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2019年7月の記事

2019/07/31

Tones For Joan's Bones/Chick Corea

Chicktonesfor これから、チック・コリアのリーダー作(リターン・トゥ・フォーエヴァー含む)を16回でやって行きたいと思います。リーダー作の多い彼だけど、既にアルバムコメントが直っているものも多く、この’66年の初リーダー作から、次は’72年まで飛んでしまい、間のアトランティック盤やECM盤は既に手を付けてありました。このアルバム、年代的にはモードからフリーのあたりでの演奏なんですけど、4曲目はフリーになりつつも、ベースがなるべくアップテンポの4ビートを刻みつつなので、フリーにはなりきれてない面もあると思います。まあ、これも今聴いたからそう思うのであって、20年前の文章には、「4曲目はフリー」とはっきり書いちゃってましたが。

 

Tones For Joan's Bones/Chick Corea(P)(Atlantic) - Recorded November 30 and December 1, 1966. Joe Farrell(Ts, Fl), Woody Shaw, Jr.(Tp), Steve Swallow(B), Joe Chambers(Ds) - 1. Litha 2. This Is new 3. Tones For Joan's Bones 4. Straight Up And Down

チック・コリア初リーダー・アルバム。原盤はヴォルテックス。’98年になってやっとCD登場ですが、メンバーもいいし、曲も4曲中3曲はオリジナル(1、3-4曲目)で演奏もいいので、もっと話題になってもいいかも。2曲目はスタンダード。収録時間が40分で、1曲あたり長いのも特徴。当時からかっちりしたソロやジャストな感じのタイム感覚は健在。メロディアスで、アップテンポへのテンポチェンジもある、変化に富んだモード調のアドリブもなかなかの1曲目、 クルト・ワイル作の、少し躍動的なアレンジとアドリブが興味深い、4ビートで攻める2曲目、途中のベース・ソロもなかなかいい、やっぱりチックらしいタイトル曲の3曲目、テーマはカッコ良くてアップテンポの4ビートなのだけど、徐々に途中でフリージャズになる4曲目。

2019/07/30

An Evening With Chick Corea And Herbie Hancock

Chickinconcertチック・コリア関連で、昨日の続きをもう1枚。これも、昨日紹介のアルバムと同時期のライヴのツアーの模様を、今度はチックの方の視点からアルバムかしたものだと思われます。2枚とも共通のプロデューサーも入れることで、個性の違いとアルバムの統一性をうまく兼ね備えたアルバムになっていると思います。LP時代はこのアルバムも2枚組だったのでしょうが、収録時間が71分なので、こちらの方はCD1枚になったのでしょう。こちらの方がややマニアックかなという気がしないでもないですが、昨日のSony盤と合わせて聴くのがいいのかも。特に5、6曲目は同じ曲の配列だし、聴き比べると興味深いです。

 

An Evening With Chick Corea(P) And Herbie Hancock(P)(Polydor) - February 1978. - 1. Home Coming 2. Ostinato 3. The Hook 4. Bouquet 5. Maiden Voyage 6. La Fiesta

同時期発売のSonyからのアルバムとほぼ同じタイトルのライヴで、同じツアーで録音されたもの。チック・コリアとデヴィッド・ルービンソンのプロデュース。こちらはCDでは1枚。発売が半年以上Sony盤よりは遅いらしい。2人のアルバムに対する姿勢の違いもあるかもしれません。こちらの方が、よりフリー的になっているような感じも。1曲目の途中がそんな感じが強いです。1、4、6曲目がコリアの作曲、5曲目がハービー・ハンコックの作曲、3曲目が2人の合作(インプロヴィゼーション?)、2曲目がバルトーク作。5、6曲目がSony盤と同じ曲なのですが、こちらはいくらか短くなっています。それぞれを中心に持ってくることで、アルバムの違いを引き立たせ、それを共通のプロデューサーを絡めて統一感ももっているという印象。

2019/07/29

An Evening With Herbie Hancock And Chick Corea In Concert

Herbieinconcertさて、チック・コリアのリーダー作に取り掛かろうとしたら、共演作が2枚混ざりこんでいました。ホームページ作成当時はけっこうアバウトに計上していたからなあ。というわけで番外編で2枚、紹介していきます。2枚ともコリアとハービー・ハンコックのピアノ・デュオで、同じ時期のライヴの録音。それぞれどちらかをメインに据えての、先に名前が来る方を変えたアルバムです。この時期、ピアノ・デュオ(あるいはトリオ)のアルバムがけっこう出てますし、素晴らしいものも多いのですけど、やはりコリアとハンコックということで、当時も別格の扱いになっていたのでは、と思います。

 

An Evening With Herbie Hancock(P) And Chick Corea(P) In Concert(Sony) - February 1978. - 1. Someday My Prince Will Come 2. Liza 3. Button Up 4. February Moment 5. Maiden Voyage 6. La Fiesta

’78年の2人のピアノ・デュオのライヴで、何箇所かでの演奏をまとめたもの。CD2枚組。ハービー・ハンコックとデヴィッド・ルービンソンのプロデュース。左チャンネルがハンコックで 右チャンネルがチック・コリア。同時期に出たコリアがメインの2人のアルバムと同じ選曲の5、6曲目が興味深いところ。それぞれハンコック作とコリア作。1-2曲目がスタンダードで3曲目は2人の合作、4曲目がハンコック作。アルバムのあちこちからゴージャスな雰囲気が漂ってきます。ピアノのアプローチの仕方は違いますが、それでもこの時代の2人の有名なピアニストなので、やはりこの2人はすごいことを改めて認識。 スタンダードでもオリジナルでも自由に、しかもどちらかというとカチッとしたサウンドでメロディアスに飛翔していきます。

2019/07/28

若者はオーディオには興味がないという

190608audio 私の若い頃には、初心者用のコンポーネントステレオがあって、確か高校入学の時に買ってもらった記憶があります。アンプは2万円台だったし、それでもLPプレイヤーは多少だけどいいのを買って、なんてことをやっていたのだけど。今の若者はポータブルな機器もあるし、スマホでもイヤホンの良いのを使えば、けっこう満足のいくサウンドで音楽が聴けるようで、オーディオの概念自体が無いらしいです。

うちの長男がオーディオに興味を持ったのは、私が中級機ながらオーディオ装置を持っていたことと、多少夜でも音を出せる防音の(完全ではないですが)部屋を持っていたことに尽きるのでは、と思います。親がやっていることは自分が揃える費用と手間が省けますし。そして現在の中高生でもごくまれにはオーディオに興味のある人がいるようですが、長男の大学のオーディオ研究会も、長男が卒業するときに廃部手続きをしたくらいに、若者のオーディオ人口が減っています。手軽に小さい機器で音楽を聴ける時代に、好き好んで場所をとる、しかも値段が高い(昔に比べても高いですね)オーディオをやる人は減るわけですね。

なので、その狭い世界での若者のオーディオなので、お互いのことをネットやSNSなどで知っているケースも多いようで、必然的に、オーディオ雑誌に掲載される若者も、数が限られていますね。今の私たちより10年下ぐらいから上の、場合によっては私より年上の世代が多いくらいのオーディオ世代の方が先に亡くなる確率は高いので、その後どうなっていくかが心配です。すでにオーディオメーカーはなくなったり、身売りして行ったところも多いですし。

LP、CDがストリーミング(配信)に取って代わられ、ストリーミングだけにしかない音源も増えてきて、CDを聴いてホームページ(ブログ)にアップする私のところも岐路に立たされています。そのままCDだけで行くべきか、どうか。そういう面で考えなければならない時代が来るとは、自分が生きているうちに、ということは想像できなかったな。若い人にはアンプって何?というところから説明することも多いそうですよ。

2019/07/27

ジャトロイト/大西順子

Onishijatroit 大西順子の新譜が届いたので聴いてみました。何と24年ぶりのライヴ録音だそうです。デトロイトでは有名なベースとドラムスとの演奏で、ピアノを含め、なかなか骨太な感じが伝わってきます。演奏の方もけっこうマニアックな感じはしますけど、個人的にはこういう方面、けっこう好きです。Somethin' Coolというレーベルは、DIW Records(ディスクユニオン)のレーベルだったんですね。これで4枚目かな? こういうレーベルだからこそ、やりたいことをやらせてくれるのだと思いますが、現場にいたかったようなライヴでした。日本のピアニストでは、やはりスゴい人、というイメージがあります。

 

