Kjolvatn/Nils Okland Band
ECMレーベルが1枚だけ残っていたので、それを聴きました。ジャズっていうよりは、ノルウェーの民族音楽的なサウンドではあるのですが、6曲目のように、インプロヴィゼーションにトライしているようなサウンドの曲もあるので、新上面としてはボーダーレスながらジャズかなあ、という気もしています。ヴァイオリンはじめ、それに似た古楽器(?)、民族音楽楽器(?)も使っていて、なかなか雰囲気は出ています。マンフレート・アイヒャーのプロデュースではないし、’12年の録音だったので持ち込み音源だと思いますが、それでもECMの雰囲気に沿っているところは見事です。また9月初めごろ、まとまってECMが出るので、それまでECMは夏休みだそうです。
Kjolvatn/Nils Okland(Viola D'amore, Hardanger Fiddle, Vin) Band(ECM 2383)(輸入盤) - Recorded June 2012. Rolf-Erik Nystrom(As, Bs), Sigbjorn Apeland(Harmonium), Mats Eilertsen(B), Hakon Morch Stene(Per, Vib) - 1. Mali 2. Undergrunn 3. Drev 4. Kjolvatn 5. Puls 6. Fivreld 7. Start 8. Skugge 9. Bla Harding 10. Amstel
(15/08/09)全曲Nils Oklandの作曲。アレンジは参加しているメンバーがやっているようです。その場で合わせて作り上げられた感じ。今回はノルウェーのトラディショナルは入っていませんが、曲の雰囲気はジャズというよりは、やはりかの地の民族音楽という感じ。ほの暗さ、時に明るく、そして郷愁感が、聴く人の心を揺さぶる感じ。メインのヴァイオリンその他のゆったりとしたメロディが、特に強く心にせまります。それでも6曲目のような割と実験的な音楽も入っています。トラディショナルが入ってないところも、ちょっとウェットな感じが少なめかな、と思いますが、その中で、多少はジャズに近い編成で聴かせてくれるので、ECM的折衷音楽的になってます。ジャズではないので聴く人を選びますが、音楽としてはなかなかいい。
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コメント
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こんばんは。
この人の演奏を初めて聞いたのは、Philippe Pierlotというガンバ奏者の音盤でした。明るめの曲でも独特の陰影を保ちつつ、過度にべたつかないところが魅力的ですよね。民族音楽がルーツではあっても、Lumen Dronesとの地続き感もあるこの音楽世界は、彼独自のものなんでしょうね。
投稿: MaS | 2015/08/10 20:49
>MaSさん
コメントどうもありがとうございます。
通販のサイトでは民族音楽だけではなく、フリーインプロヴィゼーション他、さまざまな音楽の影響を受けた、と、とありますので、トラディショナルの枠にハマりきらない部分はけっこうあるのだと思います。ただそれでもジャズ方面からとらえると民族音楽的に聴こえる部分は多いのですが。
投稿: 工藤 | 2015/08/11 06:42