Boundaries/Elton Deen(As, Saxello) Quintet
今日もプロデューサーがスティーヴ・レイクとエルトン・ディーンの2人なので、ハードなフリーだな、と思ったらアタリ(笑)。でも’80年の録音でもこういうフリーがあるのだな、と思いました。エルトン・ディーンが元「ソフト・マシーン」でのサックスの人なんてこともはじめて知ったし、このアルバムの音を聴くと連想できないほどですね。スティーヴ・レイクの場合、この後ECMでもプロデューサーのクレジットを見かけることがありますが、そういうアルバムはやっぱりハードでECMらしくない。今日のアルバムはまったりとホーンがメロディを奏でているなあ、と思うと気がついてみたら全員一丸となってハードなフリーを繰り広げている、という曲が数曲、印象に強かったです。
Boundaries/Elton Deen(As, Saxello) Quintet(JAPO 60033) - Recorded February 1980. Mark Charig(Cor), Keith Tippett(P, Marimba, Voice, Bottle), Marcio Mattos(B), Louis Mohotolo(Ds) - 1. Boundaries 2. Oasis 3. Basho 4. Out Of Bounds 5. Fast News
4曲目が全員のインプロヴィゼーションの他は、エルトン・ディーン作曲。元「ソフト・マシーン」でのサックスの人ですが、やはりここではサウンド的にはフリー・ジャズにかなり近いニュアンス。サックスとコルネットの浮遊感のあるテーマを追うように自由なリズムやピアノが動きまわるフリーのサウンドのタイトル曲の1曲目、出だしのしっとりとしたピアノの上をホーンがゆったりと舞い、さらにピアノを含め全楽器が自由に寄り添うように進んで盛り上がり爆発する、12分台のフリーの2曲目、テーマの部分から全開になっている緩と急が同居している激しめの3曲目、混沌とした音世界を時に転がるようにフレーズが飛び交う4曲目、ピアノがフリー+マッコイ・タイナーのような動きをして激しいフリーにスパイスを入れている5曲目。(06年4月19日発売)
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