Introducing Joe Sanders/Joe Sanders
Criss Cross新譜聴き3日目。現代ジャズはまたも続きますが、こちらは自由度が高いというか、モーダルな感じでさらに変化に富んでいる曲調とでもいうのか、これもけっこういいですね。曲によっては歌もの(6曲目)もあったり、ベースのアルコ奏法でメロディをていねいに敷いていくジャズ的ではない曲もあったりしますが、結果としてさまざまな曲ができているんでは、と思います。4人の人選もいい感じですし。本当だったら、コメントの長さを3-4倍にしていろいろ書きたいところでもあるんですけど、今までのホームページで長さを決めてある部分があるので、今ひとつ伝わりにくいかな、とも思うし、それが自分の筆力の限界かな、とも思うし。
Introducing Joe Sanders/Joe Sanders(B, Vo on 6)(Criss Cross 1344)(輸入盤) - Recorded October 17, 2011. Will Vinson(As), Luis Perdomo(P, Key), Rodney Green(Ds), Grechen Parlato(Vo on 6) - 1. Enigmatically Decided 2. Orange Blue 3. Simple Song 4. The THings We Did Last Summer 5. Question And Answer 6. A Joy And Sorrow 7. Bewildered Minds Wait 8. No Time; Like The Present 9. Hindsight 10. Believe, Beleft, Below
(12/03/17)Joe Sanders作ないし共作は1-2、6-8曲目の5曲。5曲目にパット・メセニー作、8曲目にシダー・ウォルトン作。自由度が高くてアップテンポで進む、エレピも使ってカッコいい1曲目、現代ジャズの範疇でのバラードが展開して盛り上がりもある2曲目、現代ジャズでありながら、何となくフワッとしつつテンポよく進む変幻自在の3曲目、メロディアスでしっとりとしているスタンダードのバラードの4曲目、テーマのメロディで分かるけど全く別のサウンドの5曲目、彼ららしいけど女性ヴォーカルが印象的で静かな6曲目、少し浮遊感や空間もある5拍子基調の7曲目、静かなベースのソロが前面に出た1分強の8曲目、ここでは割とオーソドックスなアップテンポの4ビートの9曲目、ベースのアルコ奏法が落ちつく牧歌的な10曲目。
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3月のcriss crossレーベルからリリースされた4枚の内の1枚です。今回のリリースはあまり有名でない面々での4枚だったので全部買うつもりはなかったのが、なぜか全部買いしています。
でも、未知の面々の演奏からジャズの違った面を見せてもらえればそれはそれで◎なんじゃないかとは思っています。
というくらいに今回は、お馴染みの面々というのが希薄な4枚となっています。
その陣容は以下の通り
Ulysses Owens Jr Unanimous
Yosvany Terry Todays..... [続きを読む]
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こんにちは。たぶん参加メンバーがわからないブラインドの状態で聴くと、私も工藤さんと似た感想になったと思うのですが(実際、買う前にネット試聴したときは「すごくいい!」と感じました)、私は個人的にサンダースとヴィンソンに強い思い入れがあるのでなんだか辛目の採点になっちゃいました。トラバ、お送りしますので、よろしくお願いします。
投稿: Grass_hopper | 2012/03/18 10:48
>Grass_hopperさん
TBどうもありがとうございます。
実は最近のミュージシャンの個々の分析、やっているのとやってないのがありまして、今回はやってない方なので、結局全体からくる印象を書いた、って感じです。でもここまでCriss Cross3枚、3者3様の現代ジャズを聴けて、割とワクワク感はあったりします。
投稿: 工藤 | 2012/03/18 13:07
こんばんは。
私もクリスクロス聴きでした。サンダースのこれは悪くはないのですが、あと一歩何かが迫ってきませんでした。曲の配列とかもちぐはぐさを感じてしまったり。まっ、微妙な話なのですが、そういうことで辛めの評価です。
トラバさせていただきます。
投稿: いっき | 2012/03/23 00:37
>いっきさん
TBどうもありがとうございます。
ここにいっきさんとGrass_hopperさんと、共に辛めの評価、ということはサウンド的に何かアンバランスだったり、グッとくるものがなかったり、といろいろなんでしょうね。私の場合、Criss Cross新譜4枚をいっぺんに近い形で聴いてしまったので、そこまで聴けてなかった可能性はあります。
投稿: 工藤 | 2012/03/23 17:24
こちらからもTBさせていただきます。
私の場合はドラマーのグリーンがミスマッチに感じられました。
演奏自体は決して悪くなかったのですが、これで別のタイプのドラマーだともっと面白かっただろうになあと思ってしまいました。
その辺がバンドの人選の難しいところです。
投稿: nary | 2012/04/08 19:45
>naryさん
TBどうもありがとうございます。
これでこのアルバムについてコメントいただいたのは3人目なんですけど、皆さん共にやや辛めの評価になってますね。それで、指摘される点も皆さん違っていたりして、要は全体のバランスとか、ミュージシャンの人選に要因があるみたいですね。でも、そこを気にしつつ聴いているのも面白いかもしれません。
投稿: 工藤 | 2012/04/08 20:35
Joe Sandersが渋めながらもいろいろなアプローチでベースを奏で、それが良い塩梅に演奏に華を添えているような感じで、個人的にはそこそこ楽しく聴いています。
が、皆さん辛めの評なんですよねぇ。。
TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。
投稿: oza。 | 2012/04/09 06:38
>oza。さん
TBどうもありがとうございます。
Criss Crossレーベルは以前から3つ星級、それ以上だったらなお良し、ということで聴いてますので、個人的にはクリアしている感じです。まあ、どのアルバムもほとんど1日で録音してますから、そういう意味では私も個人的には、いいんじゃないかと思ってます。
投稿: 工藤 | 2012/04/09 08:13