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2016/07/06

Music Of Weather Report/Miroslav Vitous

2364
ちょっと忙しかったので、6月20日には届いていたECM新譜をやっと聴けました。最近はECMでこういうタイトルと内容のアルバムが出るのか、と思いましたが、録音から5-6年経っての発売なんですね。自分はウェザー・リポートはジャコ・パストリアスからヴィクター・ベイリーのベースがリアルタイムで、それだけインパクトも強く、ミロスラフ・ヴィトウスの時代は後追いなんですね。ですので、ここでバードランドがあっても、ECMでウェザー・リポートの演奏した曲が発売されるようになったか、と思うだけで、あまり印象的なものは出てこなかったです。直接のマンフレート・アイヒャーのプロデュースではないですし。それでも、演奏自体は、けっこう興味深いものだったと思います。

Music Of Weather Report/Miroslav Vitous(B, Key)(ECM 2364)(輸入盤) - Recorded May 2010, February and March 2011. Gary Cambell(Ss, Ts), Roberto Bonisolo(Ss, Ts), Aydin Esen(Key), Gelard Cleaver(Ds), Nasheet Waits(Ds) - 1. Scarlet Woman Variations 2. Seventh Arrow 3. Multi Dimention Blues 2 4. Birdland Variations 5. Multi Dimention Blues 1 6. Pinocchio 7. Acrobat Issues 8. Scarlet Refrections 9. Multi Dimention Blues 3 10. Morning Lake

(16/07/05)ウェザー・リポート時代の曲と、ブルースが新曲で、それを「Variations」という用語で変奏曲にしてしまっているところが、彼らしいのか、ウェザー・リポートという縛りがあるからなのか。ヴィトウスのみの作曲は7曲(2-3、5、7-10曲目)。バードランドなど、ジャコ時代の曲も登場させていたり、それなりに賑やかな曲やフリーな曲もありますが、やはりECMというレーベルのため、静かな部分も多く混ざる印象。ヴィトウスなりの初期のグループを現代に再構築している感じのサウンドです。こういう方向性もアリだったのかなと。ただ、録音から発売まで5-6年かかっているので、レーベルとしての方向性が出るまでに時間がかかった感じです。また、あえて「ウェザー・リポート」のタイトルをつける必要があるのかどうか。

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コメント

工藤さん,こんばんは。TBありがとうございました。

Weather Reportの歴史において,Vitousがいた時と,彼が去った後で,音楽性には変化が生じたことは間違いないと思います。私はVitousがいた時のWeather Reportはジャズ的スリルがあったなぁと思いますし,創立メンバーとして,Vitousにも自負があるはずのところが,Zawinulともめた要因なんだろうと想像しています。ただ,ようやく"Birdland"のような曲をやるようになったところに,Vitousの変化を感じました。

そういう意味で,私はかなり好意的に捉えています。

ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

>中年音楽狂さん

TBどうもありがとうございます。

やはりよそで疑問を投げかけたところ、ヴィトウスはオリジナルメンバーだったからでは、という回答が帰ってきました。やはりそれだけ思い入れが強いんですね。ヴィトウスがなんでこんなにWRに、という疑問が氷解しました。メンバー間の確執はあったにしろ、ここでの演奏自体は良いと思います。

いいアルバムですね。WRを21世紀のなかで再生させる、未来指向のアルバムと感じました。
前作よりもスケールアップし、タイトル負けもしていない。
改めてヴィトウス時代のWRを聴き直していますが、凄いですね。1971年夏の欧州ツアーを聴いてみてください。
http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2016/07/18/092555

>kenさん

コメントありがとうございます。

前期のWRを聴きこんでいくと、そのすごさが改めて分かるのだろうと思うのですが、ぞの前期WRの聴きこみがまだ自分は足りてないと思います。今、このアルバムを改めて聴いてますが、いいんだけど、やはりそのあたりの理解度が自分は足りないなあ、と思います。

こちらからもTBさせていただきます。
ヴィトウスがWRに在籍していた時代は、シンセがまだモノフォニックだったこともあり、実験的な要素の強い音楽をやっていたけれど、その辺のところを本作ではツインサックスとツインドラムという変則的な編成で上手く表現できているなあと思いました。
当時のWRはほぼリアルタイムで聴いていたこともあって、私としては1枚目「Remembering Weather Report」よりもこちらの方が好きです。

>naryさん

TBどうもありがとうございます。

今日改めて聴いてみて、リアルタイムの人ほどではないけれど、スゴさを実感できたと思います。やはり直接、Variations というタイトルが入っているにしても、知っているメロディがあると、入っていきやすいですね。

Miroslav VitousのWeather Reportに対する怨念で出来上がった作品だと思ってますが(笑)

脱退後、メンバー変わって、自分のアイデンティティと異なる曲を演りと変遷終焉したなか、
でも、それらすべてを消化、昇華して、執着の限りを尽くして、でもWeather Reportへの想いが結実した作品なんだと思っています。
重くとらえ過ぎですねw

TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

>oza。さん

TBどうもありがとうございます。

前のアルバムは直接WRの曲をやってなかったけど、2枚続けてWRの名前を使うのは、もう執念でしょうね。やっていること自体はけっこういいとは思いますけど、その執念のせいか’(笑)、大絶賛とまではいきませんでした。

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» Miroslav Vitous / Music of Weather Report [Jazz & Drummer]
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» Miroslav Vitous Music Of Weather Report [JAZZとAUDIOが出会うと。。。]
Miroslav VitousによるWeather Report集の第2段です。 過去に、 Remembering Weather Report (https://www.amazon.co.jp/dp/B001S7NMP4/)という作品が出ていたが、こちらは未購入、未聴。 後からブログ友人の評を読むと、あまり評判がよろしくなかったようなので、今後も聴くことはないでしょう。 Remembering 盤がWeather Reportの即興性(精神性)に注視した作風になっているようで、即興が..... [続きを読む]

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