ジャトロイト/大西順子(P)(Somethin' Cool)
Jatroit/Junko Onishi(P)(Somethin' Cool) - Recorded February 2019. Robert Hurst(B), Karriem Riggins(Ds) - 1. Harpsichord Session -Opening- 2. Meditations For A Pair Of Wire Cutters 3. Morning Haze 4. The Threepenny Opera (Dedicated To Jaki Byard) 5. Very Special 6. GL/JM 7. Harpsichord Session -Closing-

ブルーノート東京でのライヴ。大西順子作が4-5曲目、Karriem Riggins作が1、7曲目、チャールズ・ミンガス作が2曲目、広瀬未来作が3曲目、菊地成孔作が6曲目。再演曲が多め。デトロイトのリズムセクションを加えたトリオの演奏で、けっこう強力な演奏が展開されています。1、7曲目はその中でも肩の力を抜いたような演奏で、8ビートがしっかりと伝わってきます。変幻自在でけっこう骨太にせまってくるミンガスの曲の2曲目、逆に繊細で美しいメロディがあって、そして16ビート的に続いていく3曲目、変化に富んだ曲でこれまた骨太のアレンジもある14分台の4曲目、一転、繊細なバラードになって、叙情的空間を醸し出す5曲目、複雑な変拍子もあって現代ジャズという雰囲気でいて、モーダルな感じも見せる6曲目。(19年7月24日発売)

2019/07/26

My Standard/Ari Hoenig

Arimysta アリ・ホーニグのアルバムが届いたので聴きましたが、これは新譜のひとつ前のもので’18年発売のようです。実は彼のリーダー作は’11年ごろから買ってなかったようで、久しぶりに聴いてみても、ドラムスは個性的だし、今回はスタンダード集(ジャズメン・オリジナル集)ということで、楽しんで聴けました。収録時間が43分なのも、もう少し楽しみたいなあ、と思いつつ終わらせてくれるのでちょうどいいかと思います。それにしても、豪華なメンバーですね。この中では、ギラッド・ヘクセルマンのギターが特に印象に残りました。彼は現代ジャズだけではなくて、こういうスタンダードもけっこういいんですよね。

 

My Standard/Ari Hoenig(Ds)(Fresh Sound New Talent)(輸入盤) - Recorded January 21, 2010(on 2) and September 2015. Tivon Pennicott(Ts on 3?, 5-7), Gilad Hekselman(G on 1-3, 5-6), Tigran Hamasyan(P on 2), Shai Maestro(P on 4, 6), Eden Ladin(P on 3, 5), Orlando Le Fleming(B) - 1. Boplicity 2. Bessie's Blues 3. Stablemates 4. Someday My Prince Will Come 5. Pent Up House 6. In Walked Bud 7. Fee Fi Fo Fum

(19/07/25)有名なミュージシャンのジャズメン・オリジナルを中心に、スタンダード(4曲目)も。曲によって参加ミュージシャンが異なるのも特徴です。収録時間は43分ほどですが、オーソドックスな感じにも聴こえる部分も多いし、安心して聴けます。そしてところどころ2、4曲目など個性的な部分も出ていて、その対比が面白い。特にギラッド・ヘクセルマンの繊細なギターはスタンダード向きの演奏で、ソフトながら印象に強く残ります。2曲目のみ録音時期が5年ほど前ですけど、違和感なく溶け込んでいます。アリ・ホーニグのドラムスの叩き方が異色で目立っている場面もあって、やはり彼のリーダー作だなあ、と思えます。3曲目にサックスが聴こえるけど、クレジットにないのは印刷間違いか。でも聴いていて飽きないアルバム。

2019/07/25

Al Di Meola Plays Piazzolla

Aldiplayspiaアル・ディメオラの17日目にして一段落。もうすでに他の追っかけしている共演者のあまりいない人数(残り8ページ、275枚)になっているので、1枚聴いても1枚しか残りが減っていかない状況になっています。なかなか進まずジレンマなのですが、それでも今回彼のアルバムを久しぶりに聴き返してみて、けっこう収穫が大きかったように思います。やはり彼のインパクトのピークは個人的にはSony時代の初期4枚、というのは揺るがないのだけれど、’90年代に入ってからの「キス・マイ・アクス」が記憶通りに良かったアルバムの1枚にあげられるし、ワールド・シンフォニアでの演奏も、派手ではないですが心に深く刻み込まれていたということを実感しました。

 

Al Di Meola(G) Plays Piazzolla(Flavour) - Released 1997. Dino Saluzzi(Bandoneon), Christopher Carrington(G), Arto Tuncboyacian(Per, Vo), Gumbi Ortiz(Per), Herman Romero(Key, Vo) - 1. Pblivion 2. Cafe 1930 3. Tango Suite Part 1 4. Tango Suite Part 3 5. Verano Reflections 6. Night Club 1960 7. Tango 2 8. Bordel 1900 9. Milonga Del Angel 10. Last Tango For Astor

新録音が2曲(1、5曲目)と、残りの曲はアルバム「ワールド・シンフォニア」と「ハート・オブ・ジ・イミグランツ」からのもの。”モダンタンゴの父”アストル・ピアソラの曲を中心に、アコースティックギターと、ディノ・サルーシ(ECMにリーダー作あり)のバンドネオンもあったり。彼は乾いたサウンドなので、面白い。ジャズとはちょっと異質な世界にも足を踏み入れますが、タンゴの哀愁を満喫してください。5曲目はなぜかピアソラとディメオラの連名作、10曲目がディメオラの作曲。1曲目はディメオラの1人多重録音で、5曲目はそれにハーマン・ロメロのヴォイスが加わります。これらは少しサウンドの感じが違うかなと思います。ピアソラ特集としてはなかなか面白いと思うのですが。ベスト盤に近い企画モノですが、全体の統一性あり。

2019/07/24

Heart Of The Immigrants/Al Di Meola World Synfonia

Aldiheartof アル・ディメオラの16日目。そしてワールド・シンフォニアの2枚目。けっこういいと思うんですけど、ジャズではなくてタンゴ寄り(民族音楽的?)で、ちょっと地味かなと思えるサウンドが少々聴こうとする人を遠ざけているのかなと思います。これはこれでけっこう完成度が高いのですが、あいにく当時もそんなに売れたという評判はあまりなかったと思います。アストル・ピアソラの曲も5曲も(13曲目はディメオラ作曲の表示がありますが、間違いらしい)取り上げていて、その傾倒度が分かると思います。ディノ・サルーシのバンドネオンも、どことなく乾いていてサウンドにマッチしているし、これまた久しぶりに聴いて良かったアルバムではありました。

 

Heart Of The Immigrants/Al Di Meola(G) World Synfonia(Jimco) - Released 1993. Dino Saluzzi(Bandoneon), Arto Tuncboyacian(Per, Vo), Chris Carrington(G), Herman Romero(Voice) - 1. Nightclub 1960 2. Vistaero 3. Carousel Requiem 4. Tabgo 2 5. Under A Dark Moon 6. Bordel 1900 7. Indigo 8. Heru Mertar/Don't Go So Far Away 9. Parranda 10. Someday My Prince Will Come 11. Cafe 1930 12. They Love Me From Fifteen Feet Away 13. Milonga Del Angel

ワールド・シンフォニアの2枚目。アストル・ピアソラの曲が5曲(1、4、6、11、13曲目)、Arto Tuncboyacianの曲が2曲(8、12曲目)、あとはアル・ディメオラ作曲の他に「いつか王子様が」(10曲目)をこの変わった編成で演奏しているのが興味深いところ。この曲も明るめながら、割と他の曲に同化している雰囲気もあります。以前からもありましたが、このアルバムでよりピアソラに傾倒していってます。オリジナル曲もその雰囲気をたたえつつ、ギター2台とバンドネオン(全曲ではなさそう)、パーカッションでのシンプルな演奏は心にささってきます。ここでも時々ヴォイスが入ってきて、グループ名をそのまま表すかのようなサウンド。効果音的に入っている他の音もあるようです。収録時間は64分で少々地味ながら、割といい。

2019/07/23

Kiss My Axe/Al Di Meola Project

Aldikissmy アル・ディメオラの15日目。プロジェクトの名前を冠したアルバムは何回か出てますが、この後確か出なくなったような。内容的にも、音的にも、このアルバムで彼のこの時期の完成形のひとつなのではないかと思います。デジタル録音ならではのドラムスやパーカッションの音が入っていて、アルバムを当時リアルタイムで何度も聴き返していた記憶がありました。初期の頃を除けは、やはりこのアルバム、けっこう好きな方です。この時期になると収録時間も長くなる傾向にあって、今聴くとちょっとお腹いっぱいかな、とも思えますが、それでもなかなか素晴らしいアルバムだと、今聴いても思います。ここでもベースはアンソニー・ジャクソンですね。もうずっとです。

