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2011/11/18

Threedom/Jean-Michel Pilc/Francois Moutin/Ari Hoenig

Jeanthree
やはりこのメンバーなら買いでしょう、というアルバムが1ヵ月ほど前に出ました。聴いてみると、確かに既成曲は他に比べて解体再構築が大きく、この崩し具合が何とも言えず、追っかけをしている人もいるでしょうね。フリー・インプロヴィゼーションは調和的な曲もあって、ECMのような緊張感を持続させて聴くような鋭い部分は少なめで、レーベルの関係かメンバー構成か、寄り添ってトリオの演奏になっているという感じもしました。あとは音数は、そのサウンドからすればちょっと多めな部分もあるかな、という感じ。ただ、それがマイナス面には作用せず、やっぱりこのトリオの演奏だった、ということで、満足感はあります。


Threedom/Jean-Michel Pilc(P)/Francois Moutin(B)/Ari Hoenig(Ds)(Motema)(輸入盤) - Recorded March 4 and 5, 2011. - 1. Nardis 2. Think Of One 3. Morning 4. A Foggy Day 5. You And The Night And The Music 6. Birth 7. Slow 8. Touch 9. Giant Steps 10. Afro Blue 11. The Grinch Dance 12. Dusk 13. Lily 14. Threedom 15. Hymn For Her 16. I'M Beginning To See The Light 17. Confirmation 18. Smile

(11/11/17)3人のフリー・インプロヴィゼーションが3、6-8、11-15曲目の計9曲あり、他はジャズメン・オリジナルやスタンダード。ジャズメン・オリジナルもマイルス・デイヴィス、セロニアス・モンク、ジョン・コルトレーン、モンゴ・サンタマリア、チャーリー・パーカー作とそうそうたる曲ですが、この3人のこと、曲によっては解体再構築をかなりやっていて、テーマは分かるにしても、ほとんどフリーに近いような状態での演奏になっています。ただ、4曲目のように自由ながら優しいタッチが感じられ、4ビートの場面のあるものも。3人の曲の方でも、3曲目のようにまとまって穏やかだったりするものもあります。66分で18曲と少々詰め込んでいますけど、調和のとれている部分もあり、アヴァンギャルド系のトリオでは割と聴きやすい方か。

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コメント

既成曲つうか有名な曲は、ただでは演奏しないぞ、って、気合いが充分に伝わってくるのですが、普通に何気に演奏してもこの方たちならそういう方向に行くのになぁ、って、ちょっと思ったりもしました。
が、単純なんで、Nardisでメロメロで、途中経過も忘れて(爆)Smileでうっとりでした。

この単純な性格を治したいです。。

>Suzuckさん

TBどうもありがとうございます。

ピルクを追っかけてきて、既成曲は普通でないことは予想できてましたけど、この3人、けっこうやりますね。

ただ、オリジナル(フリー・インプロヴィゼーション)が既成曲に比べてももう少し冒険があった方がよかったかな、とも思いますが、なんせ曲数が多いもので、もう少し少ない曲で長くしても、とも思いました。

こちらからもTBさせていただきます。
このメンバーから誰一人が欠けても絶対にこのような演奏にはならない、お互いの出方を見ながらの、ある意味超能力者的な素晴らしい演奏だったです。
ただしちょっと曲数が多すぎましたけどね。
それと録音もドラムスがイマイチだったですが、それらを差し引いたとしても、近年のピアノトリオの中では最高でした。

>naryさん

TBどうもありがとうございます。

やはりこの3人の演奏でしか聴けないやり取りはありますよね。曲が多かったのは、テープの流し録りかなんかで、出来の良い部分を並べたら増えてしまったのかもしれませんね。ちょっと想像の域を出ませんが。

このメンバーで次も何か録音してほしいと思います。

このユニットの最大の関心事(演奏者にとっても聴衆にとっても)は、既製有名曲をどこまで換骨奪胎して新しい魅力を引き出しているかに尽きると思うのですが、そういう意味に於いて、この曲の多さは各曲のエッセンスを凝縮したもの凄いアルバムだと感じております。
でも、ちょっと散漫感が出ているのも事実ではありますが..

TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

>oza。さん

TBどうもありがとうございます。

そうなんですよね。このメンバーだとフリー・インプロヴィゼーションをなくして、スタンダードとかジャズメン・オリジナル特集にしてもけっこう楽しめたかもしれませんね。

フリーの方も、何となく場面によって調和感のようなものも感じられましたし、打ち合わせはあったかのような場面もありました(真偽のほどは定かではありませんが...。)

工藤さん,こんばんは。

私はこの演奏を評価しないわけではないのですが,ちょっとやり過ぎというか,策におぼれた感があるようにも感じてしまう演奏集でした。だからこそ,オリジナルには抵抗感はないのですが,スタンダードの解体ぶりにはやや違和感があるかなってところでした。

非常に挑戦的なアプローチであることは評価しつつ,私の好みではないかなぁって感じです。

ということで,TBさせて頂きます。

>中年音楽狂さん

TBどうもありがとうございます。

確かに聴く人によっては、クセがありすぎて耳についてしまうなあ、ということもあるようですね。あまりに個性的なんで、これが最高、という人もいれば、意見が分かれてしまうようです。

 「解体再構築」自分も強くそう思いました。外連味がない、けっこう爽やかなフリージャズですね。既成の曲のやっつけ方がすきです。トラバさせてくださいね。

>kumacさん

TBどうもありがとうございます。

かなり自由な解体度ですけれど、フリージャズよりは1歩手前の部分の演奏と、おそらくフリーでやっている部分とに分かれると思います。まあ、そういうこだわりは抜きにしても、既成曲は聴いていて爽快な解釈の仕方ですよね。

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