Closer/Paul Bley Trio
ポール・ブレイの12日目。当初、彼の’60年代は早く抜け出したいなあ、と考えていた面もあるのですけど、今改めて聴き直すと、これはこれでなかなか価値があるなあ、と思います。ホームページ初期のアルバムコメント、ほとんど書き直しになってしまいましたけど。前のアルバムあたりからピアノ・トリオにこだわりだし、そしてそこで個性が花開いていくので、このこだわりが良かったんじゃないかと。そして、オリジナルだけではなくて、主にカーラ・ブレイ作とアーネット・ピーコック作の曲を多く使うことで、曲のインパクトを作り出していますし。分かったつもりになっていたけど、この年代のアルバムを聴き直して、改めて思いましたです。
Closer/Paul Bley(P) Trio(ESP) - Recorded December 12, 1965. Steve Swallow(B), Barry Altschul(Ds) - 1. Ida Lupino 2. Start 3. Closer 4. Sideways In Mexico 5. Batterie 6. And Now the Queen 7. Pigfoot 8. Crossroads 9. Violin 10. Cartoon
大半がカーラ・ブレイの曲(1-6、9曲目)で、ポール・ブレイ作が7曲目、オーネット・コールマン作が8曲目、アーネット・ピーコック作が10曲目。10曲あっても収録時間は28分台。ちょっとずつフリー中心ながらも個性が出てきて、独特なフレーズながらも聴きやすさが少しずつ出ています。おなじみの曲のテーマが多く出てくと短いることも、当時のフリーとは少し違うかも。ただ曲によってはフリーはあくまでもフリーとも言えるか。スティーヴ・スワロウの参加(この当時はアコースティック・ベース)が全体を落ち着いたものにしているような感じです。この少し前から、ピアノ・トリオのフォーマットばかりになって、これもブレイのフリー・ジャズへのアプローチが独特なものになっていった布石でないかと思う。ESPでは聴きやすいほう。
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