Post Scriptum/Wolfert Brederode Quartet
ECMレーベル新譜聴き3日目。ECMを聴き続けて、やっとほんのりジャズ色の見えるアルバムにたどり着きました。でも非4ビートだし、バップのイディオムは使ってないし、ということはレーベルの大まかな了解。欧州の自然な流れによる、温度感が低いながらも時に美しいメロディもあって、時にフリー的な要素も覗かせるアルバムということになるんだけれども。編成がピアノ・トリオにクラリネット、ということで、ECM方面のサウンドが好きな方にはけっこう貯まらない内容となっていると思います。同じメンバーで、「Currents」(ECM2004)というのを過去に出していますし、グループのまとまりはけっこういいセン行っていると思います。
Post Scriptum/Wolfert Brederode(P) Quartet(ECM 2184)(輸入盤) - Recorded May 2010. Claudio Puntin(Cl), Mats Eilertsen(B), Samuel Rohrer(Ds) - 1. Meander 2. Angelico 3. November 4. Post Scriptum 5. Hybrids 6. Inner Dance 7. Aceh 8. Post Scriptum, Var. 9. Brun 10. Sofja 11. Augenblick In Der Garderobe Des Sommers 12. Silver Cloud 13. Wall View 14. Silver Cloud, Var.
(11/05/01)同じメンバーでの2作目。Wolfert Brederode作は全14曲中9曲(1-4、6、8、10、12、14曲目)で、他の曲も参加メンバーの作曲。多分にヨーロッパ的ですが、ピアノ・トリオにクラリネットが加わった、いわゆる「ジャズ」の範疇か。非4ビートながら、なかなか聴かせてくれます。曲は14曲と少し多めですけど、ある種の薄暗さを伴いつつ、それぞれの曲のサウンドの違いがはっきりと分かって飽きさせません。ドラムスも場面によってはプッシュしていて、ECMとしては冒険している方ではないか、と思います。アドリブ的にバップではないけれど、ジャズ的なスリリングさも抱合しています。ちょっとフリー的に、しかも研ぎ澄まされて美しい情景描写が広がるような世界もあります。やはりこのクァルテットにはクラリネットが似合う。
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