Partir/Elina Duni
ECMの新譜が2枚届いているので聴いていきます。今日はElina DuniのECM3枚目。過去2枚ではクァルテットでの演奏でしたけど、ここはグッとシンプルに、ソロでの演奏(多重録音をしているのかどうかは分かりませんでした)で、空間を自由に使っている雰囲気。欧米からしての異郷感もたっぷりあるので、そういう辺境系のヴォーカルを求めている人にもぴったりくるんではと思います。ジャズの分類にしてありますけど、内容的にはフォーク系ですね。こういう方面で、クラシック以外へのボーダーをいくというのもECMらしくていいのでは。なぜか心にしみました。かえってどこの言語化分からずに聴いていてる方が、そういう感じがあるかもです。
Partir/Elina Duni(Voice, P, G, Per)(ECM 2587)(輸入盤) - Recorded July 2017. - 1. Amara Terra Mia 2. Let Us Dive In 3. Meu Amor 4. Lamma Bada Yatathanna 5. Vishnja 6. Lusnak Gisher 7. Oyfn Veg 8. Kanga E Kurbetit 9. Ani Kaj Lulije 10. Vaj Si Kenka 11. Je Ne Sais Pas 12. Schonster Abestarn
(18/05/08)Elina Duni作は2曲目のみで、既成の曲の他に、コソボ、アルメニア、アルバニア、スイスのトラディショナルが5曲あります。アルバニア出身らしく、英語圏以外での歌詞の歌が異郷の雰囲気を誘っています。ここでは、弾き語りというか、一人での録音で、エキゾチックなヴォーカルをシンプルに引き立てていて、アラビア文字やアルファベット以外の歌詞も混ざっているところを見ると、多言語で歌っているのが(日本人には分かりにくいかもですが)言わゆる欧米圏の人々には受けるのでは、と思います。それにしても、素朴というかシンプルというか、飾らないところがやはり彼女らしいし、ECMらしいと言えば、らしい。唯一のオリジナルの2曲目は英語でやや素直に歌っていてSSWとしても、なかなか味わいがあります。
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コメント
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これは素晴らしいアルバム。確かにフォーク系なんですが、ECMの枠にきっちり。
録音も自然。過剰なエキゾティシズムもなく、いいですね。
http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2018/12/31/091750
投稿: ken | 2018/12/31 09:22
>kenさん
コメントありがとうございます。
ECMのミュージシャンと組み合わせているのも面白いですけど、このようにソロで素朴に歌い上げているのもいいですね。彼女ECMは3枚目だけど、これが一番好みかな。
投稿: 工藤 | 2018/12/31 11:28