Infinite Search/Miroslav Vitous
今度はミロスラフ・ヴィトウスのアルバムの過去盤聴きが12枚あるので、聴いていきます。そのうちリーダー作は今日を含めて2作。いずれにしても’60年代末でこんなリード・ベースのような、かなりテクニック的にも光っているベースを弾いていたのは革新的だったんではないでしょうか。年代を考えながら聴くと、やっぱりスゴいわあ、となってしまいます。また、当時は若手だったにしても、このメンバーが集まって演奏しているんだから、アルバム全体としてもすごくないわけがありません。当時のフリーとの境が流行りのサウンドだったとか、そういう面もよく分かるアルバム。久しぶりに聴いたけど、すごいという言葉しか出てきません。
Infinite Search/Miroslav Vitous(B)(Atlantic) - Recorded November 1969. Joe Henderson(Ts), John McLaughlin(G), Herbie Hancock(P), Jack DeJohnette(Ds on 1-5), Joe Chambers(Ds on 6-7) - 1. Freedom Jazz Dance 2. Mountain In The Clouds 3. When Face Gets Plae 4. Infinite Search 5. I Will Tell Him On You 6. Epilogue 7. Cerecha
邦題「限りなき探求」。1曲目以外はミロスラフ・ヴィトウス作曲。プロデュースはハービー・マン。当時はここまで自由自在にベースを操るミュージシャンはいなかったと思います。参加ミュージシャンも大物ばかりで要注目。エレキギターやエレキピアノとドラム、ベースはアコースティックな対比が面白く、当時を感じさせます。当時としては新しいサウンド。かなりトガッてはいるけれど、フリーには行きそうで行かない16ビート的な1曲目、細かいリズムで一気に進む2分弱の小品の2曲目、テーマ部その他で、リードベースになっている感じの3曲目、ミステリアスなバラードでタイトル曲の4曲目、アルバムの中ではけっこうフリー寄りな演奏の11分台の5曲目、割と穏やかでメロディアスなバラードの6曲目、フリーでの小品の7曲目。
(追記)この時期リーダー作で「Purple」(CBS/Sony)’70年も出ていると教えていただいたのですが、LPだけで未CD化のため、聴くことができません。残念。
« Komitas/Seven Songs/Lusine Grigoryan | トップページ | Miroslav/Miroslav Vitous »
「音楽」カテゴリの記事
- Harvest/Michele Rosewoman(2022.05.20)
- Occation To Rise/Michele Rosewoman Trio(2022.05.19)
- スィート・フォー・トリオ/マーシャル・ソラール(2022.05.17)
「ジャズ」カテゴリの記事
- Harvest/Michele Rosewoman(2022.05.20)
- Occation To Rise/Michele Rosewoman Trio(2022.05.19)
- スィート・フォー・トリオ/マーシャル・ソラール(2022.05.17)
コメント
« Komitas/Seven Songs/Lusine Grigoryan | トップページ | Miroslav/Miroslav Vitous »
Miroslav Vitousは好きでも嫌いでもありませんが、初リーダー作としては凄すぎる内容かと思います。
Freedom Jazz Dance がこんなに格好いいと、世に知らしめた功績は大きいかと…
ご自身はヨーロピアンスタイルのハイテクベーシスト?って感じでしょうか… 実力に比べて評価が高くないのが残念ですが、長らく手堅く演ってきた貴重なプレイヤーだと思います。
スコット・ラファロとかジャコパス位にインプロビゼーションに華があれば… また、キャッチー?かつ緻密な楽曲作りの才があれば… 評価は大分違ったものとなっていた事でしょう。
周りの演ってる方々との話題にあがる事も、今では、ほとんど全くありませんね~ つくづく惜しいです。
ではではm(__)m
投稿: betta_taro | 2017/10/17 08:23
>betta_taroさん
コメントどうもありがとうございます。
ヴィトウスって、教鞭をとっていた時期も長く、長い経歴の割には、出演作が少ないですね。その露出の少なさも、実力に比して評判があまりない原因のひとつかもしれません。音程が確かな、しかも速く弾こうと思えば簡単にできてしまうピチカートと、他ではあまり聴けない高音アルコだけでも、自分は、すごいなあ、と思っているのですけれど...。
投稿: 工藤 | 2017/10/17 08:58