 

Kiss My Axe/Al Di Meola(G) Project(Jimco) - Recorded May 1991. Barry Miles(P), Rachel Z(Synth), Anthony Jackson(B), Tony Scher(B), Richie Morales(Ds), Arto Tuncboyaciyan(Per, Vo), Gumbi Ortiz(Per) - 1. South Bound Traveler 2. The Ambrace 3. Kiss My Axe 4. Morocco 5. Gigi's Playtime Rhyme(Interlude No.1) 6. One Night Last June 7. Phantom 8. Erotic Interlude(Interlude No.2) 9. Global Safari 10. Interlude No.3 11. Purple Orchids 12. The Prophet(Interlude No.4) 13. Oriana(September 24, 1988)

バリー・マイルス作が1曲目、チック・コリア作が7曲目(アル・ディメオラのアレンジ)、他の曲は全曲ディメオラ作。アル・ディメオラ・プロジェクトとしてさまざまなサウンドを消化して、このアルバムでとりあえず完成したとみていいのではないかと思います。ヴォイスもところどころ入っていて、エクゾチックさとブラジル指向と、エレクトリックとアコースティックがうまくブレンドされています。ギターも両刀使いですし。それでいて、曲がいろいろの表情を見せて変化していく場面があるのも健在。特に最初の3曲が好みだけど、これは特に打楽器系の音のミックスの進化も大きいと思います。デジタルならではの音の入り方をしています。収録時間も60分を超えて、内容は盛りだくさんになってきています。パット・メセニーの影響も少々あるか。

2019/07/22

「STEREO」8月号に長男の自作スピーカーケーブルが掲載されました

190721stereo 一昨日発売の「STEREO」8月号の、「帰ってきたオヤイデ近藤のオーディオボヘミアン」という特集で、長男とその作成したスピーカーケーブルが掲載されました。これで、この雑誌で3回目の掲載となります。1回目の私も含むジャズの集まりでの自作オーディオ試聴会で偶然取り上げられたら、2回目は彼とスーパースワンで取り上げられ、3回目はどうやら編集部直接とはルートが違って、オヤイデ近藤氏からの話だったのかもしれません。今回は単なる取材とは違って、そのスピーカーケーブルのコンテスト形式だったので、取材製作その他、けっこう力が入ったのではと思います。まあ、オーディオが好きな若者がそれだけ減ってきている証拠なのかもしれないですけど。

でも、この号の大きな特集は「第2回 学生対校スピーカー甲子園」だし、他の特集「工作人間大集合」ではたくさんの自作派の人たちが取り上げられているので、かなり掲載されている人は多いんではないかとは思います。あまりネットで「掲載されました」と発信しないだけで。

もう3度目だし、今回はここに書かなくてもいいかな、とも思いましたが、CDを聴く方がちょっと追いついていかないこともあって、あとは記録の意味もあって、書き留めておくことにしました。私もホームページ黎明期に、ホームページが珍しいということで、事務所とホームページの取材、コラムの依頼などいくつも受けた時期が、短いですがあったので、まあ、そういう理由で、何かあれば受ければいいんじゃないかな、と思います。

2019/07/21

World Synfonia/Al Di Meola

Aldiworld アル・ディメオラの14日目。時代は既に’90年代に入ってます。やっとここにきて、独自のアコースティック・サウンドというか、タンゴへの接近で安定してきた感じはあります。これとエレクトリックな方面と並行して2つをやっていますけど。バンドネオンのディノ・サルーシはECMでけっこう有名ですけど、私がこのアルバムのコメントを最初に書いた時は、あまり意識してなかったのかな、と思われます。まあ、このサウンドでも、そう派手ではないのでセールスに貢献はあまりしていないでしょうが、じんわりとしみ込んでくるサウンドがいいですね。とうとうここまで来たか、とコメントにも書いてありますけど、まさにアルバム1枚トータルで方向性が決まっている感じです。

 

World Synfonia/Al Di Meola(G)(Jimco) - Recorded October 1990. Dino Saluzzi(Bandoneon), Arto Tuncboyaci(Per, Vo), Gumbi Trtiz(Per), Chris Carrington(G) - 1. Perpetual Emotion 2. Orient Blue 3. Tango Suite Part 1 4. Tango Suite Part 3 5. Falling Grace 6. Last Tango For Astor 7. No Mystery 8. Lustrine 9. Little Cathedral 10. La Cathedral

アコースティック・ギター2本とパーカッション、バンドネオンで語られる無国籍ミュージックでアルゼンチン寄りといった、渋いサウンド。聴く人を選ぶかもしれませんが、タンゴの曲も数曲あり、はたまた「ノー・ミステリー」のこの編成での再演もあります。ジャズ度は非常に薄いかもしれませんが、インプロヴィゼーション度は高いです。アルバム中に「アストル・ピアソラ」に捧ぐ、とあります。「タンゴ組曲」はピアソラ作品。曲に作曲者名がかかれていないので、はっきりしないのですが、他はアル・ディメオラの作曲と思われます。何だか非常に懐かしいようなタンゴ風味がいい。これもしっかりとした技術に裏打ちされた演奏だろうと思います。もう一人のChris Carringtonというギタリストもバランスよく仕事をしています。ここまで来たか。

2019/07/20

ECM(JAPO)の未CD化作品40タイトルが配信されるそうだ

なかなか悩ましい事態になってしまった。これからECM(JAPO)の未CD化作品40タイトルが順次配信されていくそうだ。全部とは言わないけど、相当数の廃盤が聴けることになるでしょうね。こういうのはやはり配信時代だからできるんだと思う。ただ、私はあくまでもCD派で。配信契約を何もしてないので、これらの作品についてどうするかは、今後の検討課題にします。ちなみに下記の英文は、ECMサイトのニュースのところに掲載されています。(私はFacebookのECMのインフォメーションのところからコピペしたのですけど。)

40 albums from ECM and sister label Japo will finally be released to all major streaming outlets over the course of the next few weeks.
These are titles previously released on vinyl but never issued on CD.
Long out-of-print and sought after by collectors, they will now be making their debuts in the digital domain.
Today, albums by Julian Priester, Jack DeJohnette, Art Lande, Steve Kuhn, and Gary Burton will be among the titles made available by Spotify, Amazon, Apple Music, Qobuz, TIDAL and other streaming and download platforms.

(追記)今ECMのニュースのページに掲載されているのは下記の10枚です。
Jack DeJohnette Directions/New Rags (ECM 1103)
Art Lande And Rubisa Patrol/Desert Marauders (ECM 1106)
Julian Priester and Marine Intrusion/Polarization (ECM 1098)
Tom Van Der Geld and Children At Play/Patience (ECM 1113)
Steve Kuhn/Non Fiction (ECM 1124)
Gary Burton Quartet/Picture This (ECM 1226)
Rena Rama/Landscapes (JAPO 60020)
OM/With Dom Um Ramao (JAPO 60022)
Alfred Harth, Heiner Goebbels: Es herrscht Uhu im Land (JAPO 60037)
Globe Unity Orchestra/Intergalactic Blow (JAPO 60039)

(7月27日追記)新たに10作品の確認ができました。
Output/Wolfgang Dauner (ECM1006)
Girl From Martinique/Robin Kenyatta (ECM 1008)
Improvisations For Cello And Guitar/David Holland/Derek Bailey (ECM 1013)
Dawn/Double Image (ECM 1146)
Faces/John Clark (ECM 1176)
Last years Waltz/Steve Kuhn Quartet (ECM 1213)
The Philosophy Of The Flugelhorn/Herbert Joos (JAPO 60004)
May 24, 1976/Larry Karush/Glen Moore (JAPO 60014)
New Marks/Contact Trio (JAPO 60024)
Out Patients/Tom Van Der Geld/Children At Play (JAPO 60035)

