Heavy'n Jazz/Jaco Pastorius
ジャコ・パストリアスの10日目。私の手持ちのアルバムでは、これが最晩年期の演奏になります。個々の演奏を聴いていると、これぞジャコ、というようなフレーズはあちこちにあります。ただ、意味不明の曲中のフェードアウトがあったり、冗長な場面があったりしてます。彼はこの時期ライヴでは同じ曲を何回も演奏することが多い、ということも特徴かもしれません。個人的には興味深く聴けましたが、内容的には、まあ、ブート的というか、やはりジャコに興味を持っている人向け、ということになるのではないかなあ、と思います。ただ、今回彼の後期をまとめて聴き返してみて、そんなに痛々しいほどには悪くなかったなあ、と思ってはいます。
Heavy'n Jazz/Jaco Pastorius(B)(Jazzpoint) - Recorded December 1986. Bireli Lagrene(G), Serge Bringolf(Ds) - 1. Broadway Blues 2. Bluma/Smoke On The Water 3. The Medley/Purple Haze/The Third Stone From The Sun/Teen Town 4. Star Spangled Banner 5. Reza 6. Honestly 7. Invitation
亡くなる9ヶ月前の録音で、イタリアでのライヴ。ジャコ・パストリアス作が3曲目最後、5曲目、6曲目で、7曲目も彼おなじみの曲。ビレリ・ラグレーン作が2曲目前半で、オーネット・コールマン作が1曲目、ジミ・ヘンドリックス作も3曲目前・中盤、4曲目に、ディープ・パープル作も2曲目後半にあります。「ライヴ・イン・イタリア」と比べて、速弾きは相変わらずですが、ソロなどフレーズがちょっと心に迫ってくるものが多くないような気がする。おなじみの曲ばかり演奏しているのも原因。派手なエフェクターの登場する場面も。個々のフレーズにはかなり素晴らしいものがあるのだけれど、ジャコの状態と、アンサンブルでの妙が少ないのが原因か。それでも彼にしかできないフレーズは多いのだけど。ライヴでフェードアウトの場面も。
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