Rumi Songs/Trygve Seim
ECMレーベル新譜聴き2日目。今日はTrygve Seimのリーダー作ですが、変則編成によるヴォーカルアルバム。13世紀のペルシャの詩人の詩を英訳にして歌にしています。ECMならそのままペルシャ語で歌うという選択肢もあったと思うんだけど、こういうやり方もあってもいいんじゃないかと思います。でも、これをジャズかと言うと、広い範囲でとらえないと、という面はあるとは思いますけれども。これも一般のジャズファンというよりはECMファン向けかな、とは思います。ただ、よそではやらないことをどんどんやっていく姿勢には好感が持てます。とりあえずこれを読んで買うかどうか決めていただくのが私の役目(?)になってきているような...。
Rumi Songs/Trygve Seim(Ts, Ss)(ECM 2449)(輸入盤) - Recorded February 2015. Tora Augestad(Vo), Frode Haltli(Accordion), Svante Henryson(Cello) - 1. In Your Beauty 2. Seeing Double 3. Across The Doorsill 4. The Guest House 5. Leaving Me Self 6. When I See You Face 7. Like Every Other Day 8. The Drunk And The Madman 9. Whirling Rhythms 10. There Is Some Kiss We Want
(16/08/25)全曲Trygve Seimの作曲ですが、詩は13世紀のペルシャの詩人Jelaluddin Rumiによります。歌詞は英語に翻訳されているのが、ジャケットのライナーで分かりますが、変則的な編成と合わせて、クラシック的な味もあったり、サックス、アコーディオン、チェロというのはなかなか魅力的で面白い。ただし、これがジャズかと言うと、便宜上ジャズの分野に分かれているだけであって、ECM的な ボーダーレスなヴォーカルアルバムだと思います。1曲目あたりの白っぽい乾いたサウンドは、ディノ・サルーシに通じる面もあるかもしれない。そんな中で、サックスはリーダーなだけに、前奏、間奏、歌伴などでなかなかいいフレーズを吹いています。神秘的な雰囲気も曲によって出ていますが、大部分は割と西洋的なサウンド。
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コメント
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ブログを拝読して、買うことに決めました!
透き通った綺麗なヴォーカルですね。
綺麗なヴォーカルものは、世にゴマンとありますが、聞き飽きる物が多いです。カテゴライズの難しい売りにくい音楽ですが、ECMはさすがです。
紹介ありがとうございました!
投稿: 大久保 | 2016/08/28 19:14
>大久保さん
コメントありがとうございます。
公式サイトである程度、今は試聴ができるようになっているのかな?実際に音を聴けるのは、前よりだいぶ選択しやすくなっていて、いいですね。こういう音楽はECM以外ではなかなかないので、そういう意味でも面白いかもしれません。
投稿: 工藤 | 2016/08/28 19:32