Canopee/Dans Les Arbres
ECMレーベルも、手元にあるのは一段落。このアルバム、ジャズの範疇に入ってますが、環境音楽的非イディオム系のゆったりフリーという感じで、このサウンドはこのグループの前作とあまり変わらないような気がしてます。ただ、こういうサウンドは、やはり音と向き合うというスタンスで、音楽を聴く、という感じではないようで、それで聴く人を選ぶという言葉を使わせていただきました。ECMの中では、それほど珍しいサウンドではないのですけど。でも、一般的な観点から見たら要注意盤、ってことにはなりそうです。逆にこういうサウンドだからいいんだ、という方も一定数、いそうではあります。
Canopee/Dans Les Arbres(ECM 2278)(輸入盤) - Recorded June 2010 and April 2011. Xavier Charles(Cl, Harmonica), Ivar Grydeland(G, Banjo, Sruti Box), Christian Wallumrod(Prepared P, Harmonium), Ingar Zach(Gren Cassa, Per) - 1. La Fumee 2. L'Emanation 3. La Vapeur 4. La Buee 5. L'Ether 6. Le Vertige 7. L'Immateriel 8. Les Cimes 9. La Brume 10. La Transparence
(12/07/23)「Dans Les Arbres」(ECM 2058)に続く2枚目。以前はアルバムタイトルだったのが、今回はグループ名に。作曲者も全曲グループ名。温度感が低い感じの、静かな局面の多い空間的なサウンド。エレクトロニクスの表記はないものの、その影響を感じさせるほとんどが非イディオム系のフリーの音楽です。ゆったり感はあってもかなり硬派な感じで、聴く人を選ぶアルバム。時おり重低音も出つつ、ゴーン、ゴーンと物音が漂うように流れてます。その中で出てくる音の組合せの妙があって。これがフリージャズかというと、その範疇を飛び出している感じがあるも、メロディというものがまずないにしても、ECM的な音と言えば、なるほど、と思えるような世界。ちょっと重苦しい、緊張感のあるサウンドの世界が、ゆっくり漂ってます。
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