Compositions/Globe Unity
今日はフリーのビッグバンドです。’03年にこのグループの完全インプロヴィゼーションのアルバムが国内盤で再発されたのですが、今回は、タイトルの通り、各曲ともにメンバーの作曲者がいます。それでもヨーロッパフリー系統のミュージシャンもだいぶ混ざっていますので、その素性は隠しがたく、アンサンブルもコンポジションもあればフリーもあるという、変化に富んでいて、それらが混ざっているサウンドを展開していきます。やっぱりこういうサウンドになるとヨーロッパが、文化として浸透している部分もあるだけに強いですね。フリーとなるとキライ、という人もいるでしょうけれど、私はそういうアレルギーがないので楽しめました。
Compositions/Globe Unity(JAPO 60027) - Recorded January 1979.Alexander Von Schlippenbach(P), Enrico Rava(Tp), Kenny Wheeler(Tp, Flh), Manfred Schoof(Tp, Flh), Albert Mangelsdorff(Tb), Gunther Christmann(Tb), Paul Rutherford(Tb, Euphonium), Steve Lact(Ss, P on 6), Evan Parker(Ts, Ss), Gerd Dudek(Ts, Ss, Fl), Michel Pilz(Bcl), Bob Stewart(Tuba), Buschi Niebergall(B), Paul Lovens(Ps, Per, etc) - 1. Nodagoo 2. Boa 3. Trom-bone-it 4. Flat Fleet 5. Reflections 6. Worms (Dedicated To Ezra Pound) 7. The Forge
JAPOではグループ2枚目の作品。メンバーの作曲者が各曲にいますが、そのアンサンブルとフリー性のバランスがうまくとれている感じです。チューバでゆったりとはじまり哀愁の冷めたサウンドが自在に展開していく5拍子の部分もフリーの部分もある1曲目、個性的ながらジャズっぽいアンサンブルが展開していく、4ビートの2曲目、出だしがトロンボーン中心の、フリー・ジャズでドシャメシャな起伏がある3曲目、ややユーモラスなアンサンブルの綾織り系やや陽性といった感じからフリー的に絡み合いを見せる4曲目、前半、鳥のさえずりのような高域の循環奏法が目立つ、まるで森の中にいるようで、後半穏やかな5曲目、ゆったりとしつつ緊張感をはらむアンサンブルの6曲目、メカニカルでリズミカルなテーマの7曲目。(06年4月19日発売)
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