No End/Keith Jarrett
ECMレーベルの新譜が届いたのでその1日目。キース・ジャレットの今日の新譜は’86年録音のひとり多重録音の作品です。もっとずっと前に「レストローション・ルーイン」(Vortex)でも多重録音はありましたが、今回のはちょっと、う~ん、と考えさせられてしまいました。エレキ・ギターやエレキ・ベースがメインですし。いつものピアニストのキースを期待する人は、ここまで追っかけなくてもいいんじゃないかな。逆に、キースのあらゆる面を追っかけたいって人もいらっしゃるだろうから、そういう方にはいいかなと思います。新譜で大々的に宣伝しちゃって大丈夫なのかなあ、という気もしますけど。まあ、こういうアルバムもあるっていうことで。
No End/Keith Jarrett(G, B, Ds, Tablas, Per, Voice, Recorder, P)(ECM 2361/62)(輸入盤) - Recorded 1986. - 1. 1, 2. 2, 3. 3, 4. 4, 5. 5, 6. 6, 7. 7, 8. 8, 9. 9 10. 10, 11. 11, 12. 12, 13. 13, 14. 14, 15. 15, 16. 16, 17. 17, 18. 18, 19. 19, 20. 20
(13/11/23)キース・ジャレットの曲をひとり多重録音したもの。’85年の「スピリッツ」もひとり多重録音だけれど、それよりはエレクトリック寄りで楽器もギターやベースなどが目立っているので、あまりスピリチュアルな感じはしない。曲自体はまあ、そこに適度にパーカッションが絡んだりして、そのパーカッションのノリは良い感じ。エキゾチックな感じはあっても普通の曲。1コード進行が多いのでトランス状態的になることも。彼流のジャズロックだけど、彼の幾多あるスゴい作品と比べると、ちょっと、という気も。弦楽器に関しては彼はプロではないですし。2枚組の必要があったのかどうか。ただ、非常に個性的なアルバムではあるので、聴く人を選ぶかもしれないけれども、キースのファンは聴いておいた方がいいかも。問題作だと思う。
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コメント
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データ買いしました…
数曲きいた段階で時間の無駄と思い至って、同じフォルダーに入っていたアビシャイ コーエンの新譜を堪能しました。
いろんなギター作品を、おっかけてきましたが、プロの公式盤で、このクオリティの物は… 初めてですorz
投稿: betta_taro | 2013/11/27 16:14
>betta_taroさん
こんにちは。
これは...問題作ですよねえ(笑)。私はキースもECMも追っかけなので出たら買う、ですが、これを買って後悔した人、少なくないような気がしています。最近のECMは過去録音の発売は全部素晴らしかったのですが、これは、どうも...。当時出なかったのは分かる気も、ですねえ。
投稿: 工藤 | 2013/11/27 16:48
同感です。
今、何故、この盤をリリースするのか?ecmの意図がわかりません?
老舗レーベル故にwebの発達による経営への打撃が激しく、不良資産を換金できるうちに処分したとか…w
とにかく、演奏内容ウンヌンの前に、クオリティ(演奏スキル、サウンド等)が酷いですねぇ~
もしかすると「これがイイのだ!」という方もいるかも?なので、これ以上はやめときます(^。^;)
投稿: betta_taro | 2013/11/28 07:23
>betta_taroさん
HMVでの買った人のレビューは星1つでしたが、Amazonでは星4つと5つになっていました。聴いた感じは両極端に分かれる、ということでしょうか。彼のファンとそうでない人とも温度差はあるでしょうし。難しいところですね(笑)。
投稿: 工藤 | 2013/11/28 08:21