Portrait In Jazz/Bill Evans Trio
ポール・モチアンのサイド参加作の8日目。ビル・エヴァンスの4部作に突入してしまいました。名盤なのは分かりきっているので、何を書いていいのか(笑)。実は往年のジャズの時代のピアノ・トリオで、はじめてCDで買ったアルバムです。それ以前にも10枚ほどジャズのLPを持っていましたが、CTIとか、比較的リアルタイムのものでした。当時は他のきくCDもなかったので、それこそヘビー・ローテーションだったです。でも、当時の平均的な名盤でのピアノ・トリオのサウンドとも違っていたのが分かったのはしばらく経ってから。結局このアルバムが基準になってしまって、当時スコット・ラファロがいかに革新的だったのかわかったのも時間が必要でした。あとは当時の録音バランスからすると、ドラムスのこんなものかもしれません、ブラシの使用も多いし。
Portrait In Jazz/Bill Evans(P) Trio(Riverside) - Recorded December 28, 1959. Scott Lafaro(B), Paul Motian(Ds) - 1. Come rain Or Come Shine 2. Autumn Leaves(Take 1) 3. Autunm Leaves(Take 2) 4. Witchcraft 5. When I Fall In Love 6. Peri's Scope 7. What Is This Thing Called Love? 8. Spring Is Here 9. Some Day My Prince Will Come 10. Blue In Green(Take 3) 11. Blue In Green(Take 2)(Additional Track)
ビル・エヴァンスの作曲は6曲目。エヴァンス・トリオにスコット・ラファロとポール・モチアンが参加していた作品は、どれも評価が高いのですが、その一番最初の作品です。ただし、ここでの録音は、ドラムが音が小さい部分が多く不遇のような気もします(その音がいいんだと言う方もいるでしょうけれど)。文句無しの名盤。’59年ということを考えると、1曲目の出だしからのハーモニーも繊細で独特だし、極めつけは2-3曲目の「枯葉」での、ベースも飛び回っての、いわゆる三位一体での演奏。しかもオリジナルのLPでも2テイク入っていて、その違いでアドリブとは何か、ということが理解できるアルバムです。このアルバムで彼にまいってしまった、という方も多いのでは。ただ、ジャズ初心者には少しハードルは高めなのかも。
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コメント
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更新、新譜も過去の手直しもいつも楽しみにしています。
最近なんとなくネットでエヴァンスのディスコグラフィーを眺めていたのですが、枯葉はオリジナルのLPでは2テイク入っていない模様です。もしかしたら発売時期によっては入っているものもあるのかも知れません。ご存知かも知れませんが一応コメントさせていただきます。CDでは逆に2テイク入ってるのばかりですよね。
ジャズ聞き始めの頃に工藤さんのページを見つけてエヴァンスをべた褒めしている文章に影響を受け、ラファロとの4部作やインタープレイ、ムーンビームスなどリヴァーサイドの諸作品を買いました。今でもエヴァンスは大好きですし、この辺を最初に知ることが出来て良かったと思っています。ありがとうございます。
投稿: るふ | 2018/07/20 20:40
>るふさん
コメントどうもありがとうございます。楽しみにしている方が少しでもいるとやりがいがあります。
確かにこの「枯葉」、ステレオテイクとモノラルテイク(だと思った)ので、LPでは両方なかったかもしれません。あまりディスコ的には追い求めてないので、CD初期からこの形式(その後最後の方に追加曲や別テイクが出てくるCDもある)だったので、これに慣れてしまいました。
弾いている時期にもよりますが、特にこのあたりの時期は個性的で、フォロワーがたくさん出てきても、メロディ、ハーモニー、リズム感まで真似をしきったピアニストはおそらく出てこなかっただろうと思います。私もこのアルバムから入ってきて良かったと思いました。あえて’70年代以降をホームページなどでは前面に出していますが、それまでは’50-60年代のアルバムもよく聴いてましたよ。宝の山ですもんね。
投稿: 工藤 | 2018/07/20 21:20