Emerald Blue/Paul Bley Trio
ポール・ブレイの28日目。前回の「モダン・チャント」とこの「エメラルド・ブルー」は同じ日の録音ながら、動と静、陽と陰のような関係になっていて、シンセサイザーの曲もそうですけど、静かで暗めな曲がこちらには多くなっています。まあ、1日でアルバム2枚分録り終えているのだから、録音した後で配列を考えたのだろうと思いますけど。このアルバム、ブレイファンの私にはけっこう面白かったのですけど、一般にはどうなのでしょうね。インプロヴィゼーションではあるけれども、ジャズ色という点では薄いような気がするからです。まあ、ある程度時系列的に聴けたので、私は満足ですが。やはりこの2枚は彼の中では異色のアルバムだったかも。
Emerald Blue/Paul Bley(P, Synth) Trio(Venus) - Recorded September 17, 1994. David Eyges(Cello), Bruce Ditmas(Ds) - 1. Rainbow Cry 2. Orchid Smile 3. Emerald Blue 4. Hymn 5. Spiral 1 6. Spiral 2 7. Downward Spiral 8. Foolishly 9. Chanted Evening 10. Dialogue 11. Interiors 12. After Me
「モダン・チャント」と同日の演奏。同じくグレゴリオ聖歌からインスピレーションを得て作ったアルバム。こちらは1曲目からシンセサイザーのソロがあり、もっとジャズから離れたスタンスのアルバムです。もちろん全曲3名の作曲者になっているので、フリー・インプロヴィゼーションかと思われます。2曲目は静かながら一部にジャズっぽいノリも。3曲目までシンセサイザーがメインなのですが、その後からはピアノも出てきます。インスピレーションという点では、こちらの方がグレゴリオ聖歌のイメージ的には近い感じ。ゆったりと静かで淡いサウンドのイメージだけど、時にはポール・ブレイのヒリつくようなフレーズを垣間見ることができます。ピアノ(シンセ)比率が高いですけれど、後半に行くにつれて、だんだんトリオのイメージが。
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