(8月2日追記)新たに10作品の確認ができました。

Vanessa/Michael Naura (ECM 1053)
Untitled/Jack DeJohnette’s Directions (ECM 1074)
Path/Tom Van Der Geld/Bill Connors/Roger Jannotta
(ECM 1134)
AH/Enrico Rava Quartet (ECM 1166)
Easy As Pie/Gary Burton Quartet (ECM 1184)
First Avenue (ECM 1194)
Lask/Ulrich P. Lask (ECM 1217)
Winterreise/Hajo Weber/Ulrich Ingenbold (ECM 1235)
Kirikuki/OM (JAPO 60012)
Musik/Contact Trio (JAPO 60036)

(8月9日追記)新たに10作品の確認ができました。これで40タイトル完結。

Just Music (ECM1002)
Lifelines/Arild Andersen (ECM 1188)
Gallery (ECM 1206)
Schattseite/Adelhard Roidinger (ECM 1221)
Opening Night/Enrico Rava Quartet (ECM 1224)
Everyman Band (ECM 1234)
Werner Pirchner/Harry Pepl/Jack DeJohnette (ECM 1237)
Children At Play/Tom Van Der Geld(JAPO 60009)
Rautionaha/OM(JAPO 60016)
Land Of Stone/Ken Hyder(JAPO 60018)

(8月15日追記)ある方から情報があり、下記3作品に関しては配信済みとのこと。

Music By/Barre Phillips (ECM 1178)(追記参照、’18年に配信とのこと)
Call Me When You Get There/Barre Phillips (ECM 1257)(追記参照、’18年に配信とのこと)
For All It Is/Barre Phillips(JAPO 60003)(追記参照、’18年に配信とのこと)

2019/07/19

Tiramisu/Al Di Meola Project

Alditiramisu アル・ディメオラの13日目。1枚おいて、ということなのですが、プロジェクト名義の2枚目になります。エレクトリックあり、アコースティックあり、ヴォーカル(ヴォイスというのかな)ありで、いろいろなことが満載です。当時のパット・メセニーのアルバムの作り方に影響を受けていると思われる部分があって、その点変な言い方をすると、ストレートではなく、どことなく迷いが感じられる気もしています。個々の演奏ではけっこういいんですけど。まあ、長い人生、そういう時代もあっていいのかもしれません。そういうわけで、マンハッタン・レーベルからの3枚はいろいろな意味で考えさせられますけれども。

 

Tiramisu/Al Di Meola(G) Project(Manhattan) - Recorded April 1987. Kei Akagi(Key), Tommy Brechtlein(Ds), Mino Cinelu(Per), Anthony Jackson(B), Jose Renato(Vo), Harvey Swartz(B) - 1. Beijing Demons 2. Arabella 3. Smile From A Stranger 4. Rhapsody Of Fire 5. Song To The Pharoah Kings 6. Andonea7. Maraba 8. Song With A View

邦題「幻想都市」。原タイトルは「ティラミス」。5曲目がチック・コリア作で、他の曲はアル・ディメオラの作曲ないしは共作。以前から続くグループのサウンドながら内省的な方向も見えはじめ、ヴォーカルのある曲もあって、ブラジル色も曲によって出てきます。ここでもエレキ・ギターを弾く彼を聴ける部分もあり、かってのバカテクだけではとらえられないアル・ディメオラの姿がここにはあります。当然一部は速弾きもありますが。完全に曲重視の傾向です。 曲によってエレクトリックとアコースティックと、ベーシストを替えています。ただ、曲としてはけっこうメロディアスで面白いものもあるのですけど、やはり少し地味かな、と思える部分も少々あります。それでも以前のように変幻自在な場面転換もあり、そういうところはスリリング。

2019/07/18

Cielo e Terra/Al Di Meola

Aldicielo アル・ディメオラの12日目。このあたりから、何のアルバムだこれ?と思うほどにあまり見かけなくなると思います。でも、当時はこのアルバム、国内盤で出ていたのですよね。実は私も彼のことをこのあたりから完全追っかけになってなくて、後から買い求めたアルバムもあるのですが。それだけ彼が変貌したってことです。いつまでもスパニッシュなメロディでガンガン行くわけにはいかない、と思ったのかどうかは分かりません。でも、ギターの多重録音に、曲によってパーカッションを加えただけのシンプルなアルバムもいいじゃありませんか。久しぶりに聴いて、なかなか興味深かったでした。次のアルバムは邦題「夢幻飛行」ですが、これはコメント手直し後の’99年に聴いているため、パスします。

 

Cielo e Terra/Al Di Meola(G)(Manhattan) - Released 1985. Airto Moreira(Per on 1, 3, 7, 9) - 1. Traces Of A tear 2. Vertigo Shadow 3. Cielo e Terra 4. Enigma Of Desire 5. Atavism Of Twilight 6. Coral 7. When our Gone 8. Etude 9. Solace

邦題「天地創造」。6曲目のみキース・ジャレットの作曲で、他は全曲アル・ディメオラ作。アコースティック・ギターとシンクラヴィア・ギターを中心にした多重録音の演奏で、4曲のみアイアート・モレイラが参加。今までの路線からだいぶ方向転換したサウンドです。比較的テンポの速い曲もありますが、全体的に静かで、自然回帰をしたと思えるほど。エコーは多いですが美しい。ジャズやフュージョンというよりは、またスパニッシュをどうこう言うよりも、環境音楽という用語の方がピッタリくるような曲も多いです。これだけシンプルな演奏は、これを聞いた当時私も想像していなかったです。ただ、聴き心地は良いので私は好みですが、とにかくサウンドとしては地味なのでセールス的には苦労したかもしれません。こういう時代もあり。

2019/07/17

The Guitar Trio/Paco De Lucia, Al Di Meola, John McLaughlin

Pacoguitar アル・ディメオラの11日目。そして、スーパー・ギター・トリオの3作目です。だいぶ間隔を開けて’96年の録音になってます。時間が経っているので、3人とも熟練度を上げていて、なかなか素晴らしいアルバムになっています。’80年代前半から半ばにかけてあれほどアコースティック・ギターのアルバムが作られてきたのに、この頃下火になってあえて作っているところがいいですねえ。でも、これももう20年前以上になってしまいました。今日のアルバムはパコ・デ・ルシアが筆頭になってますけど。’50-60年代のジャズ黄金時代は別として、いい時代にアルバムをたくさん聴いてきたと思います。

 

The Guitar Trio/Paco De Lucia(G), Al Di Meola(G), John McLaughlin(G)(Verve) - Recorded May-July, 1996. - 1. La Estiba 2. Beyond The Mirage 3. Midsummer Night 4. Manha De Carnaval 5. Letter From India 6. Espiritu 7. Le Monastere Dans Les Montagnes 8. Azzura 9. Cardeosa

邦題「スーパー・ギター・トリオ」。やはりこれも時間をかけて作られたスタジオ録音。パコ・デ・ルシア作が1、9曲目、アル・ディメオラ作が2、6、8曲目、ジョン・マクラフリン作が3、5、7曲目。4曲目の「カーニバルの朝」もうれしい選曲。 9曲中6曲(1-3、7-9曲目)が3人、2曲が2人(4-5曲目)、1曲(5曲目)が1人の演奏。ここで聴かれるギターは超速弾きだけでなく、以前のアルバムよりもまして緻密なアンサンブルを感じます。それでいて3人のそれぞれの個性は健在です。十数年前のアコースティック・ギターのアルバムのブームは去ったといえ、ここでのギター3人のプレイは圧倒的。3曲目など、以前よりは哀愁のスパニッシュというだけではなくなってきている気もします。筆頭はパコのせいか、Verveよりの発売。

2019/07/16

Passion, Grace & Fire/John McLaughlin, Al Di Meola, Paco De Lucia

Johnpassionアル・ディメオラの10日目。実はスーパー・ギター・トリオのアルバムは3作あって、当初ディメオラのリーダー作に入れていたのですが、3枚のアルバムをよく見ると、筆頭にくるギタリストが3枚とも違ってました。そこで、ホームページを作って20年以上経ってからなのですが(汗)、この3枚のアルバムを共演・参加アルバムの方に移しました。それにしても、今回のアルバムはスタジオ録音で、その音の良さも、久しぶりに聴いていて気が付きましたです。その音でしかも速弾きとなれば、けっこう好物なんで楽しんで聴けました。でも収録時間が31分はちょっと短いような気もします。LP時代ゆえ、音質重視のカッティングだったのかもしれないですが。

 

Passion, Grace & Fire/John McLaughlin(G), Al Di Meola(G), Paco De Lucia(G)(Sony) - Released 1983. - 1. Aspan 2. Orient Blue Suite (Part1, 2, 3) 3. Chiquito 4. Sichia 5. David 6. Passion, Grace & Fire

