Time Before And Time After/Dominique Pifarely
ECMレーベル新譜聴き2日目。今日はジャズの方ですが、やはりヴァイオリンのソロのライヴというと、クラシックとか現代音楽の方とオーヴァーラップしますね。インプロヴィゼーションという部分ではジャズかなあというか、New Seriesではないので、ジャズに名目的に分類しているだけなんですけれども。やはり聴く人を選ぶなあ、と思ったのです。今回裏ジャケにはAn ECM Productionとありますが、中にはAlbum Prodeced by Manfred Eicherと書いてあります。Producerの名前はなし。持ち込み音源をアルバムの形にしたのがManfred Eicherということだろうと思います。難解な現代音楽的な音もあります。
それにしてもECMレーベルのここ数年の新譜ラッシュ、何とかならないものか、と思います。ちょっと多すぎのような気もしています。
Time Before And Time After/Dominique Pifarely(Vln)(ECM 2411)(輸入盤) - Recorded September 2012 and February 2013. - 1. Sur Terre 2. Meu Ser Elastico 3. L'air Soundain 4. D'une Main Distraite 5. Avant Le Regard 6. Gegenlicht 7. Violin Y Otras Cuestiones 8. L'oubli 9. My Foolosh Heart
(15/09/03)9曲目がスタンダードの他は、ドミニク・ピファレリの作曲(というよりはインプロヴィゼーション系のオリジナルか)。フランスでのライヴの模様を収録したようですが、ヴァイオリンのソロでの演奏ということもあり、曲調もクラシックや現代音楽の香りがしていて、ジャズとは別もののようです。ただ難解なインプロヴィゼーションの部分もあり、そういう点ではジャズの範疇かといったところ。時にメロディアスではあるものの、難しそうな演奏も混ざり、客席の拍手などは入っていないけれど、やはりそういう静粛な場所にての演奏が似合っている雰囲気ではあります。ラストの曲は知っている曲だけに少々ホッとします。ただ、ECMでは予想のつく範囲かも知れない。ヴァイオリンのソロなので聴く人を選ぶかな、という気もします。
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工藤さん,続けてこんばんは。こちらもTBありがとうございました。
無伴奏ヴァイオリンというのはやはりクラシックの語法って感じになるのは仕方がないですが,現代音楽的な響きもあって,これはなかなかハードルが高いですよね。私はバルトークが好きなので,全然抵抗がないんですが,これをジャズと呼ぶのは結構勇気がいりますね(笑)。
ということで,本作もこちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2015/09/10 21:45
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
他にもECMではヴァイオリン・ソロのアルバムがあったと思いましたが、これは、ここまでやってくれちゃって、という印象も持ちました。テクや演奏はもちろんいいのですが、ジャズとしてはかなりハードルが高く、やっぱりクラシック/現代音楽として考えて聴いてもいいのかなあ、とも思いました。
投稿: 工藤 | 2015/09/10 22:01