The Long Line/Stefano Travaglini - Massimiliano Coclite
今日は新譜がありますので、これを先に。イタリアのピアニスト、Stefano TravagliniとMassimiliano Cocliteによる2台のピアノでの演奏です。スウィングするジャズではなくて、むしろクラシックや現代音楽に近いようなインプロヴィゼーションの音なんですけど、最近のヨーロッパでのジャズはこういった方面が多いし、私も好きなので、つい収録時間の63分を忘れて、聴き入ってしまいました。2人のピアノの目指す方向が似ているというか、2人の個性を聴くというよりは、その同化を楽しんで、塊として出て来る音を楽しむ、という感じですけど、ある程度の作曲はあるにしても、インプロヴィゼーションでここまで演奏してしまうので、なかなか素晴らしいと思います。
The Long Line/Stefano Travaglini(P) - Massimiliano Coclite(P)(Odradek)(輸入盤) - Recorded September 18-20, 2018. - 1. Mythos 2. Garden Of Delights 3. Ethos 4. Querendo Dancar 5. Dirnoia 6. Body And Soul 7. Lexis 8. Folk Song, Clowns And Litany 9. Opsis 10. The Long Line 11. Melos [Take 1] 12. Melos [Take 2]
(19/06/18)6曲目のみスタンダード、他は全曲2人のピアノの作曲/インプロヴィゼーション。63分収録。現代音楽的な雰囲気も持っている出だしですけど、多少は作曲の部分はあるとしても、インプロヴィゼーションと思えないほどにカチッとして、2人が同化しているのは見事。どちらがどういう個性かを超えて、2人が同じ方向に収れんしようと動いています。スウィングはせず、賑やかでも静かでもこういう方向の曲が多いので、やはりこういった曲を聴くと、ヨーロッパ、そしてイタリアのジャズだなあ、と思います。そんな中でもゆったりと波が立つような静かな3曲目、音をたどるように弾く8、11-12曲目など、硬質な曲が多めながら、変化に富んでいます。スタンダードの6曲目は、基調は同じながら少し温かみのあるバラード。
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