III/Walter Smith 3rd
Criss Cross新譜聴き3日目で一段落。発売予定日から50日近く経ってやっと入手できたので、もっと早く(しかも安く)入手できるところはないかなあ、と思います。このアルバムはWill Vinsonのアルバムと比較して、どちらも都会的な現代ジャズなんだけれども目指す方向性が違うというか、参加したメンバーによっても左右されるかもしれませんけど、どちらも面白いです。Will Vinsonのアルバムも「浮遊感」「メカニカル」を私は前面に出してしまったものの、オーソドックスな曲もあって落ちつけるし、新たな方向性の感想を書いた方も見つけました。こちらの方はその分、スピリチュアルな要素も高いかな、と思います。どちらも激しくなりっぱなしではなくて、抑えるところは抑えていて、それが最近の特色かもしれません。
III/Walter Smith 3rd(Ts)(Criss Cross 1328)(輸入盤) - Recorded June 7, 2010. Ambrose Akinmusire(Tp), Jason Moran(P), Joe Sanders(B), Eric Harland(Ds), Lagan Richardson(As on 4) - 1. Working Title 2. Capital Wastland 3. Highschoolish 4. Himorme 5. Aubade 6. Byus 7. Henya 8. Moranish 9. Goodnight Now
(10/11/08)全9曲中7曲(1-4、6、8-9曲目)がWalter Smith作曲。現代ハードバップというか、さらに現代的なサウンド。サックスではじまり、アップテンポになったり一部ゆったりしたりと緩急自在でさすがこのメンバーと思わせる1曲目、しっとりと流れるような感じから盛り上がっていく2曲目、朗々とサックスが鳴り響く16ビートでドラムスが活躍する3曲目、メカニカルで複雑なテーマがカッコいい、静かな場面もあるアップテンポの4ビートの4曲目、ピアノとのデュオで味わい深く奏でるバラードの5曲目、ユラユラとしつつカチッとしたテーマ、激しさとソフトさが同居する7曲目、3拍子でメロディアス、中途で盛り上がる7曲目、やや中間色系な感じながら8ビートで進む8曲目、ゆったりとした、スピリチュアルなバラードで幕を閉じる9曲目。
« Stockholm Syndrome/Will Vinson | トップページ | Voyager/Eric Harland »
「音楽」カテゴリの記事
- 1月28日(土)、大阪中津の Vi-code で16時からライヴをやります(2023.01.24)
「Criss Crossレーベル」カテゴリの記事
- Standards From Film/Mike Moreno(2022.11.20)
- Sky Continuous/Noah Preminger Trio(2022.10.21)
- Swing On This/Opus 5(2022.06.21)
- Misha's Wishes/Misha Tsiganov(2022.03.22)
- A Glimpse Of The Eternal/David Binney Quartet(2022.03.09)
「ジャズ」カテゴリの記事
「Criss Cross1301-1350番」カテゴリの記事
- Dali In Cobble Hill/Clarence Penn(2012.10.13)
- Almost Never Was/Zach Brock(2012.06.23)
- The 'Infancia' Project/Luis Perdomo(2012.06.22)
- It's You I Like/John Ellis(2012.06.21)
- Consequences/David Kikoski(2012.06.19)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: III/Walter Smith 3rd:
» Walter Smith III / III [Jazz&Drummer]
Walter Smith III(Ts)
Ambrose Akinmusire(Tp)
Jason Moran(P)
Joe Sanders(B)
Eric Harland(Ds)
Logan Richardson(As)4
Rec. June 7, 2010, NY
(Criss Cross 1328)
今秋のCriss Cross新譜の3枚... [続きを読む]
» Walter Smith III 〓 [JAZZとAUDIOが出会うと。。。]
ここのところ、注目度急上昇中のWalter Smith IIIのリーダー作がcriss crossレーベルから登場です。
最近の紹介では、以下のような感じで
Live in Paris (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/59813613.html)
Eric Harland Voyager: Live By Night (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60031516.html)
ほんのちょっと前のKen..... [続きを読む]
« Stockholm Syndrome/Will Vinson | トップページ | Voyager/Eric Harland »
こちらからもTBさせていただきます。
チャールス・ロイド・カルテットのジェイソン・モランとエリック・ハーランドが揃って参加しているので非常に興味深かったのですが、こちらはこちらでウォルター・スミスⅢの音楽性にバッチリ合った元気いっぱいのプレイをしていて、さすがだなあと思いました。
また曲ごとにビートが違うので、最後まで飽きることなく楽しむことができました。
投稿: nary | 2010/11/10 19:02
>naryさん
TBどうもありがとうございます。
やはりここではジェイソン・モランとエリック・ハーランドに耳がいってしまいますね。もちろんリーダーもサウンドにはまっている感じでいいですし。
盛り上がるところと抑えるところをメリハリをつけて使い分けているところもさすがだなあ、と思いました。
投稿: 工藤 | 2010/11/10 20:57
個人的には最近の注目株筆頭って感じのWalter Smith IIIですが、その期待に違わない素晴らしい演奏を楽しめたと感じています。
"抑えるところは抑えているのが最近の特色"というのは、おっしゃる通りだと思いました。納得です。
TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。
投稿: oza。 | 2010/12/03 06:38
>oza。さん
TBどうもありがとうございます。
私はリーダー作ではこれがはじめての経験でしたけど、なかなかいいですね。メンバーもいいということもありますが。ただ、サウンドとしては頭に入ってくるんだけれど、なかなか字にできないということが増えてきたような気もしてます。歳でしょうか。
次回作も期待してます。
投稿: 工藤 | 2010/12/03 08:48