Conclave Vol.2/Brian Lynch And Spheres Of Influence
Criss Crossレーベル新譜聴き1日目。ブライアン・リンチは「Conclave」(Criss Cross 1271)でアルバムを出していて、これはその続編。前のアルバムも最初から最後までイケイケのラテンアルバムではなかったですが、今回もよりその色が濃く出て前半の4曲は都会的でモーダルな演奏、後半の4曲がラテン的な演奏、というようになっています。メンバーの顔ぶれからすると、ラテン色ばかりのアルバムを想像していたのですが。でもこの演奏、けっこう技術的には高い演奏で、アメリカでは知らない名前のミュージシャンでも、決してあなどれないな、ということを実感しました。マイルスの「Solar」、ケニー・ドーハムの「Blue Friday」をどう料理しているか、楽しみでした。
Conclave Vol.2/Brian Lynch(Tp) And Spheres Of Influence(Criss Cross 1331)(輸入盤) - Recorded June 4, 2010. Yosvany Terry(As), Manuel Valera(P), Luques Curtis(B), Justin Brown(Ds), Pedro Martinez(Per) - 1. The Downside Of Upspeak 2. Truth 3. With A Single Step 4. Magenta's Return 5. Solar 6. Dance The Way U Want To 7. One For Armida 8. Blue Friday
(11/03/19)ブライアン・リンチ作が5曲(1、3-4、6-7曲目)とジャズメン・オリジナル。編成やメンバーからいけばラテン・バンドなんだけれども、そういうサウンドの曲(5-8曲目)が後半で、モーダルで都会的なジャズが前半に。その都会的でモーダルな暗さを打ち出し、カッコ良い演奏が展開される1曲目、チャールズ・トリヴァー作のしっとりと淡い雰囲気でせまってくるバラードの2曲目、メカニカルなテーマとシャッフル的な変拍子が個性的な3曲目、やや静かでモーダルな感じの4曲目、マイルス・デイヴィス作の、ここでやっと明るいラテンらしくなる5曲目、8ビート的ラテンが落ちついて心地良く感じる6曲目、ちょっと引っ掛かる感じのラテンリズムで突っ走る7曲目、ケニー・ドーハム作の渋い演奏をミディアムの8ビートでの8曲目。
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Brian Lynch(Tp)
Yosvany Terry(As)
Manuel Valera(P)
Luques Curtis(B)
Justin Brown(Ds)
Pedro Martinez(Per)
Rec. June 4, 2010, NY
(Criss Cross 1331)
コンラッド・ハーウィグの「The Lati... [続きを読む]
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こちらからもTBさせていただきます。
ConclaveのVol.2がリリースされるなんて思ってもみなかったのですが、メンバー一新の本作もまたなかなか良かったですね。
ラテン的な曲とよりジャズ的な曲の割合いがちょうどよくて、最後までいい感じで楽しむことができました。
エリック・ハーランド以降のドラマーとして最近注目しているジャスティン・ブラウンは、「Ambrose Akinmusire / When the Heart Emerges Glistening」ほどではないですが、ここでも大活躍だったです。
投稿: nary | 2011/04/14 18:58
>naryさん
TBどうもありがとうございます。
今回は半分モーダル(都会的な)ジャズ系、半分ラテンジャズ、で混合されている部分もあって、なかなか楽しめました。
メンバー的には私はほとんど知りませんでしたけれど、確かにレベルは高くて、アメリカはまだまだ選手層が厚いな、と思わせてくれました。
投稿: 工藤 | 2011/04/14 21:05