Good And Bad Memories/Stacy Dillard
Criss Crossレーベル新譜聴き3日目。このアルバムの中で知っているメンバーはオリン・エヴァンスしかいないですけれども、彼らの仲間で録音したのでしょうか。けっこう現代ジャズしてますねえ。甘さがほとんどなく、時に都会的に、時にモーダルに響き、メンバーのレベルも高いですし。印象に残ったのはドラマーのJeremy 'Bean' Clemonsが、いろいろな場面、それはバラードやボッサなどでも例外なく、プッシュし続けていたことです。もちろん状況に応じてまわりに合わせていますけれども。リーダーとして名前は知らなくても、現代ジャズとしてはけっこういい演奏をしているんじゃないかと思います。あと、ギターのCraig Magnanoも今っぽい音色とフレーズで、印象に残りました。
Good And Bad Memories/Stacy Dillard(Ts)(Criss Cross 1333)(輸入盤) - Recorded June 1, 2010. Craig Magnano(G), Orrin Evans(P), Ryan Berg(B), Jeremy 'Bean' Clemons(Ds) - 1. Pleasant 2. Can't And Over 3. There's No Need 4. Stizzozo 6. PCH 7. West Lexington 8. Mean Bean
(11/03/21)全8曲中Stacy Dillardの作曲は4曲(2-5曲目)で、あとはジャズメン・オリジナル(仲間だろうか)だと思います。あまり強烈ではないけど、現代ジャズの範疇の曲だしモーダルな場面も多いです。アップテンポでマイナーの渋いカッコ良さを聴かせる都会的な1曲目、6拍子での淡い感じでドラムがプッシュしつつ盛り上がっていく2曲目、テーマはメロディアスながらアドリブは自由な空間の多いアップテンポな3曲目、寒色系の肌合いを持つバラードからモーダルに盛り上がりもある4曲目、テクニカルなリズムのテーマと、アップテンポの4ビートで進んでいく5曲目、淡色系のボッサ風でもモーダルな部分もある6曲目、静かで味わいのあるしっとりとしたバラードの7曲目、J.D.Allen作の目まぐるしいメロディとリズムで進む8曲目。
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この盤はOrrin Evans頼みの無名買いって感じになります。ただ、criss crossであるという安心感は多大に影響しております。
※今回のcriss crossは、これとYakov Okunのピアノトリオだけ買ってます。
ということで、メンツですがOrrin Evans以外は、名前を聞いた覚えがありません。
Stacy Dillard(Ts,Ss)、Orrin Evans(P)、Craig Magnano(G)、Ryan Berg(B)、Jeremy Bean Clemon..... [続きを読む]
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エキサイティングな現代ジャズを楽しめる好盤て感じで、好感触でした。
個人的には、Stacy DillardとCraig Magnanoのフロント2人が気になった感じです。
ドラムも目立ってましたが..
コメントありがとうございます。逆TBさせていただきます。
投稿: oza。 | 2011/04/17 09:00
>oza。さん
TBどうもありがとうございます。
オリン・エヴァンス以外は名前も知らなかったですが、けっこう現代ジャズ(しかも極端な小難しさもなく)を楽しめました。アメリカはミュージシャンの層が厚い、ということを実感した1枚でもあります。フロントも良かったでした。
投稿: 工藤 | 2011/04/17 10:49