「坂道のアポロン/小玉ユキ著」BONUS TRACK
マンガの坂道のアポロン本編が9巻で完結し、そのサイドストーリーやその後の話などがそのうち単行本で出ると知って、楽しみにしてました。その「BONUS TRACK」(この名前にもこだわりがありますね)が9日に出たので、さっそく買いました。リアルな演奏描写のあったアニメも良かったけれど、やはり何度も見るにはマンガの単行本の方かな、と思います。なかなか味わいのあるストーリーだし、追っかけて見て行くコマも、やはりこの人ならでは。
ここでも、ジャズをメインにしたマンガで描いているのではなくて、ジャズネタを使った人間模様という方がいいのですが、うまく描いてます。本編だけではなくて、このサイドストーリーも、なかなか。そして本編のその後も描かれていますし。ネタばれになってしまうので、内容にはここではふれませんけど。自分もこういうお話を書いて(描いて)みたかったなあ、と50歳を過ぎた今になっても思ってみたり。
前にも書きましたけど、自分がある程度本気でマンガを描きだしたのは20代になってから。才能もなく、10回弱(かな?)投稿したり持ち込みをしたりして、何にも芽が出なかったので、あきらめてます。まあ、業界としてのマンガの出版業界を眺めてしまうと、そう夢みたいな仕事ばかりではないようですが。そして、今のホームページやブログでジャズを聴いて書くことで、多少なりともその代償行為にはなっているかな、なんてことを思ってます。
さて、このマンガ、今回の「BONUS TRACK」を含めても全10巻。そんな多い分量ではなく、60年代後半(からラストの方は70年代前半までだったと思うけど。それとサイドストーリーには戦時中のものもひとつ。)という時代背景もいいし、ジャズネタの使い方もいいので、古本でもいいからGetして読んでみてください。アニメとはまた違った面白さがありますよ。
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コメント
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はじめまして。ホームズです。
20007年頃から、ジャズを演奏したり、聴くようになってから、当Blogの方も本家のページも閲覧することが多いです。この漫画は、全巻読みました(本編はレンタルで、ボーナストラックとファンブックのみ購入しました。)これを知ったのは、タワレコの冊子(Bill Evansのオールタイムベストの情報が載っていた頃なので、2010年ごろだと記憶しています。)を読んで知りましたが、昨年アニメになることを知って、アニメから漫画の順でした。サントラも、松永さんや本格的なジャズ・プレイヤーが多く参加されており、もの凄く良かったです。私は、ジャズ入門は、坂道のアポロンからでもいいと思っています。
最近は、キースジャレットを聴いていますが、リッチー・バイラーク、オスカー・ピーターソン、ビル・エヴァンス、チック・コリア、ミッシェル・ペトルチアーニ、クロード・ウィリアムソン、デューク・ジョーダン辺りも好きです。
投稿: ホームズ | 2012/12/13 23:53
>ホームズさん
どうも、はじめまして。
私もマンガは9巻まで出た時にまとめ読みで、アニメとほぼ同じ時期かちょっと前に読んでました。9巻のあたりをちょっとはしょった他は、おおむね単行本と同じようなストーリーだったので、アニメも興味深く観てました。
サントラは私買ってませんが、内容的にはいいものができているようですね。このマンガ(アニメ)を機会にジャズに入ってくる方が増えてくれるといいのですが。
投稿: 工藤 | 2012/12/14 06:50