Five Years Later/Ralph Towner/John Abercrombie
ECM初CD化作品5作のうち5日目で一段落。初CD化ばかり5枚も聴けたというのは、ECMファンにとって幸せな感覚というか、何と言うか、ちょっと忙しいにもかかわらず、合間をぬって聴けて良かったです。このアルバムの邦訳をするとすれば「5年後」なんですが、その5年前(’76年)にECMで「Sargasso Sea」(ECM 1080)を2人で作っているんですね。この時はジョン・アバークロンビーの名前の方が先だったですけど。これもなぜCDで今まで再発されなかったのか不思議盤ではあります。こうやって時間をかけながら、空いた穴をひとつひとつ埋めていく作業も楽しいものです。果たして生きている間に完成するのかどうか(笑)。
Five Years Later/Ralph Towner(G)/John Abercrombie(G, Mandlin)(ECM 1207)(輸入盤) - Recorded March 1981. 1. Late Night Passenger 2. Isia 3. Half Past Two 4. Microthema 5. Caminata 6. The Juggler's Etude 7. Bumabia 8. Child's Play
(14/01/30)2人のインプロヴィゼーションが3曲(1、4、7曲目)、ラルフ・タウナー作が3曲(3、5-6曲目)、ジョン・アバークロンビー作が2曲(2、8曲目)。いろいろな種類のギターで、この2人ならではの世界を聴かせてくれます。フリーと思えないほど構築感のある、静けさからリズム感のあるサウンドに向かう1曲目、哀愁感たっぷりのメロディが聴ける短調バラードの2曲目、これまた哀愁がありながら浮遊感と淡さのある3曲目、幻想的でもあるけどけっこう活発なやり取りが聴ける4曲目、しっとりと落ち着いた短調のメロディでの語りかけのある5曲目、速いパッセージで割と緻密な綾織り系サウンドで聴かせる6曲目、片方がエレキギターで明るくズンズン突き進み、時にフリーになる7曲目、淡い色で語りかけてくるような8曲目。
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コメント
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私はどうやら Ralph Towner が苦手らしく…
「サルガッソー」同様に本作を聞くのがシンドクてなりません(X X)
Ralph Townehは基本的にジャズの人でもアドリブの人でもなく、強いて言うと響きの人?って感じでしょうか。
だいたい、ジャズ目線で聴こうとする私のスタンスに無理があるのやも…
しかし、新譜?の「Travel Guide」は中々好印象です。
また、かなり古いですが Batik (1978) は、聴きなれたトリオ編成故か、何故か安心して楽しむ事ができます。
ちなみに、全く別件ですが Nir Felder の デビュー盤をやっと手にして、聴いているのですが、演奏フレーズ同様に… 性格もひねくれているとしか思えません(^ ^;
当該盤のレビューを期待しております。
ではでは
投稿: betta taro | 2014/02/01 21:20
>betta taroさん
ECMのギタリスト、特にラルフ・タウナーはジャズという位置付けではちょっときついかもしれません。確かにインプロヴィゼーションの要素も多くは入っているんでしょうけれども。やっぱりECM目線で聴くべきかも。
新譜は叙情的というか、なかなかいい感じのサウンドになってますよね。
Nir Felderは、今月来月と注文が多く、手がまわりません(笑)。naryさんの「Jazz&Drummer」で今日かな? 新譜が紹介がされているのでご覧になってみては。
投稿: 工藤 | 2014/02/01 21:42