Blood/Paul Bley Trio
ポール・ブレイの13日目。今日もピアノ・トリオのフリー作品ですけど、今聴き直してみると、4ビートで割と普通にジャズしている曲もいくらかあったり、静かなバラードは耽美的だったりして、すでにただのフリーではなくてブレイのジャズに突入しているなあ、という感じがしています。’60年代の彼のアルバムを聴く前の、ちょっと重い感じはなくなって、次を聴いてみたい気持ちにもさせてくれて、自分のこことも軽くなった感じです。元々好きではじめた彼の特集なので、そうなるのは当然なんですが、20年以上前はまた違った印象を持っていたようです。文章をかなり書き直すことになりました。
Blood/Paul Bley(P) Trio(Fontana) - Recorded September 21 and October 4, 1966. Mark Levinson(B), Barry Altschul(Ds) - 1. Blood 2. Albert's Love Theme 3. El Cordobes 4. Onle Sweetly 5. Seven 6. Mister Joy 7. Ramblin' 8. Kid Dynamite 9. Nothing Ever Was, Anyway 10. Pig Foot
フリーに根ざしてはいますが、このアルバムでは後年見られるような、静かな全体のサウンドの中での耽美的なピアノのフレーズなどが時々見受けられます。ここでもアーネット・ピーコックの曲が6曲(1-3、6、8-9曲目)もあります。他にポール・ブレイ作が4、10曲目、カーラ・ブレイ作が5曲目、オーネット・コールマン作が7曲目。フリーとは言え、やはり知っているテーマが出てくると安心します。作曲者がいてもテーマがよく分からないものもありますが、4、7曲目は4ビートジャズですし、6曲目も普通にジャズしています。意外にフリーだけではないなあという印象。活発な部分もピアノの個性が感じられて、うれしい部分。収録時間も44分あって、お腹いっぱいになります。この時期のドラマー、バリー・アルトシュルは定位置に。
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