Live At The Village Vanguard/Enrico Pieranunzi
特定レーベル以外の輸入盤をまたためこんでしまって、このアルバム、4月中旬に届いたんですけど発売は3月下旬だったんですね(汗)。まあ、これを聴けば3月発売のものは終了(本当か?)。どうもまっとうなピアノ・トリオは後回しになってしまうことが多くて、自分自身困ってます。コメントが書きづらいということもありますが。でも、このメンバーだもの、悪かろうはずがないですよね。知っている範囲ではポール・モチアンはこのアルバムに参加したあとにリーダー作を作ったところまでが記録にあります。こういう上手いんだかどうなんだか、っていうドラムスもなかなかいないですけど、引っ張りだこだったんで、やっぱり上手かったんだろうなあ、と思います。残念な人をなくしました。
Live At The Village Vanguard/Enrico Pieranunzi(P)(Cam Jazz)(輸入盤) - Recorded July 7 and 8, 2010. Marc Johnson(B), Paul Motian(Ds) - 1. I Mean You 2. Tales From The Unexpected 3. Pensive Fragments 4. My Funny Valentine 5. Fellini's Waltz 6. Subconscious Lee 7. Unless Thay Love You 8. La Dolce Vita
(13/05/30)全8曲中、4曲(2-3、5、7曲目)がEnrico Pieranunziの作曲で、他はジャズメン・オリジナル、スタンダードなど。ポール・モチアンの共演作としては最後期の方で、スコンスコンと、いいドラムスの味。セロニアス・モンク作にしては聴きやすい感じのあるノリの良い1曲目、適度に哀愁のあるマイナー調が加わった、それでいてちょっと複雑そうな進行の2曲目、しっとりと自由な進行のバラードが心に響く3曲目、独特な出だしで最初は何の曲かと思わせつつ徐々に後半4ビートで盛り上がる4曲目、映画音楽を意識したものか高尚なメロディとコード進行の5曲目、ちょっとヒネくれた雰囲気のあるテーマと、同様に続くアドリブの6曲目、静かにゆっくりと進む、美しいバラードの7曲目、ワルツで徐々に解き放たれる感じの8曲目。
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Enrico Pieranunzi(P)
Marc Johnson(B)
Paul Motian(Ds)
Rec. July 7-8, 2010, Live at The Village Vanguard, NYC
(Cam Jazz CAMJ7857)
エンリコ・ピエラヌンツィがポール・モチアンと共演するの... [続きを読む]
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こんばんは〜
わたしは わりと早くに聴いたせいもあり 最近は聴かなくなってしまっています(^^;)
モチアンのドラムが 良かったのかどうだったか 感想はいろいろですが、ピエラヌンツィのオリジナルは素敵ですよね。
わたしは、モチアンがドラムということで買い これはこれで楽しく聴けた(と思う)ので 別のトリオでも聴いてみたいです♪
TB代わりにURL 貼っていきます。
http://blog.goo.ne.jp/tm-0117/e/d6e2ade7906fbbab320b0f9c52190123?guid=ON
投稿: Marlin | 2013/06/01 00:40
工藤さん、おはようございます。
私はこのアルバムはダメでした。私にとってはMotianのドラムスがどうにも居心地が悪く、何度聞いても、あるいは聞けば聞くほど違和感が増すって感じでした。デュオ盤"Doorways"でも、同一メンツの"Untold Stories"でも、こういう違和感がなかっただけに、意外な気もしましたが、でもやっぱり没入できないっていうのが正直なところです。
ということでTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2013/06/01 10:16
>Marlinさん
こんにちは。
モチアンの共演参加作って、手持ちの中ではこれが一番新しい日付なんですね。なので、まだ元気だった時の彼を偲ぶにはいいアルバムになったんじゃないかと個人的には思います。
なかなか曲には工夫やいいアレンジがしてあって、けっこう気持ち良く聴けた1枚ではありました。
投稿: 工藤 | 2013/06/01 17:42
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
ポール・モチアンは以前からリスナーからは賛否両論のドラマーだったので、いろんな意見があってもいいかと思います。ただ、手持ちのアルバムの中では共演参加作では日付が一番新しいので、そういう記録のアルバムとしてはけっこう興味深く聴けました。まあ、大いなるヘタウマの人だと個人的には思っています。
投稿: 工藤 | 2013/06/01 17:45
CDが貯まっているのは、私も尋常じゃない状況でして。。(汗)
え~と、このアルバムですが、Evans系ピアニストになるEnrico Pieranunziが、ある意味聖地とも言えるVillage Vanguardで、Bill Evansトリオで活躍した両名とピアノトリオで演奏した作品になるわけで、Enrico Pieranunziとしてもかなり気合の入った演奏をしてたんじゃないかと推測してます。
そして、その推測に違わぬ、ときにBill Evansトリオを彷彿とさせるくらいの演奏を聴かせてくれていて、個人的満足度は高かったです。
TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。
投稿: oza。 | 2013/06/01 17:50
>oza。さん
TBどうもありがとうございます。
確かにそう言われると、Village Vanguardですし、ビル・エヴァンスゆかりの(時期は違えど)メンバーですね。あまり気にしてませんでしたが、組み合わせや曲のサウンド的には面白いと思ってました。今度はそういう視点から聴き直してみたいと思います。
投稿: 工藤 | 2013/06/01 20:43
こんばんは。
私はピエランンツィが好きなほうなので、らしいライブ演奏として気に入りました。
確かにモチアン独特の間合いってのはありますよね。
よく聴けばエバンス・トリオの頃からそういう叩き方です。
なので私は『ワルツ・フォー・デビィ』を聴いた大昔にそこはクリア済。
このフォーマットとして3人共に良い演奏をしていると思います。
トラバありがとうございました。
私もトラバさせていただきます。
投稿: いっき | 2013/06/01 22:19
>いっきさん
TBどうもありがとうございます。
私、エンリコ・ピエラヌンツィを聴いたのは比較的最近でしたが、Soul Note/Black Saint廉価盤6枚組BOXセットも買って、それで多少聴いたアルバムが増えたかな、という感じです。最近はボチボチ買ってますが、けっこういいアルバムが多いですね。
やはりこの時期にヴィレッジ・ヴァンガートのライヴ・アルバムは意味があるなあ、と思いましたです。
投稿: 工藤 | 2013/06/02 09:04
こちらからもTBさせていただきます。
エヴァンスの「Waltz For Debby」「Sunday at the Village Vanguard」と同じヴィレッジ・ヴァンガードでのライブで、しかも時代は違えどもトリオのメンバーだったジョンソン、モチアンとの共演なので感慨深かったです。
なかなかドタバタ感に馴染めないでいるモチアンのドラミングも、最新の演奏が聴けるのは現時点でこれが最後と思ったら愛おしさを感じました。
投稿: nary | 2013/06/02 12:23
>naryさん
TBどうもありがとうございます。
ポール・モチアンもいろいろな意味で、このアルバムでの存在感を見せていると思いますけど、主役のエンリコ・ピエラヌンツィはもちろん、けっこういい演奏をしていたです。このトリオでの演奏がもう聴けないとなると少々残念ですけれども、ここに記録が残っているので、それでよしとしたいと思います。
投稿: 工藤 | 2013/06/02 16:42