さらば、マーチン(Martin)D-28
ボディにはほとんどキズもなくて、ていねいに保存しておいたので、適価で買い取ってもらって、「ヴィンテージ美品」として売り出されることを想定していた自分は、愕然としました。このギター、’79年製だと思いましたが、市場価格も新品価格前後で、そんなに価値の出ているものではなかったし。
最初に行った店は、先日ディスクユニオン JAZZ TOKYOに行った帰り、楽器店にあちこち寄って、マーチンに関してはいちばんしっかりしているな、と思ったA楽器店。ネックの部分の反りに難点があり、とのこと。でも、全然それに気がつかなかった自分も、反省。やっぱりギター演奏の友人たちとの交流が何十年もなかったから、の失敗。あまり気になっていたかったですし。それにこのところほとんど弾いてなかったですしね。
ギターの査定って、結局キズがいかにないか、ではなくて、ネックが持ち上がってないか、反りがないか(つまるところ弾きやすさが維持できているか)、というところばかりをまず重点的に見ます。私の若い頃の間違った知識で、「マーチンのギターはネックは永久保証で、弦を張りっぱなしでも反らない」というのを信じ切っていたんですね。やっぱり長く弾かない時は、弦を緩めておかなければダメだ、と今更ながら思いました。
これは全滅かな、と思って、半分あきらめつつも、次のB楽器店はじめいくつかまわる。査定してもらって、そこでもやっぱりネックを重点的に見ていました。ネックの修理は必要だ、としながらもその修理の費用を差し引かれつつ、9万円弱の値段がついたところで、そこで買い取ってもらいました。最初お店の「買い取れない」というパンチ(他のお店では値段を出してくれたので、そこのお店の美学なのかもしれませんが)を受けなければ、10万円に届かなかったら売らないで帰ってこようと思ったのですが、もう10年持っていたとしても、ヴィンテージどころか余計にネックが反って価値の無いものになってしまうので、ここが決断時かな、と。
そういうわけで31年間所有していた(よく弾いていた時期は若い頃だけだったので、やっぱり「所有」という言葉が的確なのかも)マーチン(Martin)D-28を手放してきました。さらば、マーチンD-28。
ギター、うまく修理ができて、次のオーナーの方に満足して弾いてもらえることを願ってます。こういうことがあるから、オークションの直の取引は、私は売る方も買う方も尻込みしてしまうんですね。
(追記)あとから考えてみると、大手楽器店はそれぞれにリペア(修理)の部門を持っていて、中古品は調整して再販売するとのことで、それぞれの会社ごとに方針があって、私のギターの状態が決定的に悪かった、ということでもなさそうでした。
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