Live At The Village Vanguard Volume 3/Paul Motian Trio 2000 + Two
ポール・モチアンのこのシリーズ、3枚目ですが、’06年12月にまとめて録音されたものが小出しに発売されていますね。アルバムによってグレッグ・オズビーの参加だったりマット・マネリの参加だったり、両方の参加だったりしますが、日によってゲストが違ったのかも。相変わらずモチアンのドラムスは上手いんだか下手なんだかよく分からないのですが、バンドのサウンド全体とか、曲調からとか、不思議な麻薬的な香り。一流のミュージシャンが集まってくるので、やはりタダ者ではないですね。クリス・ポッターも参加していますが、いつもの彼とはまた違った面を見せてくれています。彼の名前だけで買うのは、ちょっと要注意かもですが。
Live At The Village Vanguard Volume 3/Paul Motian(Ds) Trio 2000 + Two(Winter & Winter 910172-2)(輸入盤) - Recorded December 2006. Chris Potter(Ts), Larry Grenaider(B) + Masabumi Kikuchi(P), Mat Maneri(Viola) - 1. And So To Sleep Again 2. Ten 3. The Third Walk 4. The Hoax 5. Gang Of 5 6. Standard Time
(10/11/04)2-6曲目がポール・モチアンの作曲。ライヴで、このメンバーなので浮遊的な雰囲気に満ちています。菊地雅章の緊張感のあるピアノとマット・マネリの特異なフレージング。1曲目はスタンダード。ゆったりと音数が少ないピアノではじまって、その後にサックスとヴィオラが穏やかなメロディを奏でつつバラードからミディアムに盛り上がっていきます。モチアンらしいメロディのようなそうでないもののようなテーマが印象的なフリーに近いアプローチの2曲目、雰囲気としては2曲目に近くてやはり自由度の高い音楽が展開する3曲目、まったりした明るいメロディがテーマとアドリブのやはりやや混沌気味の4曲目、やはりユラユラとしながら緩急自在に進んでいく5曲目、タイトルとは裏腹に、メロディアスではなく訥々とした6曲目。
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コメント
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以前、菊地・オズビーのDUOライブを観ましたが、まさに仰せのとおり非常に高いレベルの「緊張感」を菊地のピアノから感じました。モチアンとの相性もよいのかも?...とレビュー拝読して思ってしまいました。聴いてみたいです・・・(笑)
投稿: TOYO | 2010/11/08 07:31
>TOYOさん
まあ、このメンバーですからね、それで自由度が高いと、相性はいいのではと思います。緊張感もありますし。このシリーズ(というより同一のツアーのライヴ)もこれで3枚目なので、音はだいたい想像できましたが。でも、いいですねえ。
投稿: 工藤 | 2010/11/08 12:20