From Nothing/Chick Corea
チック・コリアのリーダー作の12日目。このアルバムは’96年になってから、ストレッチ・レーベルで出た1枚です。何もない状態からの即興ピアノということで、この時期では「Delphy」全3枚が未CD化のため、こういうピアノをCDで聴くにはこのアルバムがいい、ということになります。それにしても、コメントを直してあるのを含め、時系列的に追っていくと、けっこうな多作家。やはりここまでなかなか手をつけられなかった理由が分かるような気がします。ただ即興をどんどん録音していくわけでもなく、他のアルバムではきっちりとアレンジまで決めて、というのは、ライヴも絡めると、なかなか時間がなくて普通のミュージシャンではできないような気がしてます。
From Nothing/Chick Corea(P, Synth)(Stretch) - Recorded July, 1982. - 1. Part 1 2. Part 2 3. Part 3 4. Part 4 5. Part 5 6. Part 6 7. Part 7 8. Part 8 9. Synthesis
ソロ・ピアノ。ライナーによれば、白紙の状態でピアノの前に座ってそこからインプロヴィゼーションで弾いていったという、キース・ジャレット方式のアルバム。チック・コリアがやると、けっこう緊張感が増してきて、正座して対峙しなければならないようなフリーになってしまうのはなぜなんでしょう。彼のソロ・ピアノのかなりシリアスな面を見せてくれていて、本人が好きなアルバムで何とか出したかった、というのが分かるような演奏になっています。爆発するというよりは、静かなところから、ふつふつと燃え上がるような場面とか、メカニカルな音の連なりが、ある意味有機的につながっていくように聴かせる場面とか、ECMから出てもおかしくないんだけどもっと外向的な面もあるとか。途中でシンセサイザーが出てくるのもある意味新鮮。
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