Generations/Alex Sipiagin
Criss Crossレーベル新譜聴き2日目。今回出た4枚のうち、個人的にいちばん聴きたかったのがこのアルバム。アレックス・シピアギンがギターを交えたピアノレス・クァルテットです。しかもドラムス、ベースを含めて魅力的なミュージシャンばかり。演奏は、ピアノレスだったり、変拍子がバシバシ出てきたり、参加していたデイヴ・ホランドのバンドの影響を強く受けているような気がしてます。フレーズは早くてもどこか冷めたような温度感も。かなり高度なことをやっているんでしょうけれど、聴き手はひたすら聴くのみで、分析はなかなかできません。これぞ現代ジャズというところで、聴く人を選ぶんだろうなあ、という気はしています。
Generations/Alex Sipiagin(Tp, Flh)(Criss 1325)(輸入盤) - Recorded January 25, 2010. Adam Rogers(G), Boris Koslov(B), Antonio Sanchez(Ds) - 1. Greenwood 1 2. Obsequious 3. Cassandranite 4. Beyond All Limites 5. Windy Bahn 6. Katrina Ballerina 7. Chance 8. Blues For Wood 9. Greenwood 2
(10/06/12)サブタイトルは「ウディ・ショウに捧ぐ」で、ショウの曲が3-4、6、9曲目に。Alex Sipiagin作は4曲(1、5、7、9曲目)。こういうメンバーなので現代ジャズのイメージ。ピアノレスなので自由度が高く、ギターが活躍します。いきなり変拍子でバラバラになりそうな曲がうまくまとまる4拍子(?)もある1、9曲目、ラリー・ヤング作だけれども変拍子のオリジナルに聴こえるかなり現代ジャズしている2曲目、ややアップテンポでメカニカルな感触を持つ3曲目、ファンクノリだけどどこか冷めた感じの演奏の4曲目、めまぐるしい部分もあるけど微妙なバランスの5曲目、フレーズは速いながら浮遊感のある6曲目、時々4ビートもあるアップテンポなのに温度感がやや低めの7曲目、変拍子も時にあるブルースは意表をつく8曲目。
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Criss Crossレーベルの5月の新譜は4枚だったのですが、今回は特に気になる1枚だけの購入にしました。
財布軽すぎ。
メンツ買いではありますが、Alex SipiaginというよりAdam Rogers、Antonio Sanchezの両名買いって感じです。
そのメンツは以下の通り、Tp+Gのカルテットとなります。ピアノレスです。
Alex Sipiagin(Tp)、Adam Rogers(G)、Boris Kozlov(B)、Antonio Sanchez(Ds)
演奏曲は..... [続きを読む]
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こちらからもTBさせていただきます。
サブタイトルが「ウディ・ショウに捧ぐ」だったので、聴く前はショウに何らかの思い入れがなければアルバムの趣旨がちゃんと伝わってこないだろうなあと思っていたのですが、そんなこともなくカッコいい現代ジャズを楽しむことができました。
今回は特にロジャースとサンチェスが最高だったです。
ちなみにシピアジンの奥さんがマンデイ満ちるだというのは、私のブログでも何度か取り上げてますよ(笑)。
投稿: nary | 2010/06/13 18:57
>naryさん
TBどうもありがとうございます。っと、今回要承認の方にも入ってなかったようです。またお時間ある時にトライしていただければ幸いです。
ウディ・ショウは、聴いたことはあるのですが、サウンドが全然違うので、精神的にトリビュートしたっていう感じではないかと思います。でもこのアルバムのサウンドはかなり気に入りました。
>ちなみにシピアジンの奥さんがマンデイ満ちるだというのは、私のブログでも何度か取り上げてますよ(笑)。
今、naryさんのブログ検索かけたら、3年前の記事に書いてありましたね(笑)。すっかり忘れていましたです。彼、日本語分かるのかな? 気になります。
投稿: 工藤 | 2010/06/13 20:22
降参です。
パソコンを再起動したり、ブラウザを代えながら再TBを試みたのですが、何をやっても上手くいきませんでした。
ということでURLのみで失礼します。
http://blog.goo.ne.jp/narymusic/e/2dca5d16874e95d17abcc165397fd308
投稿: nary | 2010/06/14 12:05
>naryさん
どうもお手間かけさせてすいません。
時々、TB入れてるのにニッチもサッチもいかないときがありますよね。
投稿: 工藤 | 2010/06/14 16:50
これ、私的にはかなりよかったです。
ワンホーン、ピアノレスのメンバー買い、って感じだったのですが、痺れまくって聴きました。
好きな人、、多いと思います。
トラバしました。入ってるといいな。
投稿: すずっく | 2010/06/25 18:29
>すずっくさん
TBどうもありがとうございます。ちゃんと入っておりますです。
今回は4枚出たCriss Cross盤のうち、これだけを買った人、多いようですね。でも、メンツ買いもあっったりとか、これがいちばん現代ジャズしてたんで、良かったんでは、と思います。やっぱ、このメンバーでのピアノレス・クァルテットっていいですねえ。
投稿: 工藤 | 2010/06/25 19:28
工藤さん,こんにちは。TBありがとうございました。
私がこの編成で意識したのは記事にも書いたとおり,Paolo Fresuだったんですが,欧米の違いで,かなり違いがあるなぁと思いつつ,こちらの演奏も好きでした。Woody Shaw的かと言えば,そうでもないような気もしますが,演奏は非常に楽しめました。
ということで,遅ればせながらTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2010/07/03 11:24
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
ウディ・ショウに捧ぐ、とサブタイトルにありますが、彼の曲を多く演奏していても、そのサウンドは異なっていて、気にしないでも十分楽しめる演奏ですね。
しかし、周りの方々は新譜4枚のうち、なぜかこのアルバムだけを買われた人が多いような気がしてます。やはり好みが似ているのでしょうか、
投稿: 工藤 | 2010/07/03 12:58
さすがに、このメンツだとはずすわけにはいかない感が強いのは皆さんと一緒です。
で、期待通り(ギタートリオが強かったのは、以外でしたが)の好演盤でありました。
TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。
投稿: oza。 | 2010/07/04 07:27
>oza。さん
TBどうもありがとうございます。
ギターにアダム・ロジャースがいたってことと、ドラムスのアントニオ・サンチェスが皆さん購入の決め手になっているようですね。特にギターはその存在感がスゴかったですし。演奏も、こっち方面が好きな人にとってみれば、モンクなしでしたね。
投稿: 工藤 | 2010/07/04 10:19
工藤さん
こんにちは。
今頃レビューをUPしたので、今更私が何か説明するようなところはありません(笑)。
皆さんがおっしゃるとおりだと思います。
ここにいらっしゃるブロガーの皆さん(私も含みます)の”傾向と対策?”がよくわかる1枚でした(笑)。
トラバさせていただきます。
投稿: いっき | 2010/08/15 14:48
>いっきさん
TBどうもありがとうございます。
この時Criss Crossでは4枚出ているんですが、このアルバム1点買いという方は多かったですねえ。他のアルバムもいいと思うんですが、やっぱり現代ジャズ度で、皆さん買ってらっしゃるのかな、なんてことを思いました。
確かにブロガーさん基準のアルバムの選択って、特殊な場合ありますよね(笑)。
投稿: 工藤 | 2010/08/15 15:44