1538/ディス・イズ・イット!
月刊藤井郷子も折り返し点の6月号まで来ました。こうなったら年間12枚、出してしまうんだろうな。楽しみ。フリージャズの曲って、見極めがつかない人も少なくないかもしれないけど、なぜかハマると違いが分かるし、聴いていて楽しい。さすがにこのクラスになってくると、全部の音を録音して発表してもおかしくないくらいにドラマがあります。今回のアルバムはライヴなんですけど、取り返しのできない空間でこその緊張感もあり、少なくとも完璧に聴こえます。買ってに最初の曲を熱い、と書いてしまったけど、1538は鉄の熔解温度だそうです。どうりでこの曲は熱いわけでした。変化に富んだ6曲でした。
1538/ディス・イズ・イット!(Libra Records)
1538/This Is It!(Libra Records) - Recorded Juanuary 9, 2018. 田村夏樹(Tp)、藤井郷子(P)、井谷享志(Ds、Per) - 1. 1538 2. Prime Number 3. Climb The Rapids 4. Riding On The Clouds 5. Swoop 6. Yozora
全曲藤井郷子作曲。ライヴ収録。最初のタイトル曲からフリー的展開の盛り上がりで、熱くなってきます。曲によっては変拍子がかなり入り組んだ形で入ってきていると解説にはありました(3曲目のテーマかな?)けど、とりあえず頭を無にして、時に静かな、時に音の洪水を聴くのもいいかなと。そしてトランペットが非イディオム系のアプローチがあっても、ピアノがドラマチックに展開していき、そのバランス感覚が見事です。そこに阿吽の呼吸で入るドラムス。2人とドラムスの共演は長いそうです。この緊張感とフリーの中でのある意味構築感がいい。どこまでが作曲なのか、どこからが即興なのかを見極めようとしても難しいですが、それも楽しい。硬質で緊張感がありながら、バラードにもなっている4曲目もいい。一期一会の音。(18年6月16日発売)
« Ellipse - Piano Solo/Stefano Travaglini | トップページ | ユートピア/山中千尋 »
「音楽」カテゴリの記事
- 2023年私的ジャズベスト3(2023.11.24)
- Over Here/Jim Rotondi Quintet(2023.11.23)
- Arvo Part/Tractus(2023.11.22)
- Call On The Old Wise/Nitai Hershkovits(2023.11.21)
- Thomas Larcher/The Living Mountain(2023.11.20)
「ジャズ」カテゴリの記事
- 2023年私的ジャズベスト3(2023.11.24)
- Over Here/Jim Rotondi Quintet(2023.11.23)
- Call On The Old Wise/Nitai Hershkovits(2023.11.21)
- Here Now/Soren Bebe Trio(2023.11.17)
- Uncle John's Band/John Scofield(2023.11.05)
« Ellipse - Piano Solo/Stefano Travaglini | トップページ | ユートピア/山中千尋 »
コメント