Miniatures - Music For Piano And Percussion/Glauco Venier
ECM新譜聴き2日目。新譜とはいえ、ちょっと前の録音が続きます、これは’13年録音。録音からリリースまでの間隔って、ECMに関しては、分らないとだけ申しておきますが、音源が出来た時に番号をふってしまっているので、欠番が出たり、出ないと思っていたところに出たり、といろいろです。今日のアルバム、ピアニストのGlauco Venierはノーマ・ウィンストンのアルバムに何枚か参加していますが、その縁で、ECM初リーダー作を発表したのかと思います。グルジェフやコミタスなどの曲が、オリジナルに混ざって、自然に置かれているので、そういう人なのかなあ、と感じました。やや活発な曲もありますが、全体的に聴いていて落ち着きます。
Miniatures - Music For Piano And Percussion/Glauco Venier(P, Gongs Bells, Metals)(ECM 2385)(輸入盤) - Recorded December 2013. - 1. RItual 2. Tiziano's Painting 2. Asian Songs And Rhythms No.40 4. Byzantine Icon 5. Serenity 6. Abstractio 7. Prayer 8. Gunam 9. Madiba 10. The Temple - War - Litanies 11. Krunk 12. Ave Gloriosa 13. Visible Spirit 14. Deep And Far 15. Ce Jour De L'an
(16/07/06)全15曲中10曲がGlauco Venierの作曲(1-2、4-7、9、13-14曲目)。グルジェフ、コミタス、ギョーム・デュファイらの作品もあって、ジャズというよりは(もちろん打楽器を交えたインプロヴィゼーションはあるでしょうけど)、クラシック的な要素を持っているような雰囲気の、これぞECMのピアノという感じで弾いています。ECMにも参加作品が複数あって、今回がECMでの初リーダー作。ソロの作品ですが。素直なピアノではあるけれども、どことなく温度感が低く、神秘的でミステリアスな香りも漂わせています。哀愁も漂っていて、淡く包み込むようなピアノサウンドが魅力。10曲目は時折やや激しい。また時々パーカッションの音も聴けるけれど、静かな中を泳いでいくような感じで、あまり刺激的ではありません。
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910さま、こんにちは。
そちらは、毎日、、蒸し暑い日が続いていることとおもいますが、
そんな暑さを一瞬で忘れさせてくれる内容でした。
ピアノは巧いのはもちろんなのですが、空間の彩りもとても達者で そのセンスに脱帽でした。
トラバいたしました♪
投稿: Suzuck | 2016/07/11 17:47
>Suzuckさん
TBどうもありがとうございます。
今年は梅雨がないのかってくらい暑い日が続きますが、これでちょっと冷えた感覚を取り戻しているような感じです。グルジェフやコミタスを取り上げているのも、やはりECMか、という感じで、聴いていて興味深かったでした。またここでリーダー作を出すんじゃないかな?
投稿: 工藤 | 2016/07/11 18:56
工藤さん,続けてこんばんは。こちらもTBありがとうございました。
いやぁ,これはよかったですねぇ。非常に美しいピアノには本当にまいってしまいました。なんだか今年の私のブログの推薦盤におけるECM率は異常に高いように思えます。っていうか,ECMが購入の中心になってしまっているって話もありますね(笑)。
ということで,こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2016/11/19 17:53
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
私もECM追っかけの立場として分かります。ECMとNew Seriesの中間的な感じで、このアルバムは良かったですけど、今年はECMの良い率が高そうだったと思います。ただ、私の場合、全追っかけすると他まで手が回らなくなるので、そろそろ追っかけをやめたい気持ちもあります。
投稿: 工藤 | 2016/11/19 21:10
この手のECMに食傷気味の筈だったのですが、これはいいですね。
打楽器が入ったトラックが素晴らしいです。
http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2017/10/21/152325
投稿: ken | 2017/10/21 15:30
>kenさん
コメントどうもありがとうございます。
こういう、ひとりのアルバムなのに自作があったり、グルジェフやコミタスの曲が混ざっていたり、打楽器も演奏していたりっていうのはなかなかありそうでないですね。ECM追っかけ、そろそろ疲れてきましたが、こういうアルバムもあるから面白いです。
投稿: 工藤 | 2017/10/22 00:33