L'ineffable/ジャン・フィリップ・ヴィレ・トリオ
澤野工房から出たジャン・フィリップ・ヴィレ作品、また買ってしまいました。ピアニストに焦点を当てているこのレーベルで、ベーシストのリーダー作として彼のアルバムが、澤野工房本体含め何枚も出ているのは異色ですが、これは別レーベルですけど過去にAtelier Sawanoからも出たことがあるのは、耳当たりの良いアルバムが多い同レーベルにとっては異色のことだろうと思います。それだけプロデューサーが気に入っているんだろうと思うのですが。メインストリー譜から見るとこのとっつきの悪さ(私は好きなんですけど)、やっぱりフランスの現代ジャズだなあ、と思います。ただ、曲によりメロディとそれを取り巻くサウンドのセンス、他ではなかなかマネできないのでは、と思わせます。
L'ineffable/ジャン・フィリップ・ヴィレ(B)・トリオ(Melisse)(澤野工房)
L'ineffable/Jean-Philippe Viret(B)(Melisse 666015) - Recorded 2014. Edouard Ferlet(P), Fabrice Moreau(Ds) - 1. Tous Contraints 2. Valance 3. Equivoque 4. Depart Imminent 5. May Be I'homme 6. Je Suis Un Jeune Homme 7. L'araignee 8. Echo 9. Laps
Edouard Ferletとの共作が9曲目、ジャン・フィリップ・ヴィレの作曲は3曲(1、4-5曲目)、フェレ作は4曲(3、6-8曲目)、ドラマー作が2曲目。全曲オリジナル。やや激しいながらも淡色系のメロディの展開が心に突き刺さる1曲目、出だしだけ内省的なベース・ソロが前面に出る鋭さのある2曲目、極めて繊細な進み方で進んでいくバラードの3曲目、アルコ奏法を駆使し、現代音楽的、または急速調の映画音楽的にも聴こえる4曲目、しっとりと静かに進んでいく明るめのバラードの5曲目、少しかわいらしくも鋭い、静かで内向的な語り合いの6曲目、アヴァンギャルドなテーマを据え、緩急自在に進んでいく現代的な7曲目、情緒的でほの暗い哀愁漂うメロディが印象的な8曲目、トリオの演奏でカチッとしながらリズミカルに進む9曲目。(14年10月24日発売)
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