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2012/12/03

私的2012年ジャズベスト3

Ueharamove Patunity Bradwhere いよいよ12月になってきて、またベスト3の季節になりました。まだ1カ月を残していますが、12月は例年新譜が少ないこと、いつもこの時期で選んでいることで、11月で毎年ひと区切りです。今年は実はECMの未発表音源で素晴らしいのがいくつかありましたけど、30年ほど前の録音ということで、涙を飲んで、選考対象から外しました。結果、かなりベタなベスト3となってしまいました。

 

総合部門(フュージョン部門)

毎年のように上原ひろみを選んでしまっているのですが、内容といい、今回のライヴの観客動員力といい、半端ではない魅力を持っています。他のジャズでこれだけの動員力を持っていればなあ、と思うことしきりです。

Move/上原ひろみ(P、Key)(Telarc Jazz)
Move/Hiromi Uehara(P, Key) - Recorded April 18-21, 2012. The Trio Project featuring: Anthony Jackson(B), Simon Phillips(Ds) - 1. Move 2. Brand New Day 3. Endeavor 4. Rainmaker Suite Escapism: 5. Reality 6. Fantasy 7. In Between 8. Margarita! 9. 11:49PM

全曲上原ひろみの作曲。このトリオでは2枚目。さすがベテラン勢なので、スゴい演奏。そのかわり、けっこうマニアックになった気も。普通に演奏しても爆発する場面が。タイトル曲の1曲目から変拍子でこれでもかと攻めまくるエネルギーは見事。ワルツでしっとりとはじまったかと思うと、盛り上がりの見せ場もある2曲目、エレキピアノからアコースティック・ピアノになってカチッとしたリズムで進行する3曲目、しっとりとしたメロディックな出だしとスリリングな展開の4曲目、変拍子での急速調のテーマで息もつかせぬスピード感の5曲目、しっとりとメロディアスなバラードの6曲目、再びスピーディに攻めまくる哀愁メロディの7曲目、割とドシッとした変拍子ファンクがカッコいい8曲目、ドラマチックな進行で静にも動にもなる11分台の9曲目。(12年9月5日発売)

 

ジャズ部門

これは今年上半期でもベストにあげました。やっぱりパット・メセニーのジャズが好き、という単純な理由ですがクリス・ポッターの参加も要因としては大きいです。

Unity Band/Pat Metheny(G, G Synth, Orchestrionics)(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded February 2012. Chris Potter(Ts, Bcl, Ss), Ben Williams(B), Antonio Sanchez(Ds) - 1. New Year 2. Roofdogs 3. Come And See 7. This Belongs To You 5. Leaving Town 6. Interval Waltz 7. Signals (Orchestrian Sketch) 8. Then And Now 9. Breakdealer

(12/07/15)全曲パット・メセニー作曲。たぶんパットが考える最強の、久しぶりのサックス入りでのクァルテット。哀愁のある美しいメロディ進行で盛り上がっていく1曲目、ギターシンセの音が印象的なマイナーなミディアム8ビート系(?)の2曲目、哀愁系ながらちょっとハードっぽいスピリチュアルなタッチもあったりする3曲め、しっとりとしたギター中心のバラードでやや盛り上がりもある4曲目、変拍子かつメロディアスなテーマからアドリブで速いフレーズのパット節が繰り出される5曲目、ミステリアスな雰囲気のワルツが渋く盛り上がる6曲目、オーケストリオンを使った、ドラマチックな展開でなかなか面白いサウンドが聴ける11分台の7曲目、淡色系でも盛り上がるギターのバラードの8曲目、かなり活発な演奏で爆発している9曲目。

 

ピアノ・トリオ部門

同じく私のところではブラッド・メルドー出現率が高いです。これはカヴァー集ということで、ポイントが高かったでした。

Where Do You Start/Brad Mehldau(P) Trio(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded November 17, 2008 and April 19, 2011. Larry Grenadier(B), Jeff Ballard(Ds) - 1. Got Me Wrong 2. Holland 3. Brownie Speaks 4. Baby Plays Alound 5. Airegin 6. Hey Joe 7. Samba De Amor 8. Jam 9. Time Has Told Me 10. Aquelas Coisas Todas 11. Where Do You Start?

(12/10/10)ロック、ポップス、ジャズメン・オリジナル、ボッサなどの既成曲集。ブラッド・メルドーの作曲は8曲目のみ。’08年と’11年の録音日はオリジナル集だった前作の「ODE」と同じで、この2つのアルバムは対をなすということがわかって、前作のオリジナルばかりという意図に納得し、全貌が見えてきたという感じです。ジャズの曲は少なめで、やはり現代のピアニストという感じで、ロックやポップス(ニック・ドレイク、トニーニョ・オルタなど)が目立ちますが、曲によっては変拍子にしたり、美しいメロディの曲はそれを活かしたり、勢いのあるアップテンポもあったり。オリジナル集よりは親しみやすい曲が多いですが、どちらがいいか、というのは意見が分かれそうです。78分間バッチリとメルドーの音世界を堪能することができます。

 

次点3枚

Enfants Terribles/Lee Konitz(As)/Bill Frisell(G)/Gary Peacock(B)/Joey Baron(Ds)(Half Note)(輸入盤)
まずは、ジャズ。恐るべきジジイたちです。この歳でこういう演奏というのはある意味スゴい。

HBC/Scott Henderson(G)/Jeff Berlin(B)/Dennis Chambers(Ds)(Tone Center)
次にハードコア・フュージョン。このメンバーで、しかもカヴァー中心なので、Tribal Techの新譜より好みになってしまいました。

フロム・ヒア・トゥ・ゼア/桑原あい(P) トリオ・プロジェクト(ewe)
これもハードコア・フュージョンになるのかな。21歳の新人です。上原ひろみのフォロワー的要素もありますが、彼女独自のものをしっかり持っています。デビュー作でも聴きごたえがありました。

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コメント

今年もお世話になりました。

910さまは、毎回、ベスト3って、ことで、、
そこだけ考えると、、わたしとほぼ一緒です。
しかも、ローランドカーク集のジャズ批評をお買い上げだったようなので、、P200-201を観ていただくとわかるんですが。。
天照大神もお気に入りです。新潟にもライブ来たのにいけずに残念でした。

来年も、、よろしくお願いいたします。

>Suzuckさん

TBどうもありがとうございます。

今年も、もう終わっちゃうんですねえ。Susuckさんはじめ、皆さんのベスト拝見して、けっこう楽しめました。ジャズ批評、見ました。連載されてるんですねえ。最近毎年のように上原ひろみをベストに入れてるんで、そろそろと思いますけど、そのたびにいいのを出されてしまいます。

また来年も良い年になりますように。

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