Forever Young/Jacob Young
ECMレーベル新譜聴き2日目。このアルバムは出だしのサウンドと後半に行くにしたがってのサウンドの印象とが違うので、聴きながら文章を書いている私としては、最初を聴いて、なんだか淡々としてメロディ重視のトータルアルバム的なサウンド、と思って大部分を書いてしまったあとに、印象が変わって、音楽を聴きながら文章の組み換えとか書き直しとかで、けっこう苦労しました。1-2曲目あたりの曲調と中盤以降の盛り上がりのあるECM的ジャズ(と言えばいいのか)とはだいぶ違う感じです、通して73分聴いてからでないと、なかなか印象が固まりません。10曲と多かったですが、曲順に書いていけばよかったかなあ、とも思います。まあ、こういうこともあるということで。でも、アルバムは良かったですよ。
Forever Young/Jacob Young(G)(ECM 2366)(輸入盤) - Recorded August 2013. Trygve Seim(Ts, Ss), Marcin Wasilewski(P), Slawomir Kurkiewicz(B), Michael Miskiewicz(Ds) - 1. I Lost My Meart To You 2. Therese's Gate 3. Bounce 4. We Were Dancing 5. Sofia's Dance 6. Comeback Girl 7. 1970 8. Beauty 9. Time Changes 10. My Brother
(14/05/07)全曲ヤコブ・ヤングの作曲。Trygve Seimと通称「シンプル・アコースティック・トリオ」との組み合わせ。ギタリストのアルバムでも最初はジャズギター色はあまり濃くなく、淡々とした印象ですが、最後まで聴くとけっこう弾いています。そのサウンドはなかなかいい雰囲気。当初トータルアルバムとして感じても、ギター・ソロの部分は、やはり印象的に出てきます。前半もギター・ソロの部分はありますが、後半に行くに従ってECMとしてはジャズ的な部分も強くなり、ところどころ盛り上がりもあります。他のメンバーも含め、叙情的な、はっきりしているメロディが印象的ですが、盛り上がりを含めるとやっぱりジャズ色を感じます。5、7-9曲目あたり割とジャズ的か。割と明るい曲もあれば、哀愁度満点の曲もあって引き込まれます。
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Jacob Young(Ac-G, El-G)
Trygve Seim(Ts, Ss)
Marcin Wasilewski(P)
Slawomir Kurkiewicz(Ac-B)
Michal Miskiewicz(Ds)
Rec. August 2013, Oslo, Norway
(ECM 2366)
ヤコブ・ヤングを聴くのはこれが初めてと思っていたけれど、自...... [続きを読む]
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工藤さん,こんばんは。TBありがとうございます。
このアルバム,ノルウェイとポーランドという組合せにしては,ウォームなサウンドだったように思えます。そして,それは彼らのイメージとは若干異なるものの,非常にいい演奏だったと思います。私は全面的に支持しちゃいました。
ということで,こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2014/05/08 20:34
>中年音楽狂さん
TBありがとうございます。
>このアルバム,ノルウェイとポーランドという組合せにしては
意外な顔合わせの異種格闘技戦も、なかなか面白かったです。今回は特に、メロディがはっきり出てくるところが多かったことと、出だしから曲ごとの変化がなかなか興味深く聴けました。いいですよね、これ。
投稿: 工藤 | 2014/05/08 21:32
910さま、、こんばんは。
とらばありがとうございました。
対応が遅くてすみません。
このアルバム思った通りに、はまってしまいました。
ヤコブヤングはアメリカ系の方なんですよね。
その辺がやっぱり作曲とかにでるのかもしれませんね。
私も、マルチン買いでもありまして、おかげで珍しく速攻のブログ上げとなってたんですが。。
投稿: Suzuck | 2014/05/13 23:13
>Suzuckさん
TBどうもありがとうございます。
出だしのギターはアルペジオ中心だったのですが、だんだん変化していって、ECMらしさを残しつつソロを弾いて盛り上がる場面もあって、と、けっこう面白く聴けました。作曲とメンバーの妙かな、と思います。
投稿: 工藤 | 2014/05/14 07:15
こんにちは〜
とても美しく 難しくない(ジャズファンでなくても聴きやすい?!というのかな!?)アルバムでした。
曲調にあまり変化がなく、流れるように次の曲から次の曲へ といった感じなので ゆっくり寛ぎたい時に聴くのにいいですね。
トラバ代わりにURL貼らせてください♪
http://blog.goo.ne.jp/tm-0117/e/9ceb196394fbacd24faafbe121ac1c72
投稿: Marlin | 2014/05/19 10:39
>Marlinさん
こんにちは。
こういうジャズもいいですよね。確かに曲調にあまり変化がないと言えばないかもなんですが、1-2曲目がギターのアルペジオをメインに据えて、その後ソロも弾いて盛り上がったりとか、なかなか地味なところで変化のあるアルバムなので、私、コメントが少々グダグダ気味になってしまいました(笑)。でも、自分だけじゃなくて皆さんいいアルバムだって言ってますんで、それも安心して聴ける要素ですね。
URLどうもありがとうございます。
投稿: 工藤 | 2014/05/19 18:10
こちらからもTBさせていただきます。
ヤコブ・ヤングをじっくり聴いたのは本作が初めてですが、なかなかいいギタリストですね。
曲作りも優秀だし、硬軟の使い分けにも長けていると思いました。
それと同じく初聴きのシンプル・アコースティック・トリオの、ツボを心得たプレイにも好感が持てました。
投稿: nary | 2014/05/24 23:40
>naryさん
TBどうもありがとうございます。
このアルバム、やはり評判になるだけあって、演奏がECMというレーベルに関係なかったとしても、いい感じに聴けるのでは、と思いました。このメンバーとYoungの曲やソロにけっこうひかれるものを感じます。
投稿: 工藤 | 2014/05/25 07:22