邦題「情炎」。アコースティック・ギターでのトリオのフルアルバム2枚目。収録時間は31分ほど。ジョン・マクラフリン作が1、5曲目、アル・ディメオラ作が2、6曲目、パコ・デ・ルシア作が3-4曲目。こちらはスタジオ録音。冒頭部を含め、ところどころ相変わらずおそろしく速いパッセージの連続で、それでいてメロディアスな曲が続きます。しかも緻密。スタジオでのこういうアコースティック・ギターの音色は好き。サウンド的には、パコとディメオラが近い感じで、今回はマクラフリンが筆頭に名前が挙がっていても、やはり2人のスパニッシュなサウンドの影響が大きいと思います。出だしは少し穏やかになりますが、2曲目の深みのある組曲にひかれるものがあります。バラード的な場面でも全般的にかなりメリハリのあるフレーズ。

2019/07/15

Scenario/Al Di Meola

Aldiscenario アル・ディメオラの9日目。時代が少しずつ進んできて、このあたりの時代、他でもボブ・ジェームスはじめ打ち込みサウンドの流行りの時期がありました。ディメオラも当時そういうアルバムを発売しています。打ち込みにギターが乗っかっている構図。今オーディオ的に聴くと面白いと思う面もあるのですけど、私は’70年代あたりの中学生の頃より当時のクロスオーヴァ―(今でいうフュージョン)も聴いていたし、アコースティック・ギターやエレキ・ベースをはじめたのもこの頃。やはり打ち込みよりは人の手にかかる、彼のシリーズで言うならば、スティーヴ・ガッドやアンソニー・ジャクソンが参加していた時期のアルバムに、どうしても思い入れが深くなってしまいますね。

 

Scenario/Al Di Meola(G, Synth, etc)(Sony) - Released 1983. Jan Hammer(Key, etc), Bill Bruford(Ds on 8), Phil Collins(Ds on 3), Tony Levin(B on 8) - 1. Mata Hari 2. African Night 3. Island Dreamer 4. Scenario 5. Sequencer 6. Cachaca 7. Hypnotic Conviction 8. Calliope 9. Scoundrel

アル・ディメオラ作が1、4、6、8曲目、ヤン・ハマー作が3、5曲目、2人の合作が2、7、9曲目。ハマーとの打ち込みが中心のサウンドで、ほとんどの曲が2人の多重録音。この時代は打ち込みのアルバムが多いですけれど、曲はいいと思うのですが、やっぱり時代のあだ花か、今ではちょっと物足りない気も。3曲目にはフィル・コリンズが、8曲目にはビル・ブラフォードとトニー・レヴィンが参加。曲自体はいろいろ考えられていて、曲ごとに変化に富んでいるので飽きることはありません。ただ、インパクトの強かった時代がもう少し前だったということだけかも。ただ、この後は打ち込み中心の彼のアルバムはなかったので、あくまでもここだけの試みと言えないこともないです。音的にはなかなか面白いとは思うのですけれども。

2019/07/14

Tour De Force "Live"/Al Di Meola

Alditourde アル・ディメオラの8日目。このあたりが自分的には若かった頃の思い出の集大成ということになります。それにしても、シンプルな編成でややこしい曲をここまで演奏してしまうのだから、こういう演奏を観てみたかった気がしてます。メンバーもそうそうたる顔ぶれですし、こういうメンバーだからこそこういう演奏が出来たのかな、と思います。この後、彼はサウンド的にどんどん方向転換をしていく時期で、渋くなってきた時期もいいのだけど、やはり自分は若い頃の刷り込みで、初期の頃のアルバムに影響をけっこう受けていますし。彼のSony時代はもう少し続くことになります。

 

Tour De Force "Live"/Al Di Meola(G)(Sony) - Recorded February 4, 1982. Jan Hammer(Key), Steve Gadd(Ds), Anthony Jackson(B), Mingo Lewis(Per), Victor Godsey(2nd Key) - 1. Elegant Gypsy Suite 2. Nena 3. Advantage 4. Egyptian Danza 5. Race With Devil On Spanish Highway 6. Crusin'

速弾きギタリストとしての集大成のライヴアルバム。ヤン・ハマー作が3、6曲目、他の曲はアル・ディメオラ作曲。おなじみのメンバーもすごいので、曲によっては皆で恐ろしく速いフレーズを弾いたり、自在にリズムを変化させていきます。あのスタジオ録音をどこまでライヴで再現できるか、というのも興味がありますが、これだけスゴいライヴはなかなかありません。少し落ち着いてきたかなあ、という場面もありますが、ここまでやってくれればけっこうお腹がいっぱい。再演曲中心ですが、このアルバムのための新曲も2曲(2、3曲目)。2曲目はやや軽めでスローな今っぽいラテンでスマートなサウンド。シャッフルのロック・サウンドでノリの良い、少し重めな3曲目。そしてシンプルな編成で演奏してしまう4-5曲目がすごいです。

2019/07/13

Electric Rendezvous/Al Di Meola

Aldielectric アル・ディメオラの7日目。この時期になってくると、サウンドは大きく変化を遂げて、曲調もリズムもシンプルになっていて、当時のフュージョンの影響を感じさせるサウンドになっています。彼らしい個性も健在で分かりやすくなっていいことはいいのですが、やはり’70年代の頃のこれでもかと演奏しまくる姿勢を見てきたものには物足りないような気もしています。考えてみればこのあたりが、後年スピードばかりを追い求めなくなってくる変化の始まりだったのかも。まあ、それが地味になっていっても結局は彼は彼なんですけどね。ただ、今聴き返してみて、こんなアルバムだったっけ、というような感想はありますけど。

 

Electric Rendezvous/Al Di Meola(G)(Sony) - Released 1982. Jan Hammer(Key), Philippe Saiss(Key), Steve Gadd(Ds), Anthony Jackson(B), Mingo Lewis(Per), Paco De Lucia(G on 3) - 1. God Bird Change 2. Electric Rendezvous 3. Rassion, Grace And Fire 4. Crusin' 5. Black Cat Shuffle 6. Ritmo De La Noche 7. Somalia 8. Jewel Inside A Dream

ミンゴ・ルイス作が1曲目、ヤン・ハマー作が4曲目、フィリップ・セス作が5曲目で、他は全曲アル・ディメオラ作。34分で8曲収録なので、1曲あたりをコンパクトにまとめています。メンバーに大幅な変更はないものの、このアルバムはトータルサウンドで勝負しているのかなと思うくらい、これでもかのフレーズ攻めは少なくなりました。それでもところどころ十分速いし、ギターだけを聴くとやはりディメオラサウンドではある。変幻自在な曲調は影を潜め、フレーズでなく曲で聴かせる、という姿勢が感じられます。それはタイトル曲の2曲目でも顕著。3曲目はパコ・デ・ルシアとのギターデュオで、こちらは十分速いスパニッシュサウンドです。だいたいの曲はリズムがロック的でシンプルになっていて、この曲調は賛否が分かれるかも。

2019/07/12

Friday Night In San Francisco/Al Di Meola, John McLaughlin, Paco De Lucia

Aldifriday アル・ディメオラの6日目。このアルバム、本来なら共演・参加作の方なのでしょうが、ディメオラが筆頭に上がっているということで、リーダー作に入れてしまいました。まあ、それはあくまでも区分の話。この時期にアコースティック・ギターのデュオとかトリオ作がけっこう出ますけど、その中でもやっぱりこのアルバム、と言えるのがこれではないかなあ、と思います。今聴いてもその超速弾きとか、なかなかスゴいですし。なかなか興味深い取り合わせではあるけど、今までのディメオラでもアコースティック・ギターのみの曲をよく取り上げていましたし。それが1枚のアルバムのライヴだと、改めて聴いてもけっこう良かったですね。

 

Friday Night In San Francisco/Al Di Meola(G on 1-2, 4-5), John McLaughlin(G on 2-5), Paco De Lucia(G on 1, 3-5)(Sony) - Recorded December 5, 1980. - 1. Mediterranean Sundance/Rio Ancho 2. Short Tales Of The Black Forest 3. Frevo Rasgado 4. Fantasia Suite 4. Guardian Angel

