Cone And T-Staff/Wycliffe Gordon
Criss Crossレーベル新譜聴き1日目。実は1週間ぐらい前に今回の新譜4枚のうち3枚が到着していたのですが、あわただしくて聴く時間がなかったです。ワイクリフ・ゴードンはCriss Crossではリーダー作を何枚も出しているトロンボーンの人。やはり彼らしく、’50年代の雰囲気や、それ以前のオールドスタイルとでもいうのか、懐かしい味のトロンボーンを聴かせてくれる場面もあります。メンバーからするともう少し現代的なジャズを演奏するかな、とも思っていたのですが、それはリーダーの意図するところなのでしょう。それでいて単なる過去のサウンドの再現にはなっていないところがいいところです。
Cone And T-Staff/Wycliffe Gordon(Tb)(Criss Cross 1320)(輸入盤) - Recorded November 4, 2009. Terell Stafford(Tp), Mike LeDonne(P), David Wong(B), Kenny Washington(Ds) - 1. West Coast Blues 2. Cousins 3. Robbin's Nest 4. Everything Happens To Me 5. Arabia 6. Le Marieur 7. Tricotism 8. Star-Crossed Lovers 9. Cheeeky!!
(10/03/13)ワイクリフ・ゴードン作は9曲目、テレル・スタフォード作が2、6曲目。他はジャズメン・オリジナル。全体的に’50年代後半の感触に近いサウンド、時にそれ以前にも。ウェス・モンゴメリー作の8分の6拍子のブルースを、変化しながら演奏する1曲目、ミディアムでオーソドックスな、渋めのメロディの2曲目、イリノイ・ジャケー作でホーンがオールド的にも響く感じの3曲目、マット・デニス作のしっとりとしたバラードが優しい4曲目、カーティス・フラー作のややアップテンポでテーマだけエキゾチックな5曲目、渋いボッサタッチがけっこういい6曲目、オスカー・ぺティフォード作のベースとのユニゾンテーマが印象的な7曲目、エリントン共作でゆったりしたオールド・バラードの8曲目、聴いたことのあるようなメロディの9曲目。
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TBが4回続きますね(笑)。
ゴードンの楽器の特性を最大に活かしている、まるで何かをしゃべっているかのような人間味溢れるトロンボーンが大好きなのですが、本作ではそのゴードンにスタッフォードが歩み寄ったプレイをしているのに感心しました。
演奏は確かにオールドスタイルではありますが、それがまた実にいい雰囲気で、最後まで楽しく聴くことができました。
投稿: nary | 2010/03/14 12:48
>naryさん
TBどうもありがとうございます。
私もテレル・スタッフォードがこういう演奏だったっけ、と意外な引き出しの多さを知ることができました。主役のゴードンもなかなかいい味を出していますね。懐古趣味ではなくて、ゴードン節なのが気に入りました。
投稿: 工藤 | 2010/03/14 14:43