Restored, Returned/Tord Gustavsen Ensemble
ECMレーベルがNew Seriesを含めて、また5枚届いたので聴いていくことにします。今回は連続ではないかもです。トルド・グスタフセンのトリオのアルバムは以前聴いていて好きでしたが、今回はホーンのクァルテットにヴォーカルの編成。ECMだからこれで普通のジャズをやるわけではなく、メンバーも曲によって参加して、静かなサウンドが基調になっています。ECMサウンドというものがあるとすると、そういうイメージに近い感じですけど、やはり聴く人を選ぶアルバムかなあ、という気がしています。ジャズ的というよりは緊張感のある場面が時々ありますが、基本は静かで平坦。
Restored, Returned/Tord Gustavsen(P) Ensemble(ECM 2107)(輸入盤) - Recorded January 2009. Tore Brunborg(Ts, Ss), Kristin Asbjornsen(Vo), Mats Eilertsen(B), Jarle Vespested(Ds) - 1. The Child Within 2. Wat In 3. Lay Your Sleeping Head, My Love 4. Spiral Song 5. Restored, Returned 6. Left Over Lullaby No.2 7. The Swirl/Wrapped In A Yielding Air 8. Left Over Lullaby No.1/O Stand, Stand At The Window 9. Your Crooked Heart 10. The Gaze 11. Left Over Lullaby No.3
(09/11/08) 全曲トルド・グスタフセンの作曲で、歌詞はW.H.Audenのもの。歌詞がある曲は3、5、7曲目後半、8曲目後半。他の曲でもコーラス的にヴォーカルが入ることがあります。編成は標準的なクァルテット(曲によりの参加ですが)+時々ヴォーカルなのですが、そこはECM的に静かなサウンドがメインにあって、ジャズっぽいサウンドはほとんど姿を見せずに、時おりなだらかな緊張感を見せつつ進行して行きます。ヨーロッパ的な感じながら4曲目は多少盛り上がりを示しています。10曲目はエキゾチックだったり、多少ジャズ的。ただ、タイトル曲の5曲目はややエキゾチックなヴォーカル曲で、少しですがポップなメロディの曲。ECMならではのミステリアスさとポピュラー性を併せ持ったような不思議な北欧系サウンドです。
« Lieb Plays Weill/The David Liebman Trio | トップページ | Febula Suite Lugano/Christian Wallumrod Ensemble »
「音楽」カテゴリの記事
- 1月28日(土)、大阪中津の Vi-code で16時からライヴをやります(2023.01.24)
「ECMレーベル」カテゴリの記事
- Pier Paolo Pasolini/Land Der Arbeit/Christian Reiner(2022.12.10)
- Tonu Korvits/Robert Schumann/Edvard Grieg/Duo Gazzana(2022.11.27)
- The Recordings/Meredith Monk(2022.11.28)
- Affirmation/Arild Andersen Group(2022.11.19)
「ジャズ」カテゴリの記事
「ECM2102-2150番」カテゴリの記事
- John Potter/Secret History/Josquin Desprez/Tomas Luis De Victoria(2017.09.03)
- Carl Philipp Emanuel Bach/Tangere/Alexei Lubimov(2017.09.02)
- Niccolo Paganini/24 Capricci/Thomas Zehetmair(2009.09.07)
- Phantasy Of Spring/Carolin Widmann/Simon Lepper(2009.11.15)
- Valentin Silvestrov/Sacred Works(2009.11.30)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: Restored, Returned/Tord Gustavsen Ensemble:
» ここまでくるとアンビエントなTord Gustavsen [中年音楽狂日記:Toshiya's Music Bar]
Restored Returned Tord Gustavsen Ensemble (ECM) Tord Gustavsenと言えば、ピアノ・トリオで強烈にECMを感じさせる作品を連発して、今後のレー [続きを読む]
« Lieb Plays Weill/The David Liebman Trio | トップページ | Febula Suite Lugano/Christian Wallumrod Ensemble »
工藤さん,こんばんは。TBありがとうございました。
Tord GustavsenはECMの国内廉価再発にも選ばれて,露出度が高いだけに,このアルバムでのイメージの転換がどう受けとめられるかというのが気になります。
いずれにしても私は環境音楽として楽しみましたが...。
こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2009/11/08 20:11
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
トルド・グスタフセンのトリオから聴いたファンは、ちょっと面食らう編成やサウンドかもですね。New Seriesとの接点もあるような雰囲気でした。
実はもう1枚「アンサンブル」と名のついたECMのCDを近々聴く予定があるのですが、それも以前の同じミュージシャンの音楽とは変わっているのでは、と思わせます。
投稿: 工藤 | 2009/11/08 21:13