Extended Circle/Tord Gustavsen Quartet
ECMレーベル新譜聴き、ちょっと間を置いて、2日目。トルド・グスタフセンはピアノ・トリオ、あるいはクァルテット、その他の編成においても、最近のピアノの入ったECMサウンドはこんな感じを私はイメージしています。メロディが前面に押し出されて、フリー的な部分もあるにしても、分かりやすいということも特徴です。でも、こういうゆったりした場面の多い非4ビート系のジャズなので、聴く人によって好き嫌いはあるかもしれません。私は好きですけれども。彼のアルバムが最近は続いているところを見ると、マンフレート・アイヒャーもお気に入りなのかな、と思わせます。最近のECMを聴いてみたい人には、まずこれを、と思います。ただ、3、7曲目はサックスではなくてフルートに聴こえますが気のせいでしょうか...。
Extended Circle/Tord Gustavsen(P) Quartet(ECM 2358)(輸入盤) - Recorded June 2013. Tore Brunborg(Ts), Mats Eilertsen(B). Jarle Vespestad(Ds) - 1. Right There 2. Eg Veit I Himmerik Ei Borg 3. Entrance 4. The Gift 5. Staying There 6. Silent Spaces 7. Entrance, Var. 8. Devotion 9. The Embrace 10. Bass Transition 11. Glow 12. The Prodigal Song
(14/02/07)フリー・インプロヴィゼーションが3、7曲目、トルド・グスタフセン作曲が8曲(1、4-6、8-9、11-12曲目)、Mats Eilertsen作が10曲目、トラディショナルが2曲目に。小品も含めて全12曲で51分ほどと、それぞれの曲は比較的コンパクトにまとまっています。同じメンバーでの2作目。静かなゆったりとした曲が多くて、時に盛り上がりますが、温度感も低く、クスタフセンはノルウェー出身なので、これぞECMの北欧クァルテットというような非4ビートサウンドがせまってきます。なおかつメロディが前面に出てきます。2曲目も彼らの曲かのように自由に盛り上がるフォーマットで演奏しています。フリー・インプロヴィゼーションも静かで、間がなかなかいい感じ。5、9、11曲目は8ビートでポップスに近い感じも。ECM的な今の音。
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工藤さん,こんにちは。TBありがとうございました。それにしても今日は凄い雪ですねぇ。
このアルバムはこういう雪空にもフィットしそうな凛とした響きを持つもので,好きな人には全くもってたまらないサウンドだと思います。私もこれは「現在のECMの王道」と思っていますが,やはりいいアルバムを仕立ててきますね。素晴らしいです。
ということで,こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2014/02/08 12:10
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
うちのように神奈川県の沿岸部でもつららや雪が見れるとは思っても見ませんでした。休日なのが幸いでしたが。
やはりノルウェー出身のピアニストなだけあって、見事に北欧ジャズしているなあ、という印象です。しかも、メロディが割と前面に出ていて分かりやすい面も広くアピールするんじゃないかな、と思います。いいアルバムに出会いました。
投稿: 工藤 | 2014/02/08 13:25
910さま、、
マンフレート・アイヒャーのお気に入りだし、彼を発見してくれてありがとう!って、感じです。
新潟市内は珍しく(笑)雪景色だったので、ぴったりはまりすぎて、、恐ろしかったです。
でも、今日は暴風雨となってますわ。汗
投稿: Suzuck | 2014/02/16 09:12
>Suzuckさん
TBどうもありがとうございます。
やっぱり今のECMをどれか1枚で表現するとってなると、このアルバムがいちばんいいかもしれませんね。温度感の低さといい、ゆったり加減といい、ちょうどいい塩梅です。
投稿: 工藤 | 2014/02/17 01:12