Hommage A Eberhard Weber
ちょっと間をあけて、ECMレーベルがまた1枚届きました。これはメンバーからすると売れるんだろうなあ、と思います。エバーハルト・ウェーバーは’07年だったかな?脳梗塞でベースの演奏が出来なくなってしまい、それでもまだ存命中にこういうオマージュ的なコンサートをやってもらえるのは、素晴らしいことです。パット・メセニーの名前で買う人が多そうですが、彼が作曲(編曲も?)している2曲目が何と31分台の曲で、そこでソロもとっているのが目玉かも。ただ、やっぱりウェーバーへのオマージュであり、ECMレーベルで出すコンサート、ということで、少しおとなしめかも。それでも、全体的にもなかなかいい演奏でした。
Hommage A Eberhard Weber(ECM 2463)(輸入盤) - Recorded January 2015. Pat Metheny(G), Jan Garbarek(Ss), Gary Burton(Vib), Scott Colley(B), Danny Gotlieb(Ds), Paul McCandless(English Horn, Ss), Klaus Graf(As), Ernst Hutter(Euphonium), SWR Big Band, Michael Gibbs(Arr, Cond), Helge Sunde(Cond) - 1. Resume Variations 2. Hommage 3. Touch 4. Maurizius 5. Tubingen 6. Notes After An Evenning
(15/09/12)2曲目がパット・メセニー作曲(何と31分台で、エバーハルト・ウェーバーのインプロヴィゼーションに基づく、とあります)の壮大なストーリーを感じさせる曲、他はウェーバーの作曲。ウェーバーへの文字通りオマージュとなるライヴで、1-2曲目には彼自身のベースの演奏をテープで重ねてあります。全体のサウンドも彼を意識したもの。アレンジャーも曲によってまちまち。1曲目はヤン・ガルバレクのECMらしいソロのインプロヴィゼーションとベースのテープが重なり合っています。漂う哀愁感とヴァイブラフォンの響きの心地良さからファンクにも向かう3曲目、淡色系のバラードでゆったり進む4曲目、少しゆっくりめながらビッグバンドのカッコ良さが出てくる5曲目、割と明るめでドリーミングなメロディを持つ6曲目。
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工藤さん,こんにちは。福岡出張中の打合せ待ち時間にコメントさせて頂いています。TBありがとうございました。
このアルバム,Eberhard Weberはいなくても,完全にWeberの音楽と感じさせるところが素晴らしいですね。Pat Methenyの参加が目玉でしょうが、Paul McCandlessも久しぶりって感じでした。
ということで,こちらからも追ってTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2015/09/30 13:28
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
昔はエバーハルト・ウェーバー、好きだったので、演奏ができなくなっているのは残念でした。こういう形でテープを使ってもらって、なおかつオマージュという形でアルバムが発売されるのは、ファンにとってもうれしいし、パットの参加もうれしいし、本人にとっても良かったのでは、と思います。
投稿: 工藤 | 2015/09/30 13:58
こちらからもTBさせていただきます。
ウェーバーのリーダー作は3枚しか所有していないし、サイド参加もメセニーの「ウォーターカラーズ」ぐらいでしか聴いたことがなかったのですが、本作ではそれらのイメージどおりの演奏が繰り広げられていてとてもよかったです。
豪華なゲスト陣のおかげもあってどの曲もいい感じで楽しめたのですが、特にメセニーの長尺曲には完全にやられてしまいました。
投稿: nary | 2015/10/04 20:36
>naryさん
TBどうもありがとうございます。
彼のベースの音色、どうやっているかなあ、と思ったら当時のエフェクターをアコースティック・ベース(それも5弦だったような気も)にかけていたんですね。個性的で好きでした。それがテープという形での参加ですが復活し、スコット・コリーもウェーバーを意識して弾いていたので、うれしくなってしまいました。
投稿: 工藤 | 2015/10/04 20:47
完全に Pat Methenyの演奏が聴きたいから買った盤でして...。
Eberhard Weberは、過去から意識して聴いたことないなぁ と言っても過言ではないと、
ばらします。
なんで、2曲目だけが興味の的で。。 でも、さすがの大作、1曲でも聴き応え充分でありました。
TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。
投稿: oza。 | 2015/10/28 20:28
>oza。さん
TBどうもありがとうございます。
パットだけでも31分の大作なんで、それもアリではないかと思います。それでも、テープでエバーハルト・ウェーバーの音源も使っているし、これ1曲でアルバムが見渡せると言っても過言ではないかも...。他の曲もいいですけれども。
投稿: 工藤 | 2015/10/28 23:13
910さま、トラバありがとうございました。
新譜たまりまくりなのですが、、これは寝かせ盤の中でもダントツにいいです。
アルバム全体にいいとおもうのですが、やっぱり、2曲めがすごい。
ウェーバーのインプロを構築し直して、メセニーの世界もきちんと組み上げている。
やっぱり、天才だとおもいました。演奏がまたかっこよすぎる!
あと、SWRの演奏がめちゃ素晴らしくて全体をとてもレベルアップしているとおもいました。
投稿: Suzuck | 2015/11/10 08:55
>Suzuckさん
TBどうもありがとうございます。
一本筋が通っているんだけど、聴く人を選ぶアルバムってECMでは目立つ中で、このアルバムのように皆がいいっていうアルバムは、やっぱりけっこう素晴らしいものを持っていますね。30分を超えるメセニーの曲も長いと感じさせませんでした。SWRもいいですねえ。
投稿: 工藤 | 2015/11/10 11:00