Wave III
ゲイリー・ピーコックの過去盤聴きの10日目。そしてWaveの3枚目です。今はないNEC Avenueよりの発売。無理かもしれないですが、3枚どこかから再発してほしいですねえ。ここでは佐藤允彦が、特に4曲目のオーケストレーションまでアレンジして、なかなか素晴らしい30分ものフリージャズと現代音楽の融合のようなサウンドを繰り広げています。こういうサウンドは他ではなかなか聴くことができないだろうなあと思いつつ。この3枚、私のCDラックの中では割と手の取りやすいところに置いてあったにもかかわらず、聴いたのは3枚とも20年ぶりくらいです。所有枚数が多くなるとやむを得ないですが、昔はこういうフリー、好きだったはず。
Wave III(NEC Avenue) - Recorded February 26 and 29, 1988. Masahiko Sato(P), Gary eacock(B), Masahiko Togashi(Per), 大友直樹(Cond on 4)、新日本フィルハーモニー(on 4) - 1. Windward 2. Nagi 3. White Caps 4. Concerto For The Wave 3 & Orchestra
佐藤允彦が全曲提供している3枚目。しかも、4曲目はオーケストラとの共演で、88年の東京ミュージック・ジョイでのライヴです。何だか現代音楽にも聞こえるそのオーケストレーションは圧巻ですが、難しいといえば難しい。入り組んだ速いテーマの後、ドラム・ソロになり、 そこから超アップテンポのやり取りで急速調で進んでいく、スリリングな1曲目、スローなバラードなんだけど、調性が複雑なようで浮遊感が常につきまとう、緊張感のある場面もある2曲目、ピアノとベースをバックに、ドラム・ソロが前面に出ていて、けっこうパーカッシヴな3曲目、オーケストラをバックに、現代音楽的な雄大な世界をドラマチックに描いていて、そこからピアノやトリオが浮き上がってくる(やはりフリー的)構図がまたいい、30分ほどの4曲目。
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