) 初CD化

2019/10/02

Shimri/Arild Andersen

1082 ECMの未CD化盤聴き、今回はCDBOXで別番号になって発売されたもの(アリルド・アンデルセンの前のアルバムと同様)で、ストリーミングからではなくてCDから聴いてコメントを書いたものです。このアルバム、完全にECMという感じで、なぜCD化が遅れたのか分かりません。もうビートはテンポがないかバラードの部分が多く、スピリチュアルではあるけれども空間もある程度ある感じですし。まあ、BOX化されて’10年にはCDにはなってはいますけれども。できれば単体でCD発売されているのを聴いてみたいところ。とは言うもののCD音源にはなっているので、まあ、それを聴ければ文句はないかとは思いますけれども。

 

Shimri/Arild Andersen(B)(ECM 1082)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded October 1976. Juhani Aaltonen(Ts, Ss, Fl, Per), Lars Jansson(P), Pal Thowsen(Ds, Per) - 1. Shimri 2. No Tears 3. Ways Of Days 4. Wood Song 5. Vaggvisa For Hanna 6. Dedication

(19/09/24)5曲目がLars Jansson作曲で、4曲目が4人のインプロヴィゼーション、他の曲は全曲アリルド・アンデルセンの作曲。2人前作とはメンバーが替わっています。いかにも北欧ジャズらしい、美しいメロディと静けさが印象的でテンポがあまりないようなタイトル曲の1曲目、浮遊感のあるテーマのメロディやピアノのフレーズが乾いていて、スピリチュアルな感じもあるバラードから中盤8ビートでテンポが良くなるドラマチックな2曲目、少し陰影のあるフルートからはじまり、比較的静かにゆったりと進行する3曲目、空間を漂うような間が多い4曲目、自由に吹きまくるフルートとピアノのややメランコリックな対比がいい5曲目、スピリチュアルなサウンドの出だしから哀愁のあるバラードへ、中盤サックスが盛り上がる6曲目。

(注)Green In Blue/Arild Andersen(B) Early Quartets(ECM 2143-45)の3枚組BOXとして’10年に再発。初CD化

2019/10/01

Untitled/Jack DeJohnette’s Directions

1074 ECM未CD化盤のストリーミング聴きが続きます。このアルバム、ジャック・ディジョネットの知名度とか、参加メンバーのことを考えると、なぜ今まで未CD化だったのか分からないアルバムでもあります。これを発売せずして何としよう、っていう感じですね。インプロヴィゼーションも多めだけど、このぐらいだとこのレーベルでは珍しいことではないし。当時から変拍子の得意なドラマーではありました。拍子を取ろうとしてカウントできない(昔は割と出来た方なんですけど)ので、自然に聴こえていれば、まあ、何拍子かまではいいかなあ、と思うようになりました。ディレクションズの1枚目のアルバムなので、聴く価値はあると思います。

 

Untitled/Jack DeJohnette’s Directions(Ds, Ts on 4)(ECM 1074)(ストリーミング配信) - Recorded Fenruary 1976. John Abercrombie(G), Alex Foster(Ts, Ss), Mike Richmond(B), Warren Bernhardt(P, Key, Clavinet, Cowbell) - 1. Flying Spirits 2. Panasori Visions 3. Fantastic 4. The Vikings Are Coming 5. Struttin 6. Morning Star 7. Malibu Reggae

(19/09/23)6曲目のみウォーレン・バーンハートの作曲で、ジャック・ディジョネット作が1、4、7曲目、他の曲は彼と出演者の共作のインプロヴィゼーション。ディレクションズというグループ名。8分の6拍子のようで変拍子のリズムでドラムスを中心にサックスやキーボードなどがスピリチュアルに絡んでいく13分台の1曲目、ギターとドラムスで東洋の?民族音楽的に曲がエキゾチックに展開する2曲目、バーンハート以外の参加でエレキベースとビートの効いたフリーファンク的なインプロヴィゼーションの3曲目、ディジョネットがサックスを吹く明るいバラードの4曲目、ドラムス、ギター、サックスの丁々発止のフリーの5曲目、メロディアスなんだけどテーマ部その他が変拍子っぽい6曲目、中間部はレゲエポップのような7曲目。

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