The Mad Hatter/Chick Corea
チック・コリアのリーダー作の9日目。このあたりになってくると、けっこうトータル・アルバムを出してくるようなイメージになってます。じゃz巣の地平を広げたのか、それとものれるジャズを少しばかりつまらなくしてしまったのかは評価の分かれるところですが、自分としてはこれ以後の世代のため、しかもアルバムはリアルタイムで聴いてなかったため、けっこう新鮮に感じられました。それでも、ここ20年間聴いてなかったということは、という面もあったりしますけど。特にエディ・ゴメスとスティーヴ・ガッドの参加している曲は彼らではなくてはできなかっただろうという意味ではなかなかこれが出る意味があるのでは、と思っています。
The Mad Hatter/Chick Corea(P, Key, Synth)(Polydor) - Recorded 1978. Charles Veal(Vln on 2-3, 5-9), Kenneth Yerke(Vln on 2-3, 5-9), Denyse Buffum(Vla on 2-3, 5, 7-8), Stuart Blumberg(Tp on 3, 5-6, 8-9), John Rosenberg(Tp on 3, 5-6, 8-9), John Thomas(Tp on 3, 5-6, 8-9), Ron Moss(Tb on 3, 5-6, 9), Joe Farrell(Fl on 3, 5-6, 9, Ts on 4, Piccolo on 8), MIchwl Nowak(Viola on 6, 9)Dennis Karmazyn(Cello on 2-3, 5-9), Jamie Faunt(B on 3, 5-7), Harvey Mason(Ds on 3, 5-6), Gayle Moran(Vo on 3, 6-8), Eddie Gomez(B on 4, 8-9), Steve Gadd(Ds on 4, 8-9), Herbie Hancock(Key on 9) - 1. Th Woods 2. Tweedle Dee 3. The Trial 4. Humpty Dumpty 5. Prelude To Falling Alice 6. Falling Alice 7. Tweedle Dum 8. Dear Alice 9. The Mad Hatter Rhapsody
ルイス・キャロルの物語を題材にしたアルバムとので、ジャズっぽい曲、ヴォーカル曲や弦楽四重奏も参加した曲など、いろいろ入り乱れてトータルアルバムとして表現しています。6、8曲目がゲイル・モラン作曲で、他はチック・コリア作曲。何となく「リターン・トゥ・フォーエヴァー」を想像する曲も。1曲目はコリアのピアノやキーボードの多重録音ですが、他の曲は弦楽四重奏団が入ったりホーンセクションも入ったりする曲が多め。クラシックとジャズとの間を行くような曲作りで、トータルアルバムを創り出していくということは成功しているんじゃないかと思います。ただ、少々頭で聴く部分も多めかな。3曲目は4ビートジャズだったけど、モランのヴォーカルで映画音楽を聴いているような感じの場面はけっこう多いと感じています。
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工藤さん,
おはようございます。このアルバム,“Humpty Dumpty”と“The Mad Hatter Rhapsody”が良過ぎますね(笑)。
私はGayle Moranの声が苦手なんで,彼女の出番が少なければ,もっと評価するんですが,上記2曲は突出していいですね。
ということで,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
http://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2018/09/chick-coreathe-.html
投稿: 中年音楽狂 | 2019/08/08 07:55
>中年音楽狂さん
コメントどうもありがとうございます。
色々な方向性を示しながらもこういうトータルアルバム的なこともできるのは、やはり彼ならではですね。けっこうな大作で、作るのが大変だったろうなあ、と思います。彼にしてみれば創作の一部なのかもしれませんけれども。
ところで、こちらもリンクが携帯用になっているのか、アクセスできませんでした。しかも検索でも出て来ないので、またお時間あったらPCのアドレスのリンクお願いできれば幸いです。
(追記9日)こちらもブログを探し出して、リンク編集で替えておきましたので、大丈夫です。
投稿: 工藤 | 2019/08/08 14:14