3人の通称は「スーパー・ギター・トリオ」。アル・ディメオラ作が1曲目前半と4曲目、パコ・デ・ルシア作が1曲目後半、ジョン・マクラフリン作が5曲目、チック・コリア作が2曲目、エグベルト・ジスモンチ作が3曲目。アコースティック・ギター3本でのライヴ。といっても4、5曲目が3人で、最初の3曲はそれぞれの組み合わせでのデュオ。とにかく超絶技巧、速弾きと、こういう言葉でも違和感がないくらいにスゴいです。時おりピンクパンサーのテーマなどで笑いを誘いますが、複数のアコースティックギターのジャズならまずこれを、と思います。 ディメオラとパコがいるので、必然的にスパニッシュ色やや強め。チックの曲とジスモンチの曲はやっぱりそれ風にも聴こえ、なかなかの雰囲気。スゴい技の応酬でギターアルバムでダントツか。

2019/07/11

Casino/Al Di Meola

Aldicasino アル・ディメオラの5日目。今日はリーダー作3作目の「カジノ」なんですが、1枚目から聴いているとそろそろパターンは読めてくるものの、変幻自在な曲調と超絶技巧にやられっぱなしが続く、という感じがやっぱり強いですね。特にタイトル曲の「カジノ」はその聴いた感じでの構成の複雑さで、よくこういう曲が書けて弾けるなあ、と今になっても感心することしきりです。後年の落ち着きが出た頃の彼もいいですけど、やはり個人的には最初の4枚のインパクトが大きかったのは、若い頃の刷り込みでもあるでしょうけど、いい時に彼のアルバムと出会ったなあ、という感じです。今となっては珍しくはないですが、当時はこんなにフレーズの速い人、他にいませんでした。

 

Casino/Al Di Meola(G)(Sony) - Recorded 1978. Anthony Jackson(B), Steve Gadd(Ds), Barry Miles(Key), Mingo Lewis(Per), Eddie Colon(Per) - 1. Egyptian Danza 2. Chasin' The Voodoo 3. Dark Eye Tango 4. Senor Mouse 5. Fantasia Suite For Two Guitars (1) Viva La Danzarina (2) Guitars Of The Exotic Isle (3) Rhapsody Italia (4) Bravoto Fantasia 6. Casino

チック・コリア作が4曲目、ミンゴ・ルイス作が2曲目で、他は全てアル・ディメオラ作曲。スティーヴ・ガッドとアンソニー・ジャクソンとパーカッションのリズム隊で迫力の低音です。メンバーがほぼ一定なのも、アルバムの統一感があります。めまぐるしく変わる曲調とエキゾチックな感じも相変わらずで、ちょっと聴けば、ああ、彼のアルバムね、と分かります。1曲目から邦題「エジプトの舞踏」という、エキゾチックでメロディも強い曲でせまってきます。速いパッセージでけっこう盛り上がる、哀愁も帯びた2曲目、タンゴというよりはラテンノリで攻めてくる3曲目、チックの有名な曲は彼らしいスパニッシュな4曲目、多重録音のアコースティック・ギター2本での組曲はやはりスゴい5曲目、変幻自在で速弾きも混ざるタイトル曲の6曲目。

2019/07/10

Resonances/Marco Ambrosini/Ensemble Supersonus

2497 ECMの新譜が1枚届いたので、聴いていきます。とは言うものの録音が’15年でECM番号もちょっと前によくでた番号のあたり。発売保留になっていた理由があるんでしょうか。Marco Ambrosiniという名前、忘れてましたが、ECMでは過去にアコーディオンとのデュオ作が出ていて、参加作まで合わせるとこれが6作目になるようです。知る人ぞ知るという存在だったのですね。イタリア人でなんでスウェーデンの民族楽器を弾いているのかは分かりませんが、主にそちら方面のメンバープラスアルファ、という形でしょうか。そして、クラシックや、これらの楽器での新しい試みを演奏している、というようなアルバムでした。

 

Resonances/Marco Ambrosini(Nyckelharpa)/Ensemble Supersonus(ECM 2497)(輸入盤) - Recorded November 2015. Anna-Liisa Eller(Kannel), Anna-Maria Hefele(Overtone Singing, Harp), Wolf Janscha(Jew's Harp), Eva-Maria Rusche(Harpsichord, Square P) - 1. Fuga Xylocopae 2. Rosary Sonata No.1 3. O Antiqui Sancti 4. Erimal Nopu 5. Polska 6. Ananda Rasa 7. Hicaz Humayun Saz Semaisi 8. Toccata In E Minor 9. Fjordene 10. Praeludium - Toccata Per L'elevazione 11. 2 Four 8 12. Ritus

(19/07/09)Marco Ambrosiniはイタリア人。彼の作曲は1曲目で、他にメンバーの作曲で4、6、9、11-12曲目があり、他の人の作曲にはFranz Biber(2曲目)スウェーデンのトラディショナル(5曲目)などがあります。ジャズの要素はほとんど無く、どちらかというと民族音楽的であり、時にクラシックや現代音楽の要素を持っています。ニッケルハルパという楽器はスウェーデンの民族楽器で、やはりそちら方面の民族音楽の要素が強いのだと思います。それでいて、積極的にオリジナル曲を演奏しているので、純粋な懐古趣味なのではないのは、ECMからアルバムを出したことでも分かります。ビーンビーンという音が強調される曲もあり、今っぽい要素を持った民族音楽という位置づけがしっくりくる。哀愁のあるサウンドもいい。

2019/07/09

Elegant Gypsy/Al Di Meola

Aldielegantg アル・ディメオラの4日目で、ここからリーダー作に。リーダー作はいくらかすでにブログにアップしてあるものもありますが、他の追っかけミュージシャンと重ならないものも多く、今日を含め14枚(ギター3人作品を含む)あります。その中でも自分か一番好きなのは、やはり若い頃に聴いたからか、初リーダー作の「白夜の大地」から4枚目の「スプデンディド・ホテル」までで、いずれもSonyから出たアルバムですね。その後は熟練度は増していくのですが、ある意味落ち着いたアルバムが多くなって、好きなミュージシャンなんだけど、やはりインパクトはこのあたりのアルバムが強いです。これは聴いていた時期が若かったがどうかに関係あると思いますけど。

 

Elegant Gypsy/Al Di Meola(G)(Sony) - Recorded December 1976 - January 1977. Jan Hammer(Key, Synth on 1, 6), Steve Gadd(Ds on 1, 6), Anthony Jackson(B on 1-2, 5-6), Mingo Lewis(Per on 1-2, 4), 6, Lenny White(Ds, Per on 2, 4), Barry Miles(Key on 2, 4), Paco De Lucia(G on 3) - 1. Flight Over Rio 2. Midnight Tango Percussion Intro 3. Mediterranean Sundance 4. Race With Devil On Spanish Highway 5. Lady Of Rome, Sister Of Brasil 6. Elegant Gypsy Suite

1曲目のみミンゴ・ルイスの作曲で、他は全曲アル・ディメオラの作曲。スパニッシュの色合いが濃く出たアルバム。これでもかと言わんばかりにとにかく速弾きで、曲もめまぐるしく変わる構成のものも何曲かあります。当時こんなアルバムを聴いたら目をまわしたのでは。変化に富んでいて、パーカッションが割と前面に出ている。厳かな出だしから、勢いのある哀愁ラテンでせまりまくる1曲目、やや落ち着いた曲調と思うと時折り超絶技巧が混ざり、エンディングにパーカッションのみになる2曲目を経て、3曲目はパコ・デ・ルシアとの素晴らしいアコースティックギターのデュオ。変幻自在でタイトなラテンファンクでせまりまくる4曲目、小品で多重録音のソロ・ギターの5曲目、哀愁のあるこれまた少しタイトなラテン路線の6曲目。

2019/07/08

Arvoles/Avishai Cohen

Avishaiarvoアヴィシャイ・コーエン(ベーシストの方)は私はあまり熱心に追いかけてなかったのですが、このアルバム、評判なようで入手してみました。イスラエル色満載なのかなと思いきや、サウンドの方はそうでもなくて、むしろ拍子(変拍子?)とかリズムとかに特徴があるトリオでした。それでいて聴きやすいのも特色で、ややこしいジャズはちょっと、という方にもおススメではありますね。これを聴きながら、ズブズムとジャズ沼に、というころもなく(笑)、それでいて拍子が何気なくややこしいので、そこに興味を持てればそっちに意識を行かせてもいいし、メロディも分かりやすいものが多いしと、日曜の昼下がり(ちょっと涼しいくらいですが)に聴くのもいいですね。

 

