Kuara - Psalms And Folk Songs/Markku Ounaskari/Samuli Mikkonen/Per Jorgensen
ECMレーベルで1枚だけ届きました。ジャズかといえばこのアルバムはインプロヴィゼーションがあるのでジャズなんですけど、旧ソ連のあちこちの讃美歌や民謡を題材に演奏をしている時点で、しかもサウンド(特にトランペットやヴォイス)に民族的なものも感じられるので、民族音楽の分野にも入れられそうですね。ただ、演奏にはECM的なインプロヴィゼーションも入っていて、そのあたりが微妙な位置付けです。聴く人を選ぶかもしれませんが、こういうECMでなければ出さないような題材なのは珍しく、聞いたこともないような国、地方の民謡のエッセンスを聴けたのも、まあ、出会いなんでしょうね。
Kuara - Psalms And Folk Songs/Markku Ounaskari(Ds)/Samuli Mikkonen(P)/Per Jorgensen(Tp, Voice)(ECM 2116)(輸入盤) - Recorded May 2009. - 1. Polychronion 2. Psalm CXXI 3. Tuuin Tuuin 4. Aallot 5. Introit 6. Pitka Pajo 7. Introit/Changing Paths (1) 8. The Gypsy's Store 9. Pikkumetsa 10. Soldat Keljanhur 11. Mountain Of Sorrow 12. Introit/Changing Paths (2) 13. Sjuan Mad' 14. Sjuan Gur
(10/11/03)2、8-9、11曲目と、7、12曲目後半がメンバーの作曲の他は、ロシアの讃美歌(1、5曲目、7、12曲目後半)、カレリア民謡(3曲目)、ヴェプス民族の民謡(6曲目)、ウドマルト民謡(10、13-14曲目)。旧ソヴィエト関係の曲が多いです。ECMらしい静かな、ときにふつふつとしたインプロヴィゼーションのやり取りがありますが、雰囲気としては、淡々と民謡のメロディやその周辺をたどることもあって、なかなかにエキゾチック。トランペットが民族楽器的。讃美歌や民謡に題材をとったアルバムとしては、 ECMならではの研ぎ澄まされたインプロヴィゼーションの世界がひろがります。編成もベースレスということもあって、しかもトリオとは限らない演奏で、より繊細に、温度感が低く、時にゆったりとした時間が流れていきます。
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