Undeniable - Live At Blues Alley/Pat Martino Quartet
パット・マルティーノの新作ライヴですが、届いてから1カ月以上経ってから聴くことになりました。彼の曲は、ここではブルース(風)進行の曲が何曲かあったりして、他の曲もシンプルなものが多いですが、それでソロで見せ場を作ってフレーズで時に聴かせ、時にまくしたてるというやり方で勝負してます。太い弦であれだけの速弾きができるのも素晴らしい。ベテランの貫録ですね。麻薬的と称するのは、リズムとずらして同じフレーズを何回も執念で弾いているところが、3か所はあったかな。そこがまた脳にきますね。ところで、ジャケットに写っているマルティーノのギター、指板にドットやインレイがないんですね。まあ、見ないでも弾けるのは当然かもしれないですけど。
Undeniable - Live At Blues Alley/Pat Martino(G) Quartet(High Note)(輸入盤) - Recorded June 26-28, 2009. Eric Alexander(Ts), Tony Monaco(Org), Jeff 'Tain' Watts(Ds) - 1. Lean Years 2. Inside Out 3. Goin' To A Meeting 4. Double Play 5. Midnight Special 6. 'Round Midnight 7. Side Effect
(11/11/15)6曲目のみセロニアス・モンクの曲で、他はパット・マルティーノ(作曲者名のPat Azzaraは調べてみたら本名)作。オルガン・クァルテットのライヴで熱い演奏と、ギターのメロディアスかつメカニカルな16分音符の多用による、時に麻薬的な演奏を楽しめます。コードは比較的シンプルだけどギターもドラムスもアップテンポの4ビートでプッシュしまくる1曲目、ミディアムのテンポでオルガンのアーシーさが効いている渋い2曲目、ミディアムの明るいブルース進行でソロを聴かせてくる3曲目、ややスローな、ちょっとマイナーなメロディでせまる4曲目、やはりブルース風進行だけどソロが中心となる5曲目、唯一モンクの曲をこれまた唯一のしっとりとしたバラードで聴かせる6曲目、渋いミディアムの4ビートの7曲目で幕を閉じます。
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Pat Martino(G)
Eric Alexander(Ts)
Tony Monaco(Or)
Jeff "Tain" Watts(Ds)
June 26-28, 2009, Live at Blues Alley, Washington, DC,
(High Note HCD7231)
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こちらからもTBさせていただきます。
本作は演奏が良いのに加えて観客のノリも良くて、最高のライブ演奏を楽しむことができました。
実はこれを聴いた翌日だったかに日本のAquapitのライブを観に行ったのですが、非常にノリのいいグルーヴィーな演奏をしているにもかかわらず、会場内はまるでクラシックを聴いているかのようにしーんとしていてがっかりだったです。
そういう空間ではこのような演奏は生まれないことを改めて痛感しました。
それはさておきマルティーノは、次回はどんなメンバーでレコーディングするのか、今から楽しみにしています。
投稿: nary | 2011/11/16 19:49
こんばんは。
これも、とてもかっこいい!って、思ったアルバムです。
こんな風にストレートにジャズを弾ききったら、気持ち良いでしょうねぇ。
わたしは、自分で演奏はまったくしないのですが、、時々、、
「もしも、○○が弾けたなら。。」
って、思うことがあります。
>同じフレーズを何回も
これって、やっぱり、あの方を思い浮かべますよね。
一緒に、燃え上がって行く自分がおります。
投稿: Suzuck | 2011/11/16 20:39
>naryさん
TBどうもありがとうございます。
病気から回復後のマルティーノはそれ以前ほどの速射砲的なフレーズは多くなくなりましたけど、それでもそのフレーズからか、けっこう速く感じてしまいます。でも、歌心があるフレーズなので、やはりベテランの貫録がありますね。
ノリの良い演奏は、このクァルテットの組み合わせでもあるだろうし、今回ライヴの演奏を聴けて良かったです。
投稿: 工藤 | 2011/11/16 21:16
>Suzuckさん
TBどうもありがとうございます。
アルバム、カッコいいですよねえ。私も楽器やるんですが、下手なアマチュアなんで、あの域に一度でいいから達してみたいです。
>これって、やっぱり、あの方を思い浮かべますよね。
どの方でしょう? って、繰り返しフレーズ、1回だけではなくて、3回ぐらい出てきたので、印象に残ってます。聴いてて私も燃えました。
投稿: 工藤 | 2011/11/16 21:20
こんばんは。
私マルティーノのギターが好きなので楽しく聴きました。
メンバーも好演していると思いますし、会場の雰囲気も良く、良いライブアルバムですよね。
こういうオリジナリティーを持った人が頑張っているところが嬉しいです。
トラバありがとうございました。
私からもトラバさせていただきます。
投稿: いっき | 2011/11/16 23:21
>いっきさん
TBどうもありがとうございます。
パット・マルティーノはブラインドでも分かるような強い個性を持っていますよね。メカニカルでありながら歌心も最近は目立っていて、特に今回はノリノリのライヴだったので目が離せませんでした。聴いて良かったアルバムの1枚になりました。
投稿: 工藤 | 2011/11/17 08:10
工藤さん,こんばんは。TBありがとうございました。
このメンツでのライブを見た身としては,当然出来の良さは期待していたのですが,予想以上の素晴らしさでした。NYCでこのクァルテットを見られたのは本当にラッキーでした。
ということで,こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2011/11/17 22:45
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
ニューヨークでライヴ、観られたんですね。うらやましいです。このアルバムもライヴですから、似た臨場感にひたっていられます。
いい意味でのライヴならではのラフさもあるんですが、マルティーノはやはり聴衆をノセるのが上手いなあと感じました。
投稿: 工藤 | 2011/11/17 23:25
1年遅れでTBしました。新譜として買ったのですが。書いたように、なんかサックスが無ければなあ、って気持ちが出ました。
落ち着いて聴くと、良いアルバムなんですが。
TBありがとうございました。
投稿: ken | 2012/10/18 06:37
>kenさん
TBどうもありがとうございます。
このアルバム、サックスの有無のところまであまり意識してませんでしたが、聴いた当時は良かった印象をもっていたようです。でもやはり延々ギターを聴いてみたいというマルティーノのファン心理、分かるような気がします。
投稿: 工藤 | 2012/10/18 18:08