Arvoles/Avishai Cohen(B)(Razdaz Records)(輸入盤) - Recorded February and March, 2019. Elchin Shirinov(P), Noam David(Ds), Bjorn Samuelsson(Tb on 1, 4, 6, 9-10), Anders Hagberg(Fl on 1, 4, 6, 9-10) - 1. Simonero 2. Arvoles 3. Face Me 4. Gesture #2 5. Elchinov 6. Childhood (For Carmel) 8. Nostalgia 9. New York 90's 10. Wings

(19/07/07)タイトル曲の2曲目がトラディショナルで、他はアヴィシャイ・コーエンの作曲。10曲で41分ほど。アゼルバイジャン出身のピアノと、イスラエルのドラマーとのトリオ。民族色のサウンドという感じはあまりしないけど、独特なリズム(変拍子?)によるアプローチで、1曲目から、その哀愁を伴ったメロディの強度から、かなりの個性を感じます。2曲目のタイトル曲は、現地の童謡のような明るいやさしさを持って弾いています。3曲目以降も、独特なリズムが前面に出ていて、それがこのトリオの特徴になっています。半数の曲にトロンボーンとフルートが加わっていて、それがサウンドにまろやかさを加えている感じです。ジャズと言っても4ビートではない世界ですが、メランコリックな雰囲気が多いのでけっこう聴きやすい。

2019/07/07

Antidote/Chick Corea The Spanish Heart Band

Chickanti チック・コリアの新譜です。いろいろなプロジェクトやバンドで何枚も彼はアルバムを出しますね。よくアイデアが尽きないものだと思いますが、今回は「The Spanish Heart Band」ということで、ラテン系のミュージシャンも多く集めています。聴いていくと、やっぱりチックだなあ、と思わせるところがあり、もちろん中身は濃いですし。過去の曲の再演もあって、どういう風に料理しているかも興味がありましたし。コンコードから出ているだけあって、いいメンバーを集められたのだと思いますが、けっこう豪華ですね。収録時間も74分台と、けっこうお腹いっぱいになる分量です。でも、その時間を終わらせないで欲しいと思えるアルバムなのです。

 

Antidote/Chick Corea(P, Key) The Spanish Heart Band(Concord)(輸入盤) - Released 2019. Marcus Gilmore(Ds), Carlitos Del Puerto(B), Jorege Pardo(Fl, Sax), Nino Josele(G), Steve Davis(Tb), Michael Rodriguez(Tp), Luisito Quintero(Per), Nino De Los Reyes(Dancer). Ruben Blades(Vo on 1, 6), Gayle Moran Corea(Vo Choir on 5, 6), Maria Bianca(Vo on 8) - 1. Antidote 2. Duende 3. The Yellow Nimbus - Part I 4. The Yellow Nimbus - Part II 5. Prelude To My Spanish Heart 6. My Spanish Heart 7. Armando's Rhumba 8. Desafinado 9. Zyryab 10. Per De Deux 11. Admiration

(19/07/06)1-7、11曲目がチック・コリア作曲で、8曲目がアントニオ・カルロス・ジョビン作、10曲目がストラビンスキー作など。主にラテン系の人選で固められている(ベース、ギター、その他)ので、ラテン風味はかなりあります。タイトル曲の1曲目自体ラテン色の塊だし。こういう方面もやってます的な、チックの多面性がなかなかいい。2曲目は一転落ち着いた曲になっているも、バンドアレンジがアンサンブルの妙でなかなかだし、「マイ・スパニッシュ・ハート」の理念を引き継いで、いいアルバムになっていると思います。特に3-7曲目の流れとサウンドがいい。5、10曲目は短いながら、他の曲はそれなりに時間をかけて骨がある感じ。ニーニョ・ホセレのスパニッシュ・ギターもいい味出してます。6曲目は明るいラテンですね。

2019/07/06

Eternal Voices/Dave Liebman, Richie Beirach

Daveeternal 新譜が続きます。デイヴ・リーブマンとリッチー・バイラークのデュオで、CD2枚組を、ほとんどがクラシックの曲を占めていて、クラシック的展開ではありますが、2枚目の方はスピリチュアルなジャズのようなサウンドになって盛り上がることも。こちらはバルトークの曲なので、ジャズ的にバルトークを演奏するとこういう風になるという見本なのかも。こういう世界は彼らしかできないのも、おそらく事実で、彼らのファンなら聴いておいて損はないと思います。ただ、シリアスな場面も多いので、聴く人を少々選ぶかな、という感じも。相変わらずの演奏には脱帽です。写真を見るともう歳なのだなあ、ということも分かるのですが、まだまだ聴いてきたいですね。

 

Eternal Voices/Dave Liebman(Ss, Ts, C-fl), Richie Beirach(P)(Jazzline)(輸入盤) - Recorded December 2016 and August 2017. - [CD1] 1. W.A. Mozaert: Piano Concerto No.23 2. L.v. Beethoven: Piano Sonata No.30 3. J.S. Bach: Little Prelude No.4 4. F. Monpou: Impressiones Intimas 5. G. Faure: Pavanne 6. For Ernst 7. For Walter 8. A. Khatchaturian: Childrens Song No.1 9. A. Scriabin: Prelude 10. B. Bartok: Bagatelles 11. A. Schoenberg: Colors [CD2] 1-6. B. Bartok: String Quartet No.1-6

(17/07/05)CD2枚組。[CD1]の6曲目がリッチー・バイラーク作、7曲目がデイヴ・リーブマン作で、他の曲はクラシックのジャズアレンジ。とは言っても、クラシックの雰囲気を活かしつつの演奏なので、あくまでもクラシック的に響くデュオの演奏になります。有名な曲もあったりするので、聴いていて、ああこの曲か、というのもあります。比較的落ち着く演奏が主流なので、リラックスして聴ける曲が多いです。6曲目はゆったりしているけど内省的なサウンドで、7曲目も哀愁を帯びてやや沈んだ感じの曲。CD2の方がバルトークの「ストリング・クァルテット」の1-6で占められていて、こういうアプローチをするのも彼らならではかな、と思います。こちらも、落ち着いた曲が並んでいて、時にスピリチュアル的に盛り上がっていく場面も。

2019/07/05

La Misteriosa Musica Della Regina Laona/Gianluigi Trovesi/Gianni Coscia

2652 ECMの新譜の2枚目で、このレーベルは一段落。今回のアルバム、けっこう面白かったです。クラリネットとアコーディオンのデュオなんだけど、あまりECMらしくなく、聴いたことのあるメロディが良く出てきます。温度感も温かめで、なかなかいい雰囲気。中くらいの曲と短い曲とが混ざり合っていて、19曲入っている割にはあまり長くは感じませんでした。このデュオ、ECMでは4作目らしいけど、こんな温かい雰囲気だったかなあ、と思います。過去にライナーを書いてくれた小説家のUmberto Ecoに捧げたアルバムで、それにちなんだ曲も入っているとのことなんですけど。面白いアルバムなので、聴く機会があったら、ぜひどうぞ、ということで。

 

La Misteriosa Musica Della Regina Laona/Gianluigi Trovesi(Piccolo Cl, Acl)/Gianni Coscia(Accordion)(ECM 2652)(輸入盤) - Recorded January 2018. - 1. Interlidio 2. Nebjana I 3. Basin Street Blues 4. Nebjana II 5. As Time Goes By 6. Pippo Non Lo Sa 7. Fischia Il Vento 8. Moonlight Serenade 9. In Cersa Di Te 10. Bel Ami 11. Eco 12. EIAR 13. Gragnola 14. Nebjana III 15. Inno Dei Sommergibili 16. Unberto 17. Vlando 18. La Piccinina 19. Moonlight Serenade (Var.)

