Caravan Suite/Paul Bley
ポール・ブレイの24日目。今日はデューク・エリントン集でソロ・ピアノの作品集。聴いた感じは、やはりいつものスタンスで、エリントンの曲をモチーフに即興でアルバム1枚分完成させてしまう、という感じ。まあ、弾き方はアグレッシヴなところはなく、普通のオーソドックスなピアノとして聴けます。スティープル・チェイスはこの時期企画ものが多かったのですけど、他レーベルで硬派なフリー・インプロヴィゼーションをやっているのと同じような感覚で、本人はピアノを弾いていたのかな、と思います。まあ、1時間近い収録時間を、1日の録音で仕上げてしまうので、相当な腕のあるピアニストなことは確かです。
Caravan Suite/Paul Bley(P)(Steeple Chase) - Recorded April 18, 1992. - 1-4. Caravan Suite 5. I Got It Bad And That Ain't Good 6. In My Solitude 7. I'm Beginning To See The Light
ソロ・ピアノによる全曲デューク・エリントン集。特に、1曲目から4曲目まで、「キャラバン」をモチーフに、様々なインプロヴィゼーションが展開され、飽きさせません。この部分だけで33分あるので、聴くときもここがやはりキモか。原曲が良いという事もありますけど、それなりにメロディアスなので、割とオーソドックスなソロ・ピアノとして聴けます。豪快な部分もありますが、かなり自由で、エリントンはあくまでも題材という弾き方ですけど、なかなか味わいがあります。このレーベルのこの時期は、何か特集を決めて割とオーソドックスに弾いていく、という感じで、他レーベルが割とゴリゴリなインプロヴィゼーションで攻めていくのと一線を画しています。それでうまくバランスを保っている感じ。フレーズの湧き出るような雰囲気がいい。
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