Circuits/Chris Potter
クリス・ポッターの新譜が届いたので、先に聴きます。ECM時代の諸作も、おとなしめだったものの、けっこう練られた構成だったりサウンドだったりして好きだったのですが、やはりポッターは発散しなければ、という思いもありました。今回セルフ・プロデュースで登場したこのアルバム、聴いて、やったーという思いもあって、特にソロの露出度が高いところが素晴らしいです。ベースが4曲にしか参加していなくて、あとはキーボードのベースか打ち込みのようで、変拍子の曲もあったりするので、やはり現代ジャズに足を踏み込んでいるのかな。逆に私はベースはエレキでもアコースティックでも、実際の演奏で聴きたいという個人的欲求があるので、そこがちょっと惜しい。けど、かなりいいです。
Circuits/Chris Potter(Ts, Ss, Cl, Fl, Sampler, G, Key, Per)(Edition Records)(輸入盤) - Recorded September 2017. Eric Harland(Ds), James Francies(Key), Liley Marthe(B on 3-5, 8) - 1. Invocation 2. Hold It 3. The Nerve 4. Koutome 5. Circuits 6. Green Pastures 7. Queens Of Brooklyn 8. Exclamation 9. Pressed For Time
(19/03/13)セルフ・プロデュースで、4曲目を除きクリス・ポッターの作曲。今回はエレクトリックで、しかもポッターの各楽器の多重録音も聴かせてくれます。1曲目はホーン・アンサンブルでの小品ですが印象的。2曲目から波状的にエレクトリック路線に行ったり来たりですが、そこでもホーンのアンサンブルの多重録音で聴かせてくれます。ECM時代とは対照的なサウンド。ホーンのソロはもちろん露出度が高く、ポッターらしいところを爆発させています。エレキ・ベースも4曲以外は、キーボードでのベースか打ち込みになっていて、こういうところも今っぽいかも。エキゾチックな3-4曲目もあり構成的に変化に富んでいます。それぞれの曲のサウンドもいかにもポッターという感じで個性的。7曲目のように静かな曲も混ざってます。
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工藤さん,おはようございます。
ECMでのクリポタ作も非常にいい出来でしたが,私はもっと吹きまくって欲しいという思いもありました。そういう点では工藤さんと同様だと思います。
思うにこの編成,クリポタの方が先で,Pat MethenyのSide Eyeはアイディアを頂いたか?って気がしてしまいますが,いずれにしてもこのファンク路線はたまりませんね。
ということでこれがココログ最後のTBになると思いますが,TBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2019/03/18 09:30
工藤さま、、
いつも、トラバをありがとうございました。m(_ _)m
本当に、ありがたかったです。
最後のトラバが、クリポタで嬉しいような、、寂しいような。。
破壊力抜群でした!
トラバいたしますね♪
投稿: Suzuck | 2019/03/18 18:24
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
打ち込みと多重録音が多くて、100%好みかというと、そこまではいかないにしても、彼の魅力を伝えるのに十分すぎる演奏でした。やっぱりこういう方面のクリ・ポタが好きですね。このレーベル、合っているんじゃないかと思います。
投稿: 工藤 | 2019/03/18 20:24
>Suzuckさん
最後のTBどうもありがとうございます。
やはり破壊力ありますねえ。ソロの出番が今回多くてしかもバリバリ吹いているので、かなりインパクトがありました。ECMはECMで良かったけれど、彼に期待するのはやはりこっち方面ですねえ。今後もこの路線で行って欲しいと思います。
投稿: 工藤 | 2019/03/18 20:34