Continuum/Nik Bartsch's Mobile
ECMレーベルのアルバムが1枚だけ届いたので、紹介します。今日のアルバム、ソロはないしビート感はあるしで、果たしてジャズのカテゴライズでいいのかどうかということはありますが、あえてアコースティックな音楽ということで無理やりジャズということにはしてしまいます。そう、おなじみの方も多いですが、この人をリーダーとするグループ、ソロらしいソロがないし、曲名もModul+番号だし、奇数拍子のはっきりしたリズムの曲も多めだし、ミニマル・ミュージックを連想させるしと、特徴的なことが多いグループです。かけているとトランス感覚に陥るような気もするし、分かりあおうとするともう少しかかるけど、気になるアルバムではあります。
Continuum/Nik Bartsch's(P) Mobile(ECM 2464)(輸入盤) - Recorded March 2015. Sha(Bcl, Contrabass Cl), Kasper Rast(Ds, Per), Nicolas Stocker(Ds, Turned Per), Extended: Etienne Abelin(Vln), Ola Sendeski(Vln), David Schnee(Viola), Solme Hong(Cello), Ambrosius Huber(Cello) - 1. Modul 29_14 2. Modul 12 3. Modul 18 4. Modul 5 5. Modul 60 6. Modul 4 7. Modul 44 8. Modul 8_11
(16/05/04)全曲ニック・ベルチュの作曲で、アレンジはMobileとなっています。Roninと比べて、ベースがいないだけのような気もしますし、奇数拍子系の変拍子が多い機械的な展開や、主旋律が見えてこずに、ある意味ミニマル的なサウンドというのは同じで、今回そこにストリングスが時に加わるという感じ。リズムはここでも割とはっきりしています。Mobileはアコースティックなアプローチだそうです。これで68分というのは長いかもなあとも思いますが、すでにECMでは彼の作品は5枚目なので、こういうサウンドがウケてもいるのでしょう。幾何学的なアプローチとでもいうのか、聴いていると、何かトランス状態になっていくような気も。曲名がModulの番号というのも、こだわりが見えて面白い。のめり込む人もいると思うサウンド。
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» Nik BärtschのMobile名義ではECM第1作となる新作。相変わらずいいねぇ。 [中年音楽狂日記:Toshiya's Music Bar]
Continuum Nik Bärtsch's Mobile(ECM) 昨年はRoninを引き連れて来日もしたNik Bärtschであるが,彼のMobile名義の新作がリリースされた。デリバリーが結 [続きを読む]
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工藤さん,こんにちは。
私はミニマル・ミュージックも結構好きなので,そこにファンク・フレイヴァーをまぶしたような彼らの音楽は完全に「ツボ」です。今回はECMではMobile名義としては初アルバムですが,音はいつも通りですねぇ(笑)。ストリングス入りってのは新機軸ですが,やはりこれは彼らにしか出せない音だと思いました。
ということで,TBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2016/05/07 11:40
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
RoninとMobileのメンバー編成で、入ってないのはエレキベースだけのようなんですけど、それでも全体のサウンドは変わるようですね。自分は好きな方ではありますが、そう極端でもなく。まあ、このメンバーでECMから5枚目だったと思うのですが、やはり人気があるんだろうと思います。
投稿: 工藤 | 2016/05/07 14:34
メンバー・編成が変わっても、基本コンセプトが変わっていないので、そろそろ飽き、を感じ始めたような感じです。
http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2016/08/12/111942
投稿: ken | 2016/08/12 11:50
>kenさん
コメントどうもありがとうございます。
ニック・ベルチュは絶賛する人と、そうでない人と、はっきり分かれていますね。自分も、文章を読み返してみると、あまりそうでない人の部類になっているかもしれません。ただ、こういう特徴的な音楽をやっているのは面白いことかもしれません。
投稿: 工藤 | 2016/08/12 17:13