(19/07/04)小説家のUmberto Ecoに捧げたアルバムとのこと。2人の共作は、2、4、11、13-14、16曲目、Gianni Coscia作が1、17曲目ですがそれ以外にもグレン・ミラー作の「ムーンライト・セレナーデ」があったり、よく聴いたことのあるおなじみの曲も混ざっていて、これはECMではないのではないか、というサウンドで錯覚するかも。この2人ではECMで他に過去3作出していますが、こういうカラフルな感じのアルバムはこれが一番ではないかと思います。クラリネットとアコーディオンという特殊な編成でも、音的な寂しさを感じることがなく、十分に楽しめます。中くらいの曲に短めの曲も混ざっての19曲なので、あっという間にミラーの8曲目までたどり着いてしまいます。その場面展開の早さも小説的かもしれません。

2019/07/04

Beyond The Borders/Maria Farantouri/Cihan Turkoglu

2585 また新譜が届いたので聴いていきます。今日はECMの2枚のうちの1枚。ジャズのカテゴリーに入れてますが、完全に民族音楽のサウンドですね。と言いつつ、チェロも入っているし、どこの地方の民族音楽とも言いきれない部分があるのはいつものECMのやり方ですけど。Maria Farantouriはチャールス・ロイドとも共演してたアルバムがあるのも見つけましたけど、ギリシャではけっこう有名な人らしいです。そのうち民族音楽のカテゴリーを作って分離しなければかなあ、とも思いますが、ECMはジャズ、ECM New Seriesはクラシック/現代音楽(古楽なども含む)と分類するやり方が、けっこうやりやすいです。まあ、その他の音楽を巻き込んで、ボーダーレスなんですけど。

 

Beyond The Borders/Maria Farantouri(Voice)/Cihan Turkoglu(Saz, Kopuz, Voice)(ECM 2585)(輸入盤) - Recorded June 2017. Anja Lechner(Cello), Meri Vardanyan(Kanon), Christos Barbas(Ney), Izzet Kizil(Per) - 1. Drama Koprusu 2. Yo Era Ninya 3. Dyo Kosmoi Mia Angalia 4. Triantafylia 5. Wa Habibi 6. Ta Panda Rei 7. Lahtara Gia Zoi 8. Anoihtos Kaimos 9. Kele Kele

(19/07/03)Cihan Turkogluアレンジのトラディショナルが1-2、4-5曲目、彼の作曲が3、6-8曲目、コミタス作の彼のアレンジが9曲目。彼はアナトリアのサズ奏者。トラディショナルはギリシャ、トルコ、レバノン、アルメニアとのこと。Maria Farantouriはギリシャ人。Anja LechnerはECMでも有名なチェロ奏者。そういう融合をここでも見られますが、東欧から中東にかけての、ある意味無国籍的なサウンドの民族音楽を奏でています。ほとんどの曲に民族的ヴォーカルが入るので、いわゆるジャズ色はありませんが、不思議な世界に引っ張ってくれる感触。オリジナル曲とトラディショナルとの境も見分けがつきにくいくらい、同化しています。歌詞はAgathi Dimitroukaのものが多め。哀愁度も高く、聴いていて落ち着くサウンドです。

2019/07/03

The Rite Of Strings/Stanley Clarke, Al Di Meola, Jean-Luc Ponty

Stanleytherite アル・ディメオラの3日目で、参加作はこれで一段落。自己のプロジェクトで動くことが多かったせいか、他のミュージシャンに比べて、参加作はこれ以外も含めて、あまり多くありません。そんな中でこの3人のプロジェクトが’95年録音で残っているのは貴重かも。打楽器がないと、ちょっとサウンド的にはゆるくなりますが、それの良い面を出して演奏をしているところは大したものです。ある程度ゆったりしているように見せて、時々超絶技巧のフレーズが入っていたりして。中にはベースの音とメロディと、多重録音をしている部分もあると思いますが、まあ、聴いていて気になるような部分ではないですし。少し地味ですが、なかなかいいアルバムです。

 

The Rite Of Strings/Stanley Clarke(B), Al Di Meola(G), Jean-Luc Ponty(Vln)(Gai Saber) - Recorded April 1995. - 1. Indigo 2. Renassaince 3. Song To John 4. Chilean Pipe Song 5. Topanga 6. Morocco 7. Change Of Life 8. La Cancion De Sofia 9. Memory Canyon

スタンリー・クラーク作が3(これのみチック・コリアとの共作)、5、8曲目、アル・ディメオラ作が1、4、6曲目、ジャン・リュック・ポンティ作が2、7、9曲目。プロデューサーはこの3人自身。腕の立つトリオの演奏で、ここではアコースティック・ベースやアコースティック・ギター、ヴァイオリンのアコースティックな弦楽器のみで勝負しています。曲は比較的聴きやすい哀愁を帯びたサウンドですが、超絶技巧の部分も見え隠れしています。それにしても打楽器なしのこのトリオも、なかなかいいサウンドで演奏を聴かせてますね。皆成熟してきた’90年代の録音ということもありますが、それぞれの作曲者の個性を活かしつつ、3人がまとまって演奏する姿は見事。3曲目はジョン・コルトレーンに捧げられた曲で、なるほどという感じも。

2019/07/02

Romantic Warrior/Return To Forever

Returnromantic アル・ディメオラの2日目で、今日もリターン・トゥ・フォーエヴァーのアルバム。実は間に「ノー・ミステリー」というアルバムがあるのですけど、これはなぜか’99年にCD化されていて、その時はもう20年ほど前ですが今と同じコメントの長さでした。ややこしいのはこのアルバムからソニーに移籍していて、そのかわりチック・コリア本人はポリドールからも作品を出し続けているのです。まあ、演奏にあまり細かいことは関係ないと言えばないのですけど。ディメオラはこのアルバムでは、既にソロ・アルバムも出している時期であって、これでもかと超絶技巧を見せつけています。さすがの進化です。

 

Romantic Warrior/Return To Forever(Sony) - Recorded February, 1976. Chick Corea(P), Al DiMeola(G), Stanley Clarke(B), Lenny White(Ds) - 1. Medieval Overture 2. Sorceress 3. The Romantic Warrior 4. Majestic Dance 5. The Magician 6. Duel Of The Jester And The Tyrant (Part 1, 2)

 

邦題「浪漫の騎士」。この4人の最後のRTF。チック・コリア作が1、3、6曲目、レニー・ホワイト作が2曲目、アル・ディメオラ作が4曲目、スタンリー・クラーク作が5曲目。はっきり言ってこの4人だから、という感じのサウンド。場面によっては変拍子も出て来たり、音の使い方がプログレ方面の影響(こちらが影響を与えたかも?)も感じられます。1曲目がそうで、5-5-5-4拍子基調とのこと。なかなかミステリアスなサウンドになってます。ストレートにファンクの4拍子で表現していく2曲目、ミステリアスな出だしで少しソフトなバラードから盛り上がる3曲目、ロック調で仕掛けがありながら快調に飛ばしていく4曲目、ヘヴィーな音と超高速フレーズだけでなく変化に富んだ5曲目、マイナー調でアドリブ部がかなりイケてる6曲目。

2019/07/01

Where Have I Known You Before/Chick Corea & Return To Forever

Chickwherehave 再びアルバムコメントの手直しのために、今度はアル・ディメオラ関連17作を聴いていきます。チック・コリアのリーダー作の方が良かったかもなあ、とも思うのですけど、流れからして順番に聴いていけそうな方から。ディメオラもサイド参加作が残り3枚だけあるので、まずはそちらから。’74年の録音なので、彼の参加作としては、私の手持ちの中では一番古い方。第2期リターン・トゥ・フォーエヴァーは前作(第3作)はビル・コナーズのギター参加だったので、少しややこしいことになってます。でもこの演奏が’74年に録音なので、当時としてはけっこう先を行っていたような気がしてます。そしてまたメンバーを替えて第3期が’77年録音よりはじまります。消費税増や年金減など、将来に備えて出費を抑えたいので、新譜割合が少し少なくなりそうな予感も。

 

Where Have I Known You Before/Chick Corea(P) & Return To Forever(Polydor) - Recorded July-August 1974. Stanly Clarke(B), Lenny White(Ds), Al DiMeola(G) - 1. Vulcan Worlds 2. Where Have I Loved You Before 3. The Shadow Of Lo 4. Where Have I Danced With You Before 5. Beyond The Seventh Galaxy 6. Earth Juice 7. Where Have I Known You Before 8. Song To The Pharoah Kings

邦題「銀河の輝映」。4人の作曲が6曲目、チック・コリア作が2、4-5、7-8曲目、スタンリー・クラーク作が1曲目、レニー・ホワイト作が3曲目。アル・ディメオラが参加したアルバム。まだ超絶技巧と言うほどではありませんが、チックとともにラテン(スパニッシュ)の香りが当時からあります。グループの重量級なサウンドだけでなく、それぞれのソロも楽しめます。特にベースとドラムスは3作目に続き露出度が高いです。それだけのメンバーを集めているということもありますが。グループのアルバム4作目ですけど、2作目までと違って、けっこうハードコアなクロスオーヴァーのアルバムになっています。2、4、7曲目はピアノやエレピのソロで、インタールード的な役割を担っています。8曲目は14分台もの大